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10年以上、毎日「ライフジャケット」のことを発信し続けてきて分かった”オフシーズンの大切さ”。

「子どもたちにライジャケを!」では、「ライフジャケット」についてシーズンを問わず、毎日発信し続けています。「水辺のシーズンに発信をするのはよく分かるけれど、オフシーズンは意味ないんじゃない?」という声をいただくことがあるんです。

でも今、はっきり言えるのは「オフシーズンこそ大切」だということ。なぜ、毎日発信し続けているのか?なぜオフシーズンが大切なのか?今日はそのことについて、まとめてみたいと思います。

「毎日発信すること」をスタートさせた理由。

活動を始めた10年ちょっと前の頃は、今に比べると、「ライフジャケット」のことが話題になることはほとんどありませんでした。「事故」が起こってしまった時の報道でも、「ライフジャケット」のことが話題になることはほとんどありませんでした。

そんな中、ホームページやSNSなどで発信を始めました。SNSにも不慣れだったので、本当にこんなメッセージが伝わるんだろうか・・・と思いつつ、どうしていいか分からない中、できることからとにかく手探りでした。

どうしたらいいかわからないけれど、自分が1日1つ話題にすれば、少なくとも1つ話題になる。10日経てば、10個の話題。100日経てば、100個の話題。1000日経てば、1000個の話題。10000日経てば、10000個の話題になる。その話題が届けば、事故は防げるはず…。単純にそう考えていました。初めは反応はほとんどなかったけど、とにかく毎日続けてみました。

いざ発信を始めると、応援してくださる方々からメッセージをいただいたり、いろんなご意見をいただいたりするようになりました。本当にありがたかったです。さらには、海外の方からも連絡がありました。拙い英語でやりとりをしていると、アメリカではもう1世代も前から、「ライフジャケット」についての活動が続けられていることを知り、心から勇気づけられたことを覚えています。

毎日発信をするようになって分かったこと。

SNSでの発信を始めた頃、シーズンのちょっと前から発信を始め、シーズンが終わったら発信をやめる…という形でした。でも、そのやり方だと、シーズンが終わったと思ったら事故が起こってしまったり、そろそろ始めようか…と思った頃に事故が起こったりしていました。そこで、発信を初めて数年で、今のように「シーズンを問わず、毎日発信する!」という形で発信をするようになりました。

始めた頃は、「オフシーズンに発信して関心をもってくれる人がいるのだろうか…?」と自分自身でも半信半疑での発信でしたが、やってみると「誰も関心をもってくれないのでは?」という思いはすぐに払拭されました。毎日のように「いいね!」してくださったり、「シェア」してくださったりする方々がいたのです。本当にみなさんに支えていただいているおかげで、毎日続けることができています。本当にありがたいです。

みなさんの支えもあり、オフシーズンも毎日発信をするようになったからこそ、気がついたことがあります。その1つが、オフシーズンも水辺の事故が起こっているということです。水辺の事故は、実はシーズンだけでなく、オフシーズンも起こっています。絶対数が少なくなるだけで、やはり水辺はリスクが高い場所だということです。つまり、「ライフジャケット」は冬でも、水辺に近づく時には絶対に必要なものだということです。

そして、気がついたことのもう1つは、シーズンになってから「ライフジャケット」が話題になり、シーズンが終わると「ライフジャケット」の話題がなくなる…ということです。それは、驚くほど顕著です。当たり前と言えば、当たり前なのですが、話題になることのほとんどは「起こってしまった事故」についての話題です。

つまり、シーズンの初めに話題が始まるのは「事故が起こった時」で、シーズンに事故が増えると話題も増え、シーズンの終わりに話題がなくなっていくのも事故が少なくなっていくから…だということです。つまり、話題になるのはほとんどが「事故」の後だということです。

もしかしたら、「事故」について話題にすることの方がたくさんの方に届くのかも知れません。でも、「子どもたちにライジャケを!」では、「事故」については話題にしないことにしています。話題にするとしても「ライフジャケット」を着けていたらから助かったという「事故」に限るようにしています。

その理由は、「事故」には当事者がいるということです。水辺の「事故」が報道されたら、そこで悲しい思いをしている方が必ずいる…ということを忘れないようにしたいのです。「ライフジャケット」のことを発信するということは、命に関わっているんだということを肝に銘じて、誰かを傷つけることがないようにしたいと思っています。

話題になるはほとんどが「事故」の後だということに気がついてから、自分が作る話題は「事故」について事後に話題するのではなく、「事故」を防ぐための事前の話題にしようと意識しています。

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この図は、「水辺の事故を防ぐために「ライフジャケット」を話題にする”ベストなタイミング”について考えていること。」でも紹介させていただきましたが、この話題の山を「事故」が起こる前にもってくることができれば、もしかしたら「事故」がなくなるかも知れない…。そんな思いで、気合いを入れて発信しています。

オフシーズンに準備したことが、シーズンの水辺の安全につながる。

そして、最近特に強く思っているのが、「オフシーズンの準備」の重要性です。そのことを強く感じるようになったのが、「ライフジャケット・レンタルステーション」への取り組みです。

香川県では、2年前から、海と日本プロジェクトさんの協力によって、香川県庁での「ライフジャケット・レンタルステーション」を開設しています。シーズンには、学校や園、子ども会などで活用されています。ニーズは非常に高く、香川県ではこれからさらに拡大、拡充されていく予定です。

この「ライフジャケット・レンタルステーション」。シーズンが始まってからでは、準備は間に合いません。シーズンのスタートに間に合わせようとしたら、オフシーズンにしっかりと準備しておく必要があるのです。

今なら、まだ来シーズンに間に合います。1人が声を上げれば動き出します。どうかみなさんのお住まいの地域でも「ライフジャケット・レンタルステーション」の開設の動きをスタートさせていただければ…と思います。全力で応援しますので、連絡してくださいね。


毎日発信を続けてきて思うのは、水辺の安全を守るための動きはシーズンは関係ないということです。シーズンにはシーズンにできることはあるし、オフシーズンはオフシーズンしかできないことがあるってこと。

すっかり秋の空気になってきました。「子どもたちにライジャケを!」では、毎日発信を続けることはもちろん、”オフシーズンの大切さ”を意識しながら、オフシーズンだからこそできることをひたすらやっていくつもりです。

今だからこそできることがあります。ぜひみなさんも一緒にがんばりましょう。


思いはただ1つ…子どもたちの命を守ること。

「子どもたちにライジャケを!」
http://lifejacket-santa.com/

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