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結局、CS Opsって何?業務の全体像と、そこから見えてくるキャリアの方向性とは?

CS Ops(Customer Success Operations)という言葉は、昨今少しずつ認知されてきていますが、まだまだ実態は掴みにくいものだと思います。また、一口にCS Opsといっても、その業務は多岐にわたっていますよね。結局、CS Opsとは何なのか。そしてCS Opsに所属するとどんなキャリアの方向性があるのか。

CS Opsに異動して2年超。自分自身の棚卸ろしの意味も込めて、一度、整理してみたいと思います。


結局、CS Opsって何なの?

一般的に言われているのは、お客様に1対1で向き合うCSM(Customer Success Manager)に対して、その活動を裏からサポートするのがCS Opsということです。オンボーディングやアダプション、エクスパンションといったCSMの動きをより効率化していくのがミッションになります。

と、私自身、言葉ではなんとなく理解しているものの、イマイチぴんと来ないというのが正直なところでした。恐らく業務の幅があまりに広すぎるので、結局のところ、全体像やそれぞれの業務の関係性が見えにくいからだと思います。

そこで、このように全体像を整理してみたいと思います。

CS Ops業務の全体像イメージ

まず、ユーザーは契約からオンボーディング、アダプション、エクスパンションを経て、契約継続というフローを辿っていきます。この中で、オンボーディング、アダプション、エクスパンションを並走しながらサポートするのがCSMです。この時、CSMがユーザーとどのようにコミュニケーションを紡いでいくか(=プロセス)を設計し、その中で使う資料など(=コンテンツ)を整備していきます。加えて、それぞれのコンテンツがきちんとユーザーまで届くような業務フロー(=オペレーション)を組みます。さらにそのオペレーションを下支えするCRMなどのシステムや、そのシステム内にどうデータを蓄積していくかを検討しています。

つまり、この平面全体がCS Opsの業務ということなのではないでしょうか。

ただ、この平面すべてを1人で網羅している人は稀だと思います。多くの場合、「オンボーディングのコンテンツ」や「アダプションのシステム・データベース」というように、平面上のどこかに自分自身のポジショニングがあるイメージです。そしてキャリアを考えるというのは、このポジショニングをどのように広げるかと同義だと考えます。


キャリアの方向性①:時間軸をのばす

例えば、私自身は、モチベーションクラウドというサービスの「プロセス整備」「コンテンツ拡張」「CSMイネーブルメント」という役割を担っています。しかし、ユーザーエクスペリエンスはこの期間だけのものではありません。オンボーディング前の契約のフェーズはもちろん、それ以前にユーザーがサービスを認知したタイミングからエクスペリエンスは始まっています。つまり平面の左右をのばすイメージ(下図)です。この方向性の場合、ユーザーのエクスペリエンスを最初から最後まで一気通貫で考えることができるようになります。

キャリアの方向性①


キャリアの方向性②:空間軸を広げる

今度は、空間軸で考えてみます。私はプロセスやコンテンツが得意領域なので、オペレーションやシステムについては周囲の力を借りる必要があります。ただその部分の専門性を高めていくことで、CSMから得た情報をシステムに還元するというような動きができるようになるでしょう。つまり、平面を上下に広げていくイメージ(下図)です。この方向性の場合、ユーザーからの声を、システムやデータベースに適切にブリッジできるようになります。

キャリアの方向性②


キャリアの方向性③:プロダクトサイドに飛ぶ

ここまではCSの領域の話でしたが、プロダクトの領域も含めて考えることもできます。例えば、CS Opsのプロセスやコンテンツは、プロダクトにおけるUI/UXなどとも関係します。デザインなどの専門性を高めることで、プロダクト・プロセスの両面からユーザー体験を設計できるというキャリアの方向性が考えられます。


さいごに

自分自身、「平面上でのポジショニング」を考えたことで、キャリアイメージが湧きやすくなりました。実際にどの方向性を選択するかは、自身の欲求はもちろん、強み/弱みや、周囲との差別化などの観点から選択していくことになるかと思います。

今回は自分自身の思考の整理のためにアウトプットしました。しかし、他にもCS Opsという職種についてや、そこでのキャリアについて考えている方がいれば、その助けになれば幸いです。

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