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「世界を変える力を、すべての人に。」リブランディングに込めた思い

2024年6月、ライフイズテックはコーポレートロゴのリニューアルを発表しました。

なぜ変えるのか。新しいコーポレートロゴとブランドコピーはどのように生まれたのか。
先日行われた全社ミーティングでは、ロゴデザインを手がけたクリエイティブディレクターの引地耕太さんもお招きし、戦略とコピーを担当した金子とともに、その検討プロセスについてお話いただきました。

今回のnoteではその様子をレポートします。


Why rebranding?

金子:実はこの数年で、ライフイズテックという会社は大きく変化しています。中高生・大学生だけでなく、学校や企業、自治体向けのサービスが大きく伸びたり、プログラミングだけでなくその先の課題解決まで学べたり。特に学校向けクラウド教材の伸びが大きく、SaaS企業としても成長しています。ユーザーベースも年100万人を超え、社会にインパクトを出せる規模感になってきました。実際、あちこちでメンバー(※)や卒業生の活躍を頻繁に聞くようになりましたね。
※メンバー:ライフイズテックのキャンプやスクールで学ぶ中高生のこと

でも、世の中の理解はまだ「ユニークなプログラミングのスクール」あたりで止まっているのが現状です。今回のリブランディングは、僕たちの「今+少し先」の姿を正しくかつ魅力的に伝え、会社のイメージを刷新することを目的に、Webサイトをリニューアルすることをゴールとしてスタートしました。

言葉とビジュアル、両面からアプローチ

金子:最初に取り組んだのは、事業アセットや外部環境の整理整頓です。ライフイズテックは建て増しを重ねるように成長してきた会社なので、一度その入り組んだ「価値」を棚卸しし、言語化・構造化する必要がありました。

ブランドの現状分析と戦略の検討

こうした言語化の作業と並行して、ビジュアル面からのアプローチも進めていきました。Webサイト単品のデザインではなく、ライフイズテックとしての新しい「顔つき」をどう作っていくか。今回、そのためのパートナーとしてお願いしたのが、クリエイティブディレクターの引地耕太さんです。

引地:お話をいただいて、まずライフイズテックのミッションに非常に共感を覚えました。私自身、東京造形大学でデザイン教育に携わっていること、また昨年手がけた大阪・関西万博のデザインシステムに込めた想いと通じる部分もあり、今回ご一緒させていただくことになりました。

プロジェクトに加わった当初、リブランディングの具体的な方向性はまだ決まっていませんでした。どういう方向で進めるか、金子さんが言葉と戦略の部分、私はビジュアルからのアプローチでセッションを重ね、ビジュアルと言語の発想をミックスしながら議論を進めていきました。

引地耕太氏

引地耕太氏
1982年、鹿児島県生まれ。東京と福岡を拠点とするクリエイティブディレクター/アートディレクター/アーティスト/教育者。ブランド戦略とイノベーション創出を専門に、デザイン、アート、テクノロジー、ビジネスの領域を越えて活動。デジタル・エージェンシー1→10にてNIKEやBOSE、TOYOTAなどのグローバルブランドのクリエイティブを担当。2020年同社のECDに就任。22年に独立。事業からブランド、サービス、プロダクト、エンターテイメント、広告、アートに至るまでクリエイティビティの力で社会にポジティブな変化を生み出している。また東京造形大学でのデザイン教育、講演活動など精力的にその活動の幅を広げている。2025年大阪・関西万博デザインシステム「EXPO 2025 Design System」CD/AD就任。
https://twitter.com/kouta_hikichi

これまで × これから をデザインする

私の方ではまず「ライフイズテックのビジュアルアイデンティティ(VI)はどうあるべきか」という大きな問いから始めました。ミッションであったり、カルチャーであったり、いわゆるマインドアイデンティティの要素をどうビジュアルに反映させるか。

具体的には、「これまで×これから」というアプローチで、伝統を継承しながら新しい展望を組み込んでいきました。ライフイズテックがどのように成長し、どのような新しいビジネスを展開していくか。これまでのブランドの「らしさ」を保ちつつ、未来の事業の可能性を担保するブランド認知の形成を目指しました。

ビジュアルアイデンティティの検討

アイデアの視点として大きかったのは「中高生ひとり一人の可能性を一人でも多く、最大限伸ばす」というミッション、そしてライフイズテック独自の「Learning Experience(LX)※」です。
※Learning Experience:学習者の体験とニーズを最優先する学びのUX設計

カラフルなTシャツを着たキャンプの集合写真は、まさにひとり一人の多様な個性、そしてそれを最大限に伸ばすLXを象徴しています。こういったポップでカラフルなブランドイメージを引き継ぎながら、加えて、AI等のテクノロジーの要素、イノベーション人材の育成と活躍など、新たな方向性を包含させようと考えていきました。

「世界を変える力を、すべての人に。」

金子:この頃には、僕の方の言語化・情報設計の作業も形になっていきました。先ほどお話した現状分析から、今後の経営戦略、さらに時代の流れも掛け算しながら、ブランドステートメントという形に落とし込んでいきます。このように文章化・ストーリー化することで、ブランドが進みたい方向性を、世界観も含めて策定することができます。
そして最終的に、このステートメントをぎゅっと結晶化させる形で、「世界を変える力を、すべての人に。」というブランドコピーを規定しました。

リブランディングのブランドコピーとステートメント

「個性の躍動」を表すダイナミックアイデンティティ

引地:今回、多様な個性とその成長、活躍を表現するために、「ダイナミックアイデンティティ」を取り入れることにしました。
ダイナミックアイデンティティは近年注目されているロゴの形態で、従来のように形や色を1つに定めるのではなく、可変的なデザインとして作るものです。この仕組みを使って、ライフイズテックが大切にしている「一人ひとりの多様な個性・可能性」を表現しようと考えました。
そしてその可変するロゴマークのデザインは、「個性のデータビジュアライゼーション」というアイデアから、膨大な試行錯誤を経て作り上げていきました。

そうして完成したのが、こちらのビジュアルアイデンティティです。

ひとつひとつが色々な形や色に変化することで、一人ひとりの個性とその成長、躍動を表現しています。またこの円の形状に、彼ら彼女らが作っていく新しい「世界」の意味も重ねました。視覚的にもポップで楽しく、ライフイズテックの「らしさ」が伝わると思います。
時計的な動きは、Life is Tech ! の「Life」の部分、「私たちが提供したいのは、単なる技術や教育だけでなく、人生そのもの」というブランドの想いを表現しました。

金子:ダイナミックアイデンティティはどんどん活用していきたいです。社員ひとり一人、あるいは中高生メンバーひとり一人が、自分オリジナルのロゴを持てるようにしたい。

ロゴタイプとロゴカラー

金子:また今回、ロゴタイプ(書体部分)とロゴカラーもアップデートしています。

引地:ロゴタイプには、Helveticaの最新書体であるHelvetica Nowを採用しました。これはデザインの世界で長く愛されてきたHelveticaを現代のデジタル環境に合わせて最適化したもので、より機能的でモダンな書体選定と言えると思います。

金子:Helveticaというチョイスは、ブランドコピーの「すべての人に」にも通じるユニバーサル感がありますね。

引地:ロゴカラーもすごい数のパターンを検証しました。赤青黄緑以外の組み合わせも試しましたが、金子さんが色の意味を定義づけてくれたことで、この4色の中での最適色を見つけることになりました。全体によりストレートで王道感のある色味を意識して選んでいます。

金子:はい、ライフイズテックが育む力を4つのブランドカラーとして定義することで、さらに僕たちの想いを込められたと思います。このロゴを使っていくのが本当に楽しみだし、このロゴを1つの象徴として、ライフイズテックの新しいステージを作っていきたいですね。

コーポレートサイトのリニューアル

引地:冒頭にお話のあったWebデザインも、このビジュアルアイデンティティを膨らませるような形でデザインを進めています。

金子:これは「あのロゴからこんなグラフィックパターンができるんだ!」と、ちょっと驚きでした。

コンテンツも大幅にアップデートして、ビジュアル的にも内容的にも、ライフイズテックの魅力をしっかり伝えていけるものになっていますので、ぜひ公開を楽しみにしていてください!


◾️2024年6月25日に行われた教育カンファレンス「Life is Tech ! JAM 2024」では、代表・水野が想いを語りました。こちらも合わせてお読みください!

◾️新コーポレートサイトはこちら!

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