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ゲーム開発を成功に導くマネジメントとは

成功のために「目標」と「条件」を管理すること

ゲーム開発においての「成功」とはビジネスとしての「目標」を達成することにあると考えています。
私が知る限りではありますが、大半のゲーム開発は、ビジネスとしてのなんらかの「目標」があり、「現実的な条件・制約」の中でモノを作り上げ、世の中に製品やサービスを「アウトプット」するといった流れがあります。

そのため、ゲーム開発のマネジメントとは「アウトプット」が「成功」となるために、主に2つの要素に対して思考を巡らせることだと考えています。

  • 達成すべき「目標」に価値があるか

  • 課せられた「条件」を守って目標を達成することができるか

手段にフォーカスしない

マネジメントという言葉は多岐にわたり、チームマネジメント、プロジェクトマネジメント、予算管理、ライン管理、ブランドマネジメント、など何を管理するのかで言葉の定義は分かれていきます。それぞれの役割・役職によって、マネジメント対象が異なるため取りうる手法も手段も異なるため、プロとしてはこの手段と手法を突き詰め成功していくことが求められることになります。

しかしながら、開発現場では「予定通りに〇〇することを守らせる」というような管理をマネジメントととらえている方が多いと感じています。同時に、本来達成すべき「目標」と「条件」を見失ってしまったり、予定を守ったことに満足して結果的に成功に結びつかないという結果になってしまったりするのではないかと私は危惧しています。

「目標」の価値をマネジメントする

ゲーム開発における「目標」とはプロジェクトメンバーが一丸となって取り組むスローガンのようなものです。この目標のビジネス的な価値によって、プロジェクトにかかわる人数が大きく変動します。大きいプロジェクトでは数百人、数千人を超え、小さいプロジェクトでは片手で数えるほどのメンバーで臨むこともあります。

そのため、どういった価値のある「目標」であるかをマネジメントすることは、プロジェクトが成功するためにはとても重要な事項となります。加えて、競合他社の動向や市場の変化によって、たとえ今価値がある目標だったとしても、数日後には無価値な目標になることもしばしばありますので、常に価値を見直す必要があります。

「条件」の達成をマネジメントする

目標を達成するにあたり、現実的な「条件」が必ず存在します。
例えば、予算、人数、技術(できることできないこと)、期間などです。場合によっては契約の内容といったこともこの「条件」に含まれることがあります。

プロジェクト全体に課せられた「条件」をクリアしたうえで「目標」を達成できるのか。ゲーム開発におけるマネジメントの大半はこれにあたりますが、ゲーム開発の難しいところとしては、機械ではなく「ヒト」が作業する範囲が広く、技術的にも日々変化があり、業界で見れば若いスタッフが常に入ってくるフレッシュな業界で、定まった作業の反復となる要素がほとんどないことです。

そのため、当初の予定と乖離することはしばしばあり、何も対策を講じずに予定通りに進むなんてことはまずありません。日々変化する様々な事象に対して、対策を講じて「条件」をクリアしていくことがマネジメントとして求められます。

まとめ

ゲーム開発におけるマネジメントは「目標」と「条件」をクリアして「成功」することにあると考えています。

ただ、プロジェクトマネージャーと呼ばれる人が、成功するためのすべての責任を一身に担っていて、だれよりも価値を生み出す偉い人か、というとそんなことはないと考えています。

プロジェクトにかかわるメンバ全員が、マネジメントに参画しており、それを統括する役割を担っているのが管理者である、というほうが私はしっくりきます。

成功への道筋を立て、成功に向かって組織を導くのがマネジメントであり、成功をつかみ取るための行動そのものは組織全体で意識高く行われることで成功する。そのように考えています。


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