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【後編】エコライフは0か100じゃなくていい。 楽しみながら選ぶ一歩が明日を変える

幼いころからの菜食の体験、衝撃的なドキュメンタリー映画との出会い、そして気候変動による被害にあわれた方たちとのふれあい。一つひとつのきっかけから感じた自分の想いを大切に、エコライフの魅力をSNSなどで発信している里美さん。(前回の記事はこちらから。)

彼女の発信を見ていると、不思議とワクワクした気持ちになってきます。

エコな選択をするのって、どこか面倒くさいような、ちょっと深刻な感じがするような、そんなイメージを塗りかえてくれる里美さん。それは一体、里美さんのどんな価値観や想いからきているのか、今回はその秘密をご紹介していきたいと思います。

「ヴィーガン」は自分以外のものを想う生き方

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(写真:里美さんが使っている竹製歯ブラシと自然由来成分の歯磨き粉)

日本ではまだまだ認知が低い「ヴィーガン」という考え方。

日本語で「完全菜食主義」と固い厳格なイメージの言葉に訳されることが多いそうですが、里美さんはそのニュアンスとは違った捉え方をしていると教えてくれました。

「ただお肉が食べられない、魚が食べられない、厳格な人!というのではなくて、できる限り地球や生き物に優しい選択をしたら、たどり着いたライフスタイルがこれだった、という感覚です。」

ヴィーガンは食べ物だけに対する考え方ではなく、地球や動物、環境など、自分以外のものに対して思いやりを持つライフスタイルだと話してくれる里美さんの視線は、とても柔らかくて、誇りと温かさが伝わってくるようでした。

実現したい未来へ 「買い物は投票」

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(写真:エシカル&サステナブルな洋服だけを集めたセレクトショップ「Enter the E」のポップアップにて)

具体的に、里美さんは普段どんなことを大切にしているのかを聞いてみました。

「『買い物は投票』っていう言葉があるんですけど、自分が納得した選択をした上で買い物をすることを大事にしています。」

フェアトレードのコーヒーを例に説明をしてくれた里美さん。

コーヒーを買うときに、安くて美味しい反面、途上国の生産者に適正な賃金が支払われない商品を選ぶのか、もしくは彼らの権利を守るサステナブルなものを選び、むしろなんとか状況を良くしていきたいと思うのか、どちらに自分は投票したいのかを考えて、選ぶことだと教えてくれました。

「自分が実現したい未来により近い方を選んでいる感じですね。」

他にも、肉や卵など動物性食品の生産背景を知ってからは、家畜動物もペットと同じように命の重さは変わらない・大切にしたいという想いから、プラントベース(植物性)食品を選び、ファッションに関しても、洋服が作られる背景をYouTubeなどで知って、選ぶ基準が変わってきたという里美さん。

例えば、麻酔をしないまま皮をとられて作られている洋服もあることや、ダウンコートの作られ方などについても知ることで、里美さんは洋服を選ぶときに動物性の素材が使われているものは避けるようになったんだとか。(最近ではハイブランドでもリアルファーを使用しないことを宣言したところもあるそうです。)

そうやって、自分の選択に自分の軸を持つことは、とても素敵なことだと感じます。

小さな一歩から、楽しむこと

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(写真:里美さんが愛用しているエコグッズたち)

もしかしたら、そうやって毎回選択して買い物をすることが大変そうだと感じる方もいるかもしれません。でも、里美さんはエコな生き方をするときに大切なことをこんなふうに教えてくれました。

「シンプルに、楽しむことですね!」

実際、去年環境問題に興味を持ちはじめた里美さんは、それをきっかけに調べて出会ったエコグッズたちがシンプルにかわいい!手にしてみたら、もっとエコを実践したくなるし、もっと知りたくなる!そうやって楽しみながら、視野を広げてきたのだそう。

調べものをするときは前向きな気持ちを大切にしていて、そのなかで「エシカル」や「ゼロウエスト(廃棄ゼロ)」といった言葉と出会って、さらにワクワクしながら地球の問題に向き合う機会が増えてきたと教えてくれました。

「あともう一つ大切にしているのは、0か100じゃなくていいということ。」

家畜の地球環境に与える影響を知って、「じゃあ今日から動物性のものは食べません!」ってなったら、初めての方はあれもこれも食べられない…と精神的に辛くなってしまう方もいるかもしれませんと苦笑いする里美さん。

週に1回だけ菜食の日をつくってみたり、もっと頑張りたい気持ちがあれば一日のうち1食は野菜や穀物をメインにしてみたり…。

そんなふうに、小さなところから始めてみることが大きな一歩だと思っている。
柔軟にいろんな価値観を受け入れながら、自分の軸をしっかり持っている里美さんからは、やっぱり毎日の選択への誇りが伝わってくるようでした。

一人の小さな選択が未来を変える

プロフィール北海道広大

最後に、里美さんがいろんな人に伝えているというメッセージをそのままご紹介します。

「一人が一生懸命がんばるよりも、例えば100人とか1000人ができる限りプラスチックを減らしたり、お肉の量を減らしたりするだけで、一人でやるよりも大きなインパクトになるんじゃないかなって私は思っています。だから、楽しみながら少しずつ実践する人が増えていったら、それがどんどん広がっていって、もっと大きな変化がうまれて。段々とそういう輪が広がっていったら、将来の子供たちのために地球がきれいなまま守れるかもしれない。そういう想いの人が一人でも増えたらっていう気持ちですね。」

自分一人が変えたところで…。
どこかでそんなふうに思ってしまうこともあるかもしれません。

今回、里美さんにお話をうかがって感じたのは、大きな変化のきっかけとなるのはやっぱり私たち一人ひとりの毎日の小さな選択だということでした。

大切な想いをたくさんシェアしてくださった里美さん、ありがとうございました!

最後に、編集部イチオシの里美さんのオリジナル動画「エコのうた」はこちらから!

魅力的な発信があふれている里美さんのSNSもぜひ訪れてみてくださいね。
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