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欧米での赤ちゃん外食事情

以前、アメリカ・カナダでの赤ちゃんトイレ事情についてご紹介しました。
今回は、欧米での赤ちゃん外食事情についてご紹介します。
欧米といってもアメリカ・カナダに関しては直接見てきていますので、写真を交えてご紹介します。
ヨーロッパはここしばらく訪れていないので、友だちからの情報を参考にしてみました。


アメリカ・カナダでの外食

ファーストフードやファミレスが多いアメリカ・カナダでは、赤ちゃんや小さなお子さまを連れて外食する家族をよく見かけました。
ショッピングモールのフードコートや、チェーン系のイタリアン、メキシカン、アジアンレストランなどにも、赤ちゃん連れは結構いましたね。

ファミレスというとご存知デニーズのようなところを思い浮かべるでしょうが、アメリカにはそれ以外にAmerican diner(アメリカン・ダイナー)という古き良きアメリカンスタイルのファミレスも郊外にあります。

1950年代風のアメリカン・ダイナー
アメリカン・ダイナーの店内
週末は家族連れも多い

お店によりますが、子ども連れで来店すると、子どもが飽きないようにと、塗り絵やクレヨンなどを提供してくれます。
オーダー用タブレットにゲームアプリが入っていて、それで遊ぶお子さんも見かけました。

そのせいか、子どもが席から離れてお店を動き回わる光景を見たことがありません。
日本ではたまに、小上がりのお座敷席などで歩き回っている小さなお子さんを見かけたりします。
親がたしなめても、それをまだ理解出来なかったりしています。
それに対して、親のしつけが悪いと眉をひそめるかたもいるでしょう。

あくまでも個人的な見解ですが、しつけがどうのではなく、日本と欧米では生活スタイルの違いもあるんじゃないかなと感じています。

欧米では家の中でもクツを履き、赤ちゃんの時から食事中はベビー用ハイチェアで食事をしています。親が子どもを下に降ろさない限り、ハイチェアから抜け出すことはできません。
子どもは食事中に自分だけ先に席を立ってはいけない、というのを自然に理解してしまうのかなと思いました。

店内はBGMの音量が高く
子どもの声は聞こえにくい

外食店での子ども用チェアの種類は主に2つ。
ハイチェア(プラスチック製、木製)と、シートに置くタイプのブースターシート(プラスチック製)です。
だいたいどちらか、あるいは両方とも常備されています。
ハイチェアは場所をとらないスタッキング(上に積み重ね)タイプが多いようです。

プラスチック製ハイチェア(左)
とブースターシート(右)
木製ハイチェア(左)と
ブースターシート(右)
キャスター付きの
木製ハイチェア

ファミレスなどではキッズメニューを用意しているところもありますが、離乳食メニューは見たことがありません。
私が子ども連れでなかったため、キッズメニューを渡されなかっただけかもしれませんが。

持ち込みの離乳食を利用したい場合、断られることはないと思います。
ただ、あらかじめ店員さんに許可を求めてからが良いでしょう。

アメリカ・カナダでは、赤ちゃん連れで気兼ねなく利用できるレストランが多いですが、ドレスコードが必要な格式あるレストランですと、お子さまお断りというところもあります。
そのようなレストランを利用する場合は、ベビーシッターに子どもを預けるのが一般的なようです。

ヨーロッパでの外食

ヨーロッパではアメリカ・カナダよりファミレスの数は少ないようです。
国によって違いはありますが、歴史的建造物が数多く残っているような街並みでは、何世代にも渡って愛されてきたカフェやレストランが多いからでしょう。

特にパリはカフェが根付いた文化なので、外食といったらレストランを兼ねたカフェに行くという人が多いようです。
老舗カフェなどではベビーチェアが常備していない場合もありますから、利用する前に尋ねてから入店するのが良いでしょう。
ベビーカーを利用している場合は、テラス席があるお店なら入りやすいですね。

パリのカフェ
ミラノのピザレストラン

ただし、ミシュランガイドに載るような格式あるレストランですと、赤ちゃんはベビーシッターに預けていくのが一般的です。
特にディナーは大人の時間として、赤ちゃん連れで行くのはタブーと考えておいた方が良いでしょう。

でも安心してください。
ファーストフード店はヨーロッパでも人気です。
大手のマクドナルドはヨーロッパにも浸透しています。
それ以外に、各国のローカルチェーンもたくさんあります。
イタリアではカットピザ専門店や、イギリスではフィッシュアンドチップスがメニューにあるバーガー店など…。

ただ、行きたいお店の看板を派手なコーポレートカラーで探そうとすると見つからなかったりします。
それは歴史ある建物が並ぶ景観に合わせて控えめなカラーを用いているからです。
店内もシックな内装にするなど工夫されています。
もちろん、赤ちゃんと一緒に入れますよ。

パリのマクドナルド

飲料水について

赤ちゃんとの食事で気をつけてもらいたいのは水です。
日本の水は軟水ですが、欧米では一部の地域を除いて硬水が一般的です。

欧米の赤ちゃんのように生まれたときから硬水に馴染んでいる場合はともかく、日本人が海外旅行に行った際、赤ちゃんに現地の硬水でミルクを飲ませるのは避けた方が無難です。

赤ちゃんの内臓は未発達ですからミネラルを多く含む硬水をいきなり与えると、腸でうまく分解できずに下痢や腹痛の原因になる可能性があるからです。

ミルクを作るのにお水が必要な場合は、現地のスーパーや薬局などで販売されている軟水のミネラルウォーター(ボルヴィックなど)を購入しましょう。
注意したいのは炭酸水も一緒に陳列されているので、間違えないように選んでくださいね。

パリのスーパーにある
ドリンク陳列棚

ミルク、離乳食、おやつ

海外旅行先での赤ちゃんの食事に心配されるようでしたら、日本から普段赤ちゃんが食べているモノを持っていくのが安心です。
ただし、国によっては食品の持ち込みに厳しい免疫規制があります。

例えば、オーストラリアでは乳製品の持ち込みに関して規制があります。
乳児同伴の場合ですと、ボトルに入れた調乳済みミルクおよび開封済みのベビーフード1個まではOK、などです。

事前に、何が持ち込めるのか渡航先の免疫情報を大使館HPなどでチェックすることをお勧めします。

海外へ旅行する場合、うろちょろ動き回ったりイヤイヤ時期の2~3才より、赤ちゃんの頃に連れて行く方が断然ラクだと思います。
3才までの記憶なんて、うろ覚えです。
子どもが大人になったとき、旅行に行ったことを覚えているわけがありません。

ベビーファーストの精神が行き届いている国の場合、赤ちゃんと一緒にいるだけで笑顔を投げかけてもらったり、困っていたらお願いする前に助けてもらえたりします。

円安で海外旅行はハードルが高くなってますが、いつか行こうと思っていると結局行けないものです。
比較的観光客の少ないオフシーズンに、割安の航空券で家族旅行できたらいいですよね。

旅行で使ったお金は消えますが、思い出は一生残りますよ。

赤ちゃんとのお出かけデビューを応援♪|河村 眞弓 / 赤ちゃんとのお出かけ環境プランナー (note.com)

お出かけ先での搾乳|河村 眞弓 / 赤ちゃんとのお出かけ環境プランナー (note.com)

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