投稿に当たっての自己紹介、スタンス

最初の投稿にあたって、長いですが以下にコメントと自己紹介を
 
【スタンスについてのコメント】
 ここ20年ほどは、東日本大震災をはじめとする災害や貧困、差別、自死問題、いのちのあり方が揺らぐいろんな事件事故、生命倫理が問われる諸課題と、それへの良き宗教者たちの取り組みやケアの現場を取材、報道しています。(以下のプロフィール参照)
 
 私自身は宗教者ではありませんが、そのような社会の様々な「苦」の現場でのいろんな宗教者たちの寄り添い、「社会貢献」とも表現される行いは、虐げられた個々のいのちに向き合うことから始まり、その背景に彼等なりの信仰があることが見て取れます。そこでは、苦難にある生身の人々に寄り添う「小さな神々」ともいうべき姿勢が見られますが、加えてそのような苦難を生み出す社会の変革を目指す「大きな物語」の視点も重要になります。
 
 そこで引き続き特に東日本大震災に着目するのは、原発事故も含めそこには、この日本社会全体の矛盾が象徴的に集積しているからです。震災の被災地にある問題、形ばかりの“復興”の裏での、打ちひしがれた被災者への「自己責任」の押し付けや、政府の冷たい仕打ちや社会的抑圧・差別は、実は「日常という災害」の被災地であるこの国全体に広がっています。社会の「最も弱い環」「最も小さくされた人々」のありさまに眼差しを向けることで、「最も低くされた場所」に立つことで、社会全体の問題が見えて来る、ということです。
 
※被災地の現況に関してはフェイスブックでも画像を含めて様々に発信。
 
【プロフィール】
 1975年京都大学法学部卒業、読売新聞大阪本社入社。神戸、京都総局や社会部、本社デスク、京都総局長などを経て編集局部長に。多方面の報道と並行して現代社会における宗教、「いのち・心」、エンディング問題などをテーマに取材活動をし、「こころのページ」デスクも担当。同テーマで、京都の大学などで連続講義も担当した。
 2011年に定年退職後、宗教文化専門紙『中外日報』に招聘され特別編集委員に就任。以後、編集局長や常務取締役編集担当として東日本大震災や貧困、自死、生命倫理など社会問題と宗教に関する長期連載を執筆。20年6月に契約満了でフリーランスに。
 東日本大震災の被災地取材は23年3月で計30回に及び、各方面で講演も。2019年度から参画する科研研究「宗教者の寄り添い支援とそれに関わる研究者及び研究の公共性に関する研究」で発行された論文集に《調査研究報告》「東日本大震災から12年の被災地における宗教者の支援活動――持続的『共苦』の取り組みから見る宗教の『公共性』」が収録された。
 著書に『苦縁 東日本大震災 寄り添う宗教者たち』(徳間書店)、『揺らぐいのち――生老病死の現場に寄り添う聖たち』(晃洋書房)など。
 
 フェイスブックは、https://www.facebook.com/toshihiro.kitamura.3
 プロフィールや業績の自己サイトは、http://tkitamura.web.fc2.com/
 

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