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ITを活用して重要事項説明を行う方法「IT重説」とは

賃貸契約を結ぶ際、必ず不動産屋に出向き、長々と契約書や重要事項説明書の読み合わせをするのは当たり前だと思っている方も多いかもしれません。
遠方の賃貸を契約する場合、わざわざそのためだけに不動産屋に出向かなくてはならず手間や時間がかかることも……

しかし近年、このやりとりがオンラインでできるということをご存じでしょうか?
「IT重説」と呼ばれ、自宅や職場など好きな場所から重要事項説明を受けることが可能になったのです!

IT重説とは?

そもそもIT重説とは……
重要事項説明をオンライン上で行うことです。
不動産を売買する際、あるいは賃貸借契約を結ぶ際には、重要事項説明を必ず行わなくてはなりません。これまでは対面で宅地建物取引士が行うことが、宅地建物取引業法で義務づけられていました。

しかし、2017年10月1日からはこうした重要事項説明をパソコンやスマホ、タブレットなどの端末を使い、オンライン上で行うことが認められるようになったのです。重要事項説明書や賃貸借契約書などの書類は事前に双方に送付しておきます。

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国土交通省が発表した資料によると、実際にIT重説を行った人の84.9%は「店舗を訪問する必要がないので便利」だと実感しており、さらに9.9%は「対面上感じる威圧感や緊張感がない」とも感じていた様子。

不便な点については「特にない」と回答した人が51.7%と過半数を超えており、メリットを享受した人が多い印象です。

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今後の利用意向については半数以上の53.1%が「利用したい」と回答しており、今後IT重説が浸透していくことが考えられます。


IT重説の流れ

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実際にIT重説を行う際の流れについても見てみましょう。

(1)申し込み
物件が決定したら、該当の不動産屋でIT重説が利用できるかどうかを確認、可能な場合は申し込む。

(2)日程を決める
担当者とIT重説を行う日時を決めます

(3)必要書類の送付
IT重説を行う日までに「重要事項説明書」や契約書などを郵送・あるいはメールにて送付してもらいましょう。使用するツールの確認も行います。(ZOOMなどダウンロードが必要な場合は行います)

(4)IT重説を実施する
IT重説を行う日時にツールを使ってオンラインで重要事項説明を受けます。
対面の場合と内容は変わらず、質問がある場合は質問もしましょう。

IT重説のメリット

IT重説のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

まずは、重要事項説明を受けるためにわざわざ不動産屋まで行かなくてよい点が挙げられます。時間や交通費を節約することができ、忙しい人や遠方の人、あるいはお子様連れの方や高齢の方など移動が困難な方でもでも負担なくIT重説だけの時間を確保すればすみます。

IT重説のデメリット

IT重説にはデメリットもあります。

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インターネット接続が不安定になってしまった場合、映像や音声が途切れるなどしてストレスを感じてしまうことも。また、目の前での対面でないため、いま書類のどの部分を読んでいるのかわからなくなってしまうこともあるかもしれません。通信環境を整えること、わからなくなってしまった場合に不動産屋の担当者とのスムーズなコミュニケーションを取ることができるかどうかがデメリットを解消するポイントとなります。

デメリットを解消すれば、わざわざ時間も手間もかけることなく重要事項説明を受けることのできる「IT重説」。

賃貸借契約を結ぶ際には、活用できるかどうかを聞いてみてはいかがでしょうか?

〈文・松本果歩〉

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