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らんまん

NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」が最終回を迎え、10月から「ブギウギ」が始まった。

初回から毎日観続けてきたドラマが終わるのは、やはり寂しい。「らんまんロス」に苛まれている。


最終回に先立ち、9月の終わりに、東京・八王子の南大沢にある東京都立大学を訪れた。


都立大にある牧野標本館別館で開催されていた、企画展
「『日本の植物分類学の父』牧野富太郎の遺したもの」
を観るためだ。


神木隆之介演じる「らんまん」の主人公・牧野万太郎は、牧野富太郎博士がモデルとなっている。

9月いっぱいで終了とのことだったので、駆け込みで訪ねたのだが、らんまんの最終週の期間にあたったため、館内はギャラリーで溢れていた。

私みたいな大学生はほとんど見当たらない。やはり、若い人で朝ドラを観る人は少ないのか?


牧野博士が採集した標本が、所狭しと展示されている。

特に、野菜・果物の標本は圧巻だった。
「その植物が生きていた時の状態を忠実に残すこと」へのこだわりが伝わってきた。

牧野博士が描いた植物画は、手書きとは思えないほど巧みで、感動した。
観察力、集中力、そしてこれ程の植物愛を持ち合わせた人物は他にいないだろう。


牧野標本館には、今もなお、新たな標本が集まり続ける。日本国内のみならず、世界各地の植物標本も収蔵されている。

標本館を紹介するパネルには、「総標本点数では国内で5番目、学術的価値の高いタイプ標本数では4番目のレベルにあり、国際記号MAKとして認知された主要な標本館のひとつ」と記されている。

2018年には、この企画展が行われている別館が完成、所蔵標本のデジタル化も進められている。現在デジタル化が完了しているのは、全体の2割に過ぎず、まだまだ道のりは長い。
デジタル化の実現で、牧野の標本が世界へと発信され、様々な分野での研究への活用が期待される。

当時の牧野博士は、植物雑誌や図鑑を発行し、植物の魅力を発信してきた。

令和のいま、牧野博士が愛した植物の魅力が、朝ドラを通じて、そしてデジタルの力によって世界中に発信されつつある。

私も、何かを突き詰め、愛を持って発信できる人間になりたい。

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