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夜があけたら、いちばんに会いたい人


こんばんは。
加藤です。

先日みた映画が昔のピュアな気持ちを思い出させてくれたので、そんな経験を書き留めておきたいと思ってブログを更新する。


■夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く


ただの恋愛小説が映画になった作品と甘く見ていた自分

お仕事先の後輩からおすすめ映画で紹介されこの作品に出会った。
話を聞いた時は毎年公開される青春ラブ映画なんだと思っていたけど、映画を見て、小説を読んだ今はこの作品の奥行きの広さを自分なりに感じることができた。

そして、今思う。
この作品は見る人の今の立ち位置で様々な視点から感じることが違うと同時に、同じ世界を想像することができるものだと思う。

ぜひ、何か映画みたいな、秋だし読書したいなと思っている人は一つの選択に入れてみて欲しい。
#夜が明けたら 、いちばんに君に会いに行く

ストーリー

自由奔放で思ったことはなんでも口にする青磁と、過去のトラウマや家庭環境から、自らの意見よりも他者を優先することを決めた優等生茜

高校2年生の春二人は学校の中庭の桜の木の下で出会う。
その時青磁が放った強烈な一言

「俺はお前が嫌いだ」

そんな二人の出会いから始まる物語


お前が嫌いだという強烈な発言などから分かる通り、自他共に認める相反する性格の二人。


そんな二人の行動や発言、そのきっかけには過去の出来事が大きく起因していることを映画・小説ともにストーリーが進んでいくにつれてわかってくる。


詳細などはぜひ、作品をみていただきたいので、この辺に留めておく。


空・過去・環境・思春期の心の苦しみ

本作品には「空」や「色」が多数描かれている。
その情景を浮かべながら、ストーリーを追っていくうちに、自然と空が見たくなる。そんな気持ちになった。

いろんな景色の空
空を見て何を思うか、空を見たくなった。

また、今までの恋愛映画と同じ感じなのかなーと単純に思っていたけれど、作品は家族描写、人間関係、現代社会の背景がしっかりと病されており、説明もきちんとされる(より詳細の説明描写は小説にあり)

私自身が学生時代に見ている視野で無くなっている為、何がこうもたくさんの感情を浮かび上がらせたのかはわからない。

ただ、いろんな描写が出てくるこの作品に主人公の二人だけでなく、友人、親、兄弟、先生などたくさんの人々の視点でいろんなことを考えると、胸がいっぱいになった。


人の背景を知る
そんな視点を持てた自分に成長したなーとw
そして、自分にとって一番に君に会いに行く人は誰なのか。
親・友人など当事者だったらそれぞれの立場でどんな行動をしているのかな?

そんなことを考えるきっかけにもなった。


■あなたの一番に会いたい人は誰か

作品の中で出てくる文章が印象的であった。


夜に会いたくなる人はただ自分の欲求を満たしてくれる人
朝目覚めて会いたくなる人はあなたの愛する人
(どんな文章で記載があったかは忘れた)


今まで夜明けに会いたい人を考えたことあったかなー
でも、めちゃくちゃ好きな人を追いかけていたあの時は必ずと言っていいほど毎日考えていたかもしれないなと思った。

好きな人に会いたいという気持ち
今ある気持ちをその時に伝えないと二度と伝えられるチャンスは来ないかもしれない。

今の私にとって、機会損失する怖さはまさにその通りだなと思った。
これは恋愛だけではなく、両親への感謝や友達との交流、あ、悪いことしたなっていう罪悪感など、どんな時にもありうること。

伝えられる時にきちんと自分の気持ちを伝えることの大切さをピュアな高校生から学ばせてもらった。


全ての人間関係において、あなたの大切な人に対して伴った言動をできているか見直そうと思った。


■自分の人生に大きな影響を与える人

今の時代はたくさんの情報を自ら入手できる。
だけど、実は一番身近に大きな影響を与えてくれる人はいるかもしれない。

本作品は主人公の二人が互いに影響しあってそのすれ違いや気持ちの移り変わりがとってもピュアで純情で切なく、歯痒く、気持ちよく、直視するには恥ずかしいくらいにストレートな描写が多い。

だからこそ、めちゃくちゃ感動した。


自分にとってはそんな人は誰に当てはまるのだろうか。
それともこれから出会うのだろうか。
そんなことを思う。


少なくとも、たくさんの出会いがあり今の自分がいる。
そして、その出会いのおかげで今の自分がいる。

これから先、どんな人生を歩むのかは今からの出会いで変わるのであろう。
大切な人の為に時間を使える自分になろう。


■思いを伝えられる人はかっこいい

今回の作品は男の子が自由奔放で自分の意思のままに発言をするタイプ
女の子が周囲に気を使い、本当の自分を曝け出すことができなくなったタイプのストーリーである。

茜は過去のトラウマからマスクを手放すことができなくなり、そのベールを自ら剥がすことができないまでになっている。
いわゆる「いい人」だ

そんな誰に対しても「いい人」を演じる姿に青磁は嫌気がさし、本当の自分の気持ちを隠す姿にただ一人嫌悪感を抱いている。

茜はその傾向が強いが、一般社会でも世間体を気にして「いい人」を演じるとは誰にでもあてはまるのではないだろうか。

私自身、茜を見ると過去の自分、今の自分でもかなりそういう部分があるなと思い、茜に共感しまくりであった。

悲劇のヒロイン
被害者妄想

そういう性格の一面をネガティブなストレートの表現として上記のような差言葉が作品では出てくる。

誰もが気持ちをストレートに表現できず苦しい思いをしている。
その時に気づける自分、言える自分、環境を整えられる自分に改めてなりたいなと思った。

そして、逆に青磁は自身のことから時間に対しての価値を見出し、自分にできる最大限の表現を絵と空と言動に移している。

とっても発言だけでなく、真っ直ぐに自分の人生と向き合い、生きているその姿に「かっこいい」大人の姿がリンクした。


生きる意味を持ち、できる自分の最大限の価値を自分で導き出している。
この姿は高校生ながら本当にかっこいいなと思った。

私はまだそんな立派な人間でないなと逆に青磁をみると尊敬する大人につながっていった。


■最後に

今回は思わず小説まですぐに手を出し、一気に読み終えた。
映画でもいいけど、タイトル「夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く」の意味を本当に理解するには絶対に原作を読んで欲しい。

映画では映し出せない内容がたくさん詰まっている。
ぜひ、秋の読書に一つ恋愛小説を取り入れ見てください。


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