安心感には段階がある!?〜全体性(ホールネス)についての探究〜
今日は書籍「ティール組織」の著者であるフレデリック・ラルー氏が出版してから数年後に追加で収録したとても濃い内容について語られている動画シリーズ(日本語訳付き)を視聴した時に思ったことを書いていきます。今回扱う動画は「あなたにとって全体性(ホールネス)とは?」というものです。
全体性(ホールネス)とは?
まず動画で語られている全体性(ホールネス)が発揮されている状態にまつわる箇所を引用します。
そのような状態が実現できると以下のようなことにもつながっていくとのこと。
自分が求める全体性とは何かを明確にする質問
同じく動画の中では、組織が全体性を得るためには自分が求める全体性とは何か?を明確に定義する必要があると言われており、それをサポートする質問が順番に紹介されていました。
そのうちの1つ目は、こんな感じのものです。
質問の答えについて考えてみた
上記の質問に対して大学を卒業してから最も古い記憶に残っているものを遡ると、新卒の頃が浮かびました。
法人営業として入社してから最初の1年は、成果を出すことができず、苦しい日々が続いていました。また、私は就活時代に人生で夢を見つけており、当時は「夢がある状態は喜びであり素晴らしい」といった価値観を持っていたのですが、その価値観をそのまま共有できる同僚や先輩とは会えておらず、どことなく居場所のなさを感じていました。(唯一、家も近かった1人の同僚とは互いに励まし合っていました。彼と出会えていなければもっと苦しんでいたように思います)
成績が上げられない苦しさが積み重なっていったこともあったからか、社外につながりを求めて様々なイベントに参加するようになりました。その結果、出会った「対話を重視するコミュニティ」にいつくようになりました。
その後、そのコミュニティで出会った仲間とルームシェアをするようになりました。そのシェアでは、自分の部屋がない状態だったこともあり、自分が無意識に人に見せないようにしていたところも気づかれるようになります。
あるとき、同居人の1人に自分でも気づけていなかった表と裏がある部分をフィードバックしてもらったことがありました。それまでの自分は長らく「そういった部分を人に見せるのは負けだ」とか「フィードバックされる自分はありたい自分ではない」として、どこか跳ね返す空気感を出していたり、無意識に逃げていた気がしましたが、彼は一歩も二歩も踏み込んできてくれて私に大きな気づきをもたらしてくれました。
そして、その時から、今までとは全く違うレベルの人生への安心感を感じたことを覚えています。
安心感にはレベルがある!?
この時に感じた安心感は、例えば、新入社員として初めてオフィスに行って感じていた緊張感が解けた時に感じる安心感とは大きく異なるものでした。
振り返って思うのは、安心感というのは段階があるのかもしれないということです。
(1)特定の環境で安心感が感じられていない状態
(2)その特定の環境で感じられていない安心感が感じられる状態
→この(1)と(2)は同じ次元でセットの安心感とも言えそう。自分にとって都合のいい自分を発揮できている安心感(見せたい自分を見せられてる。言い換えると見せたくない自分は見せない)と言えるかもしれません。初めて参加するイベントで会場について、そわそわしているのが、誰かと話し始めて、ホッとすることもこの(1)(2)と言えそうです。
この2つとは異なる次元だと思えるのが次の、
(3)見せたくない自分も見せられることで感じられる安心感
です。自分にとって都合のいい、言い換えると外向きの自分にとって見せたくない自分を開示できることで感じられる安心感と言ってもいいかもしれません。
個人的には、ティール組織に惹かれ、全体性(ホールネス)に惹かれている人は、(3)が発揮される安心感をイメージしているのではなく、(1)(2)のレベルをイメージされているのではないか、と思っています。
しかしながら、フレデリックの動画の日本語訳に当てられている「さらけ出した」という言葉をそのまま踏まえるならば、全体性(ホールネス)の発揮とは、少なくとも(3)のレベルのことを指しているのではないかと思うのです。
さいごに
今回扱った、全体性(ホールネス)にまつわる動画は、全部で10本あるのですが、それを視聴することでこの解像度はより上がるはず。今回の内容は、1本目だけをみた上での仮説としておいておきたいと思います。
残りの4つの質問が気になる方はぜひ動画をみてみてくださいね。動画自体は15分弱ですので、気軽に視聴いただけるかと思います。
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