「かくれてしまえばいいのです」、公開2週間で100万アクセス超が意味すること
「自殺対策強化月間」初日である3月1日にローンチした「かくれてしまえばいいのです」が、2週間で100万アクセスを超えました。
この数字は必要とする多くの人に届いていることを示す一方、この社会の過酷な現実を映す数でもあります。「生きることにしんどさを感じている人」が、それだけ大勢いるということです。
必要とする多くの人に届きつつある
「『かくれてしまえばいいのです』がめざすこと」のnoteの記事でも紹介したとおり、子ども・若者を取り巻く現状は極めて深刻です。
小中高生の自殺者数は2年連続で500人を超え(暫定値)、ライフリンクが運営するSNS相談「生きづらびっと」にも子ども・若者から相談が毎日数多く寄せられています。
また、そもそも相談することに拒否的な子ども・若者も少なくなく、そうした人たちの受け皿となる場をつくることは社会として喫緊の課題でした。
そんな現状を踏まえ、オンラインの居場所としてつくられたのが、「かくれてしまえばいいのです」です。
3月1日のローンチ以降、連日SNSで話題になったり、テレビや新聞、ネットメディアで報道されたりしたことで、必要とする多くの人に届いています。
「かくれが」に関する報道の一部
SNS上の広がりやメディアの報道だけでなく、「かくれが」のポスターを学校内に掲示して、「生きるのがしんどい」と感じている生徒に届けようとする中学校もあります。
現在も多くのメディアから取材や出演の依頼をいただいたり、学校や支援機関などからポスターはじめ素材使用に関する連絡をいただいたりしています。
掲示用のポスターは以下からダウンロードし、自由に活用いただけます(当法人から使用許可を取る必要はありません)。ぜひ学校の掲示板や保健室、職場(建物)のトイレやエレベーターの中など、「かくれが」を気になった人がそっと見られるような場所に、掲示してもらえたらと思います(※施設の管理者(または所有者)の許可を得ない無断掲示は禁止されています。建物や施設にポスターを掲示する際には、必ず事前に管理者の許可を得るようお願いいたします)。
「かくれが」のトップ画面や全体像を表すマップの画像も、以下からダウンロードいただけます(使用許可など不要)。ぜひメディアの記事やSNS投稿などでも活用いただき、必要とする人に広く届けていただけたらと思います。
「100万アクセス超」が意味すること
ローンチからわずか2週間で100万アクセスを超えたのには、大きな意味があります。
それは、いろいろな立場の大人たちが力を合わせて、「かくれが」を同じ時代に生きる子どもや若者を支える場にしていこうする、一つの結果だからです。
SNS上の広がりやメディアの報道、様々なサイトへの掲出やポスターの掲示など、いろいろな立場の大人たちが「必要な人に届けよう」としたことで、「かくれが」は広く多くの人に届いています。
同時に、「かくれが」に対する様々な反応を見ていると、「かくれが」をきっかけとした自殺問題に対する関心の高まりも感じています。そのことからも、「かくれが」の持つ可能性の大きさを実感しています。
一方で、まだまだ必要とする人に「かくれが」を届けられていない、届いていないのではないか、とも考えています。
たとえいまは必要としない人でも、必要になったときにいつでも「かくれが」にアクセスできるように、「生きるのがしんどい」と感じたときにふと「かくれが」を思い出してもらえるように、今後も様々なかたちで「かくれが」の存在を広げていきたいと思っています。
「かくれが」を運営する私たちライフリンクがめざすのは、「誰も自殺に追い込まれることのない生き心地の良い社会」の実現です。
「かくれが」は、その実現に向けた自殺対策(生きる支援)の一つであり、ライフリンクが取り組む自殺総合対策の推進や自殺予防のための啓発活動、相談支援事業の運営などとも連動しています。
ライフリンクのこれまでの取り組みやこれからめざす社会については、note「自殺問題・自殺対策、2024年の現在地」の記事をご一読ください。
「かくれが」は、X(旧Twitter)とInstagramでも今後、必要とする人に広く届くよう情報を発信していきます。また、メディアの取材や出演も受け付けていますので、依頼の際は、kakurega●lifelink.or.jp(●を@に変えてください)までご連絡をいただけたらと思います。
引き続き、様々な人に色々なかたちで参画をしてもらえたらと思いますし、ライフリンクも「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現に向け、挑戦を続けていきます。