見出し画像

1月の食卓(2020/1/11)

友人たちと新しい年を祝う食卓。古くからの友人も最近出会った友人も、同世代の友人も若い友人も、空間、写真、自転車、環境、食など関心も様々な女性たちが一緒に食卓を囲む機会。おめでたい食材や料理で幸先よいスタートをというのと、地物の旬の食べなれた食材を、新しい食べ方で食べてみるきっかけになったらいいなと用意した料理、スターター、5皿、デザート。

スターター|おつまみ5種

・果樹庭の干柿の発酵バターサンド
・ニシンのコンフィのリエット
・寒締めほうれん草のくたくた煮
・長芋ととろけるチーズのガレット
・たちのフリットのクミン塩がけ

干柿は姿のまま切り込みをいれ、バターを挟んで。ニシンは白子も一緒にまぜこむ。青菜をくたくたに煮てオイルと塩をかけ、パンにのせて食べるのはイタリア風。定番のジャガイモのガレットを長芋で。魚屋でぴっかぴかのタチ(真鱈の白子)の見つけて。

1皿目|牡丹海老のレモンマリネのキウイフルーツ、クレソンがけ

新年の縁起物として、赤くて、めでたい(目が出ている)海老を。追熟させていた果樹庭のキウイフルーツがちょうど食べごろになったので、柑橘の酸味のように使う。すりおろして、塩をニンニクをちょっと入れて、味を整えるだけなので、簡単できれい。上に賽の目にきったキウイフルーツとクレソンをあえたサラダをちょっとだけのせてます(落ちたけど)。

画像1

2皿目|馬蹄型豚バラ肉とレンズ豆の煮込み

イタリアで新年に食べる料理に、コテキーノとレンズ豆の煮込みというのがあって、レンズ豆は金運!を意味するので、それぞれ必要なものがちゃんともたらされますようにという願いを込めて。
コテキーノのかわりに、豚バラ肉を丸めて、幸運のもたらす言われる馬蹄型にしてみた。サラブレットの馬産地、浦河で出会った友人もふたりいたので。

画像2

3皿目|北寄貝のリングイネ

普段は牡蠣でつくるパスタを北寄貝で。この料理の元になっているレシピは、自分にとって究極の牡蠣のパスタを探求していたときに、あるイタリアのレストランのウェブサイトで見つけたもの。身はレモン汁とレモンの皮、バターと小ねぎでマリネしておいて、フライパン上でとった玉ねぎと貝ひもの出汁とマリネしておいた身をあわせて、麺にからませる。さすがに牡蠣みたいな妖艶さはないけれど、しみじみと感じの良い味。

画像3

4皿目|マゾイの冬のアクアパッツア

アクアパッツァというのは、基本的には丸魚の水煮なのだけど、そこにトマトやアサリなど出汁のでるものをいれて、旨味を重ねる。ただ、この時期トマトもアサリも旬ではないので、ドライトマトとその戻し汁を入れることに。しかも、ゲストが日本酒を持ち寄ってくれたので、昆布も入れて、和洋出汁に。フライパンよりちょっと大きめの魚を買って帰ったら、お頭も尾びれも折れてしまう。自分の器を見極めて、欲張らないようにしましょうという教訓か。

画像4

5皿目|鹿もも肉と菊芋のオイルフォンデュ

これまで食べた鹿肉料理で忘れられないのは、骨ついたままのもも一本(というより温かい脚一本!)を頂いたときに、ロシア人の奥さんを持つ友人が、骨からの出汁と脂身でつくってくれた「塩カレー」なる料理。そのときから、鹿肉と油分と塩の相性の良さはずっと意識していたのだけど、ようやく鹿肉を簡単に美味しく食べられる料理法にたどり着いた。オイルフォンデュ。素揚げすることで、臭みが抜け、味が凝縮し、油分がコーティングされる。今回は、クミン塩と、果樹庭のブラックベリーのソースの2種類を用意したけど、塩、ベリー、ナッツ系のソースをいくつか用意したら、楽しそう。

画像5

デザート|ガレット・デ・ロア(友人の持ち寄り)

デザートは友人が持ち寄ってくれたガレット・デ・ロア。もともと、カトリックの公現祭で食べるもので、ケーキを切り分けて、中に入っているフェーブ(ミニチュアの置物)を引き当てた人は、王冠をかぶって、その日一日、王様/女王様として祝福され、幸運は一年中続くという。新年の食卓に相応しいデザート。そして、なんとホステスの私が、フェーブを引き当てるという、嬉しくも間の悪いことに。

画像6

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?