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僕は大学へ行くという意味を模索した

大学に行った僕は相変わらずだった。

行ったり、行かなかったりして遊び惚けていた。


ただ、将来について

会社員になるのか、親の家業を手伝うのか考えあぐねていた。


きっと、楽なほうの選択がいつも頭の片隅を陣取っていた。


1番上の兄は堅実に道を歩いている

二番目の兄は夢を追いかけて足早に歩いていた。


僕は、その二人を目にしながら立ち止まっていた。


父親の調子も悪い

あんなに威厳があった昭和特有の父親像だったが背中がだんだん小さくなっていくのを感じていた。


男三人を育てた母親は一人くらい女の子が欲しかっただろう

ずっと男の世話ばかりに追われて生きてきた。


そういえば・・・

今までに飼った犬もオスばかりだったな。


僕は第一希望の大学には落ちてしまったけど

もし、そこが受かってたとしても意味があったのか?


今と何も変わらない無気力な毎日を送っていたのかもしれない。


やりたいことが見つからなかった。


新たな友達ができて、彼女ができて

いつか働くであろう現実まで何も考えず過ごしているんだろうか?

ダメダメだな・・・


もう一度戻って見たかった。


初めて逆上がりができたことや・・・

できないと思ってたことができた喜びで胸が震えていたあの頃に。


きっと、無限の可能性に向かっていた気がしてたんだ。


今も楽しいのか?

僕は、すっかり模索していた。

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