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SDGsカードゲームをベースにしたオンラインゲーム「ポッシブルワールド」をやってみたら面白かった!

SDGsにまつわるオンラインゲームをやってみました

先日、ポッシブルワールドという「2030 SDGs」カードゲームのゲーム構成・ルールをベースにしたオンラインゲームができるワークショップに参加しました。全員日本人でしたが、主催の方はオーストラリア在住だったり、参加者のうち2人はタイから参加されていたりと、世界を感じる時間でもありました。

「2030 SDGs」カードゲームとは
ポッシブルワールドとは、P-Lab.が提供する、アイディア、イノベーション、共創に焦点を当てたオンラインゲームを用いたワークショップです。

オンラインゲームを通して「現実世界」を疑似体験することで一人一人が持つマインドセットに気づき、そこから見えてくる可能性を探求します。

プレイヤー1人1人がゲームの世界の主人公となり、「現実世界」では不可能とも思われる方法や取り組みを探索し、試していきます。

ゲーム終了後に、その結果や体験を振り返り、「現実世界」と紐づけていきます。

それによって、今持っている「現実世界」の常識の枠ーつまりマインドセットの外側に、可能性を見出す機会を得ることができます。

ポッシブルワールド公式HPから引用

どんなゲームなのかを個人的解釈で紹介します。

・参加者個人としては自分で選んだ個人ゴールを最初に設定されたお金時間を使って、プロジェクト活動を行うことで達成する
・参加者全体としては個々人の活動によって影響を受ける社会の状況も留意して進める
・個々人がどんなプロジェクトに取り組むかによって、社会状況は常々変化し、ゲーム終了時の社会状況がそのプレイにおける未来像となる

ゲーム中の画面はこんな感じ。

画像1

この青や黄色のカードがプロジェクトカードでこちらを実行するためには①ある条件を満たしている社会の状況②お金③時間の3つが必要となります。プロジェクトを実行することで①社会の状況の変化(画像中央の世界の状況メーターのこと)②「お金」と「時間」と「新しいカード」と「意思と呼ばれるもの(3色ある)」を得る、といった変化が起こります。

プレイ終了後に表示される画面(一部)はこちら。

スクリーンショット 2021-12-08 9.21.16

これがプレイしたメンバーのいわば、成績表(世界の状態)のようなものです。

会の大まかな流れはこんな感じでした。

・前提共有
・ゲームに関する最低限の説明があった上で1回目のプレイ
・振り返りのシェア等
・2回目のプレイ

ゲームをやってみて感じたこと

・まずはシンプルに楽しかった!

自分のゴールの達成よりも他者への貢献に集中した方が豊かさを感じる機会が増えた&個人のゴール実現のスピードが早かった(時間内で参加者全員が個人のゴール達成ができた率が40%→100%になった。1回目は操作に慣れていない方がいたのでその分のスピードがアップしたのはあるが、それを差し引いても1人1人の立ち振る舞いが何に集中しているかが変わったことが大きかったのでは)

・上記に関連して、1回目のプレイでもそういった動きをしていた人はいたが、それが集団における大多数の意思に育たなければ、上記のような全体での循環にはならない。

・当たり前すぎますが、ゲームに参加するのも、その中で人を助けたり、助けてもらうことにも元気がいるということ。元気がなければ、参加もできず、助けを求めることもできず孤立していく。
→当日少し体調が悪かったことで気づけた当たり前だけど忘れがちなことでした。

・操作に慣れない人がいたが、どんなことでも慣れやすい人とそうではない人の差が出る。
→色んな人が集まれば集まるほどそうなる。

・あげる、もらうという行為について贈与ではなく交換でなければいけないんじゃないか等、個々人の価値観・固定観念が現れるのが面白い。

・普段はやらないような極端な振る舞いをすることで、自分がどう感じるかを試せるのも面白い。

※2016年頃にもととなった「2030 SDGs」カードゲームを一度リアルで体感したことがあったのでその時との違い
・オンラインの方が情報の透明性を高めやすい/一覧性を持たせやすい&個々人のアクセスしやすさは圧倒的に高いが、リアルの方が(例えば協力し合った方がいいという)ムードが全体に伝播していくのを体感できた印象。

・リアルの場合は、テキストコミュニケーションが使えないので物理的に声が大きい人、得意な人が資源交換等のリーダーシップを発揮することが多くなるが、苦手な人・物理的に声が小さい人等の力を発揮する余白が残ったままと言える。その点、オンラインの方がよりみんなの力を合わせることができる、がしやすい場だと感じる。

さいごに

自分の専門領域と関連させると、ティール(進化型)組織の特徴の一部を理屈ではなく体感できると思えました。

具体的には、

1.情報の透明性が高いこと
お互いの情報をどんどん共有した方がゴール達成のスピードがアップする(ダイレクトメッセージではなく全体公開のパワフルさを感じられることはslackの活用価値を感じることに似ていると思える)ということと、上記の気づきでも書いたように個々人の意識も自分のゴールのためといった「競争」よりも「貢献や協力」に意識を置いて動いた方がそもそも全員がプロジェクトを達成できるスピードアップや個々人のプロセスの充実感が高くなる。

2.個人の利害と全体の利害が重なり続ける仕組みになっている
個人のゴール達成は単独では達成できないものが多い&個々人の動きが社会全体の状態に反映される仕組みになっているため、他者とコミュニケーション&協力せざるを得ない。

ということです。

他にも色んな様々な気づきがあったのですが、色んな観点で掘り下げられる振り返りがいがある体験でした。

この感覚は言葉で言ってもわからないので、気になった方にはぜひ一度体感してみていただきたいです。

気になる方はぜひこちらのサイトを覗いてみてくださいね。


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