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何度目かわからない、お好み焼き考

お好み焼きはだんだん好きになってきた。ただ、いまだ、お好み焼き定食には抵抗がある。

お好み焼き自体の理由ではない。お好み焼きは一品料理で主食と主菜を兼ねている料理という認識なので、そこにさらに主食がくるのは受け入れられない。ラーメン定食(ラーメンとチャーハン)、そば定食(そばと五目ご飯とかいなり寿司)も同じだ。

昨日の夕飯、お好み焼きにしようとなった。私は今、食事コントロールをしていて、たんぱく質をきちんと摂ることは、常に課題だ。夕食がお好み焼きでは、なかなか必要量までいかない。お好み焼きには、豚肉100gと納豆1パックと卵1個。なんとか一人分という量だ。なので、豆腐の副菜をつけようと提案する。恋人は、微妙な表情でで「いいよ」と言う。イヤじゃないけど、ピンとこないという時の顔だ。あとは、野菜ももう少し取りたくて、きゅうりと生姜の浅漬け風サラダもつくる。

いざ、お好み焼きと副菜を並べて食べてみると、彼の微妙な表情の意味が、なんとなくわかった。口の中がうるさいのだ。ガチャガチャしている。フェスの各所のステージから同時に音が成っている感じだ。

お好み焼きの中には、すでにいろいろなものが入っている。キャベツ、小麦粉、卵、紅生姜、揚げ玉、納豆、豚肉。その上に、お好みソース、マヨネーズ、あおさ、鰹節。すでに、なにわオーケストラという感じだ。そこに、いくら控え目とはいえ、豆腐とおくら、塩こんぶにめんつゆで味をつけた、和風トリオに、きゅうりと生姜の弾き語り。副菜は主食・主菜の邪魔はしない。でも、正直いて欲しくないと思う。

なるほど、どこでお好み焼き定食なのか。お好み焼きに、ごはんと漬物、味噌汁。恋人が言うには、小鉢がついているだけで「へ、ついてるんや」と思うくらい、お好み焼き定食というのは、シンプルなものらしい。だからといって、主食かぶりのお好み焼き定食は受け入れがたいが、でも、どのくらいうるさくないものか、一度試してはみたい。

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