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IBティーチャーになるためのあゆみ⑧4週目編

今回は、モジュール4、すなわち4週目のワークショップについて書いてみます。
モジュール4のテーマは、あなたの「コースを作り上げよう」です。

モジュール4の内容

・あなたの歴史コース 大まかなプラン( Big Picture) を作ろう
・あなたの歴史コース 修正版 を作ろう
・実際のアプリケーションフォームを作ろう
・最初のビッグクエスチョンの答えは見つかりましたか? ブログに書こう!
・最後の感想(Final Reflection)を書こう



あなたの歴史コース 大まかなプラン( Big Picture) を作ろう

僕はよほどぼーっとしていたのか、ようやく意味がわかりました。
このワークショップは、実は、「あなただけの歴史コース」を作り上げるためのものだったのです。ここへきて、モジュールの課題がすべてこの目的のためにつながっていたことが初めて理解できました。
終わる前にわかってよかったと思うことにしよう。

この課題では、ワード(みんななぜかワードですべてこなします)で簡単な表を作ります。学習内容と、選択したトピックを組み合わせます。
これがなかなか難しいのです。いろいろなルールがあります。僕が前回間違えたのは、 prescribe subject を、中世しか選べないmillitary leadersにしてしまったことでした。ファシリテーターに指摘を受けていたので今回は、ふさわしいmove to global warに修正しました。

こんな感じ

Year 2もあります

これに対して、ファシリテーターはじめ参加者たちからまたいくつかの指摘をもらいます。次の課題で修正します。

あなたの歴史コース 修正版 を作ろう

もらった指摘をもとに、Big Pictureを書きかえましょう。僕は、「20世紀の戦争や内戦を比較する」という学習内容の中に、日清戦争(1894-1895)を入れていたので、指摘を受けました(ファシリテーターは本当によく受講生の作るものを見てくれています)。

また、履修範囲はできるだけ狭めて、トピックをoverlapさせるべきだというファシリテーターの指摘もあり、広すぎない範囲を作ることが大事です。
日本の世界史教育とは逆の動きですね。

大学の歴史の授業のように、ある程度専門的な内容を、それぞれのIBティーチャーは持っているようです。IBティーチャーの数だけ、歴史のコースが存在することになります。これはすごく魅力的。

実際のアプリケーションフォームを作ろう

このBig Pictureとその修正の作業を経て、最後の課題です、IBに講座を持つための申込書みたいなもの(Authorization Application Form)を記入し、仕上げます。
これも僕はIB校ではないためよくわからないなりに、くらい付きます。最後までファーストペンギンが頼りになったのは言うまでもありません。

要するに、2年間の指導計画、IAやTOKとのつながりの説明などを記入するフォームがあるのでそれを仕上げることになります。
ここで起きた大きな問題は、時期がよくわからないのです。日本の学校の4月はじまり3月終わりを想定して年間計画を作ったので、ファシリテーターに指摘されました。
計画は9月始まり、5月終わりでつくりましょう。

ただ、日本のIB校で、4月始まり3月終わりの学校は、どうやらあるようです。
時期以外にも、ファシリテーターがおっしゃるに、日本のIB校で日本語のペーパーやエッセーを書かせるという情報がネット上にはあるのですが、実際には最終的にいくつかのヨーロッパ系言語でなければならないようで、そのあたりの情報も少し食い違いがありました。日本語で行われるIB教育には何かしらの限界点があるのかもしれません。

ちなみにこのとき作ったアプリケーションフォームは、あとでこのnoteのどこかに載せておきたいと思います。他の参加者に比べればだいぶ大雑把なものなのですが…


最初のビッグクエスチョンの答えは見つかりましたか? 

ブログに書こう!

参加者は、モジュール1で自己紹介とともに、このワークショップで学びたいことをそれぞれ発表しました。みなさんは具体的なIBのプログラムのことなど挙げていたのですが、僕はもうすなおに書くしかなかったので、このワークショップで教員として成長したい、みたいな抱負を書きました。これに対して、ワークショップで答えが見つかったかどうかを書くわけです。

以前、「学問的誠実さ」について書いたブログのことを紹介しましたが、そこにみんなワークショップの手応えを書き込みます。

僕はこのように書きました。

The big question I had at the beginning of this workshop was how to improve students' thinking skills within the limitations of the Japanese educational system. Perhaps it was too big a question, but I was able to find a clue in this workshop.
The rules and framework of IB history are still very attractive to me, but I now think that the competence of individual IB teachers is more important than the system. There is no one-size-fits-all system or framework from the beginning. I have found that experienced and creative IB teachers are able to live with and use the IB framework to good effect.
I have come to believe that it is more important to know how I work within the limitations of my environment.
I do not have a clear answer to the Big Question. I am also thinking that I will pursue something closer to the answer in the future.
This workshop reminded me of a lecture I took in college. It has been a long time and a unique experience for me to think about the limitations of historians and the possibilities of historiography. I am grateful for it.

最後の感想(Final Reflection)を書こう

こんな感じで書きました。このワークショップ終わりがけの今、「IBティーチャーは楽しそうでうらやましい」というのが僕の正直な感想です。そういう気持ちも少し表してみました。

A few years ago, the Japanese government made the first major change in education in many years in an effort to reform outdated practices. Broadly speaking, the aim was to change the image of students from memorizers to thinkers. The policy is still being implemented, and its results are yet to be measured. History courses were also required to adapt to this change.
I first became interested in the IB 6-7 years ago, somewhat ahead of the educational reforms in this country. 
I remember being greatly struck by the stimulating questions that required students to think critically and the EE that was available online as a model. History was deeply connected to philosophy and various sciences, and I thought, "This is what I want to do!".
What I was able to learn in this one month was very significant for me. And I was able to see what IBHistory is a fascinating place to be. I don't have the ability to become an IB teacher yet, but I am willing to look for that opportunity. Even if that is not possible, I would like to use what I learned in the workshop to improve my current workplace.

以上でモジュール4が終了しました。
しかし、これを書いている3月1日時点で、僕は今まだファシリテーターのチェックを受けている段階です。取り急ぎ修正をしなければならないアプリケーションフォームの項目があって(時期に関するもの)、そのやりとりを現在しているところです。

どうなるのだろう。これで不合格ってことあるのかな…3月3日までには、ファシリテーターのすべてのチェックと承認が終わるようです。ドキドキしますね。





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