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海で遊ぶ人と、川で遊ぶ人の「ライフジャケット」のイメージの違いのこと。

活動を続けてきて感じていることの1つが、一言で「ライフジャケット」と言っても、みんなのイメージが違う・・・ということ。簡単に言うと、海で遊ぶ人が使う「ライフジャケット」と、川で遊ぶ人が使う「ライフジャケット」のイメージがちょっと違うということです。

「ライフジャケット」のことを語る時に、この違いを意識しておかないと、なかなか話がかみ合わない・・・ってことがあるので、今日はそんなことをまとめてみようと思います。

海で遊ぶ人にとって「ライフジャケット」って?

まず、海で使う「ライフジャケット」は、不意の落水や緊急時に使用するイメージが強いと感じます。水に入って遊ぶ・・・というよりも、何かがあってボートから落水してしまった時に、救助が来るまでの間、浮いて待っているためのツール・・・といったイメージです。

なので、海に関わっておられる方は「ライフジャケット」というと、「救命胴衣」をイメージされる方が多いです。他にも、PFD(パーソナルフローティングデバイス)と呼ぶ方もおられます。

そして、海関連では「桜マーク」という国土交通省の安全基準を満たしたものだという印があるものがあります。平成30年2月より、全ての小型船舶を対象にライフジャケットの着用義務化しています。その小型船舶で使用されるものが「桜マーク」のついた「ライフジャケット」です。

長時間水に浮いていられるってことを想定しているので、耐久性や浮力についての厳しい検査をされたものがこの「ライフジャケット」になります。つまり、勢いよく水に投げ出されてしまったり、オイルが水面に広がってしまったところで長時間浮いていないといけなかったり、救助が来るまで1日漂っていたり・・・と、様々な想定に耐えうる「ライフジャケット」でなければならないのです。

川で遊ぶ人にとって「ライフジャケット」って?

一方、川で遊ぶ場合は、カヌーなど、頻繁に水に入ったり、着けて流れの中を泳いだりする時に使うというイメージが強いと思います。不意に落水する・・・・というよりもに、水に入って遊ぶ時にずっと着けている・・といったイメージです。

なので、川での遊びを想定した「ライフジャケット」は、子ども用だと股下のヒモのところにウレタンのパッドがついています。また、ヒモの数も1本じゃなくて、2本になっています。これは、「ライフジャケット」の浮力を支える力を分散させることにつながります。

水に入っている時にずっと着けていると股下のヒモが擦れてしまって、痛かったり、擦り切れてキズになってしまう・・・というのを防ぐためです。

川で遊ぶ人には、小型船舶のような法律はないので「桜マーク」があることを問われることはありません。ただ、「桜マーク」の他にも、様々な認証があって、日本小型船舶検査機構が定めた基準を満たした「CSマーク」。EUでの基準を満たした「CE認証」。中国の基準を満たした「CSS認証」があります。他にも、川で学ぶ体験協議会さんの認定した「RAC川育ライフジャケット」など、いろんな認証を受けたものを示すものがあります。

つまりこれらのマークが付いていれば、一定の性能のある安全なライフジャケットという事になります。もちろん、こういった製品の方が安心なのは間違いないと思います。

ただ、正直言うと・・・

認証やマークがいっぱいあって、なんかバラバラで分かりにくい!

と思っています。日本には、水に関わる団体がいろいろあるので、それぞれの団体での基準があったり、諸外国での販売のためにその国の認証を受けていたり・・・と、日本での統一した基準はないのが現状。

今は、買う時にパッと見て、分かるもの・・・っていうのはありません。今後は、「日本で販売するならこの基準を満たしていればOK!」など、購入する時に分かりやすいものが整えられることが必要ですよね。

じゃあ、どの基準がいいのか・・・ということを専門家の方とも、何度も話してきました。確かに「桜マーク」などの認証がついていれば、安心です。

でも、正直、いざ「溺れている人がいる!」となったら、少しでも浮くものを!と、何でもいいから浮くものがあれば命を守ることにつながる・・・と言われるているように、どんなものでも、まずは「ライフジャケット」を着ける・・・ということが大切だと思います。

ただ、着けても外れてしまったり、すぐ壊れてしまうようでは、あんまりよくないのは明確です。ただ、安いからダメ!というわけでもなく、うちの友達は安いものですが、その「ライフジャケット」を着けて何年も遊んでいます。しっかりしています。

ただ、着ければカンペキ!というわけではなく、着けるからこその危険もあります。「ライフジャケット」のヒモがどこかに引っかかってしまったり、何かの下のもぐりこんでしまうと浮力があることが危険につながったりします。

他にも、子ども(特に小学校に入る前くらいまでの小さな子)は、体格に合ったものでないと、着けていることで逆に危ないこともあるので要注意です。


今日の記事については、いろんな立場の方が、いろんなご意見をお持ちだと思います。もしかしたら、間違っていることもあるかも・・・と思っています。お気づきの点があれば、ご指摘をどうぞよろしくお願いします。

水辺の子どもたちが安心して、安全に遊べるようになることをただただ願っています。

思いはだた1つ・・・子どもたちの命を守ること。

「子どもたちにライジャケを!」
http://lifejacket-santa.com/






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