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EB3 雇用ベース グリーンカード取得までの道のり (第3話)

こんにちは、LIG13です。

 雇用ベースのグリーンカード(EB3カテゴリ)による申請の最初のステップは、移民局ではなく、まず労働局からLC 労働許可(Labor Certificate)を取得することです。今日はスタート直後で起こったハプニングのお話をします。誰かの参考になれば幸いです。

トランプ政権スタートと同時にグリーンカード申請を開始

 僕のグリーンカード申請は、トランプ政権が発足した2016年にスタートしました。ちょうど怒涛の勢いで国境の壁の建設計画やら、雇用ビザの条件引き上げ、不法移民の締め出しなど、ドキドキ・ハラハラするようなニュースばかり飛び込んできて、僕のグリーンカード申請は本当に上手くいくのかな?というアウェイな空気がありました。振り返ると、まったく1つたりともスムーズに行かなかったので、この嫌な予感は的中していたのですが、まだこの頃の自分は知る由もありませんでした。

移民弁護士から様子をみましょうと言われる

 この頃、あまりにもアメリカ国内で移民関連のネガティブニュースがドンドン出たので、申請処理をスタートから間も無く移民弁護士事務所から提案の連絡がありました。それは、僕のケース自体に問題があるわけではないが、移民の現場が新しい政権の影響でいろんな憶測が飛び交い、混沌としているので、既存で進行中のEB2/EB3の状況を静観したい。その方がキミのEB3申請のリスクが軽減できる。という相談がありました。詳しいことはわかりませんが、既存で処理中のEB2/EB3のケースが現場で混乱しているのかな?みたいな雰囲気を感じました。いちおうプロの意見としてしばらく静観したいと言われたので、僕もリスキーであれば嫌なので、「はい。そうしましょう」となりました。結果的に、この判断により1年近く申請が保留になりました。正直、僕はこの移民弁護士の提案が正解だったのか今でもわかりません。

労働局からPrevailing Wageの条件が出る

 どれだけ移民弁護士の事務所が静観したのかわかりませんが、僕ものんびり屋なので何もフォローしていませんでしたが、1年と数ヶ月が過ぎたころ、弁護士から連絡がありました。内容は、キミのEB3申請に必要な、Prevailing Wageが労働局から出たよ!ということでした。なにそれ?

Prevailing Wageとは?

 どうやら、LC(Labour Certificate)申請をする前に、僕と同じスキルセットの人材がアメリカ国内で雇用できないのか?ということを、スポンサー企業側は地元の新聞紙や雇用サービスを使って、求人活動(まずはアメリカ人を雇用する努力)をする義務があります。その際に、実際の僕の業務はどれくらいのサラリーなのか?という基準を労働局が査定します。そこで出てくるサラリーの値が、Prevailing wageと呼ばれるもので、スポンサー企業は、この数値を元に求人活動をします。ここで僕と同じスペックの人材が見つかった場合、求人の結果、アメリカ人の労働者が見つかりました!はい、終わり〜。ということになります。

スポンサー企業の求人中、僕はひたすら待つだけ。

 この期間中は、僕にできることは待つだけです。地元紙・求人サービスに数回・数週間という期間で求人していたと思います。僕は、「人生は出たとこ勝負だ!」と思うタイプなので、特に何も感じませんでした。

え?なに? まさかのミステイク発生・・

 求人から1ヶ月ほど経過した頃、弁護士事務所から連絡があり、新聞紙の求人リスティングになんと誤りが見つかったとのことで、再度やり直しになります。という報告が入りました。この時はのんびり屋の僕も、1年も静観したあげくに、再開したのに掲載ミスかい!っていうことで落胆しました。さらに新聞公告の費用面でゴタゴタも発生しましたが、起こったことは仕方がない。とにかく前に進めましょう。ということで再度お願いをしました。

でたよ書類ミス。アメリカあるある。

 こういう時は、内輪の関係者にクレームしたところで、外で起きている事は何も進捗しないし、解決しない。と思うしかないです。とにかく無事に(何事も無く)終わってほしい。という気持ちが勝っていました。

ようやく求人活動が終わる

 僕は人事ではないので、求人期間中の詳細はよくわかりませんが求人への応募はリアルにあったそうです。その中から面接に漕ぎ着けた方もいたと聞いています。しかし、結果的に僕のスキルセットと経験を満たせる応募者は見つかりませんでした。という報告を受けました。よかったですね。ということで次のステップに進むことになりました。

 じつにグリーンカード申請をスタートしてから、まる2年という時間が経過していました。僕はのんびり屋ではありますが、EB3ってこんなに時間かかるものなの?という疑問を抱き始めたのも、この頃からです。気がつくと世の中のEB3関連のブログを読み漁るようになったり、彼らのグリーンカード取得までの時系列を気にしたり、周囲のグリーンカード取得者の経験談を聞くようになっていました。

 いづれにせよ、この時点でようやくLC(Labor Certificate)の申請が晴れて出来るようになりました。LCの承認は、EB3のプロセスで最難関と呼ばれており、Form ETA 9089と呼ばれる書類になります。実は僕はこの9089のプロセスで不運にもレアなAudit(監査)の対象に引っ掛かりました。この時の苦労話は次の「第4話」でお話しようと思います。 

 僕のEB3は、この監査だけでは苦労は終わらず、その後のプロセスも幾つものハードルが出現します。これから・または現在EB3で処理中の方の不安を払拭できればと思うので、丁寧に書いて行こうと思います。

〜第4話につづく〜


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