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コロナ禍世代の私が東北と出会い、防災の会社でインターンをはじめた理由。

ごあいさつ

こんにちは!
この春からKOKUAでインターンをしています。大学4年生のひびです!
好きな食べ物はラーメン。早くて、美味しいからです!
大学では記者になりたくて、学生新聞部に入っていました。その経験を生かして、KOKUAでは主に広報面で参加していますが、まだまだ新米です。
新米なのは、KOKUAについてだけではありません。防災についても、です。
防災に関心を持ったのは実は2年前なんです。

今回は千葉県育ちの、防災に縁もゆかりもなかった大学生(私)が、防災ベンチャーのKOKUAに興味を持ち、インターンとして働くまでをお伝えできればと思います。

 

冬に沢山ラーメンを食べたので少し太りました…

21歳、首都圏育ちのわたし

約20年間を千葉県でのびのびと育ってきました。
2011年3月11日は当時小学4年生。盲腸で入院していましたが、お腹の痛さよりも長く強い揺れが印象に残っています。病室にテレビはなく、おじいちゃんが置いてくれたラジオで、主に東北が大変なことを知りました。

あの時は「大変なことになった」と強い衝撃だったのに、人ってあっという間に忘れてしまいます。私がふたたび震災に興味を持ったのも、震災から約10年後のことでした。

10年経った福島へ

大学に入学したのは2020年。コロナ禍まっただ中です。
毎日、パソコンと向き合うばかりで友達は一人もできません。とにかく暇で、授業もつまらなくて、勉強くらいしかやることもなかったので大学院とのダブルスクールをはじめました。
 
そこで「福島県の被災地や伝承施設にフィールドワーク(現地に直接足を運んで聞き取り調査や観察を行う研究)をする」という授業に出会います。
コロナ禍でしたが、先生方のご尽力で対面開催。福島県に直接行くことができるうえに、単位も貰えて費用は大学持ち!
これは行かない手はない!と半分(いや、9割)旅行気分で参加しました。


 衝撃でした。

 
津波、放射線に襲われて誰一人いなくなった町は、10年前から時が止まっていました。時が動いていないのは場所だけじゃなくて。被災した双葉町出身の方に話を聞くと「戻りたい。でも戻れない」と過去の生活に惹かれ、前に進めない葛藤を話してくれました。

時間が経ってしまったことの辛さを感じている人と、同じ時を過ごした私。
旅行気分で参加していた私は恥ずかしく思いました。私はこれまで何をしていたんでしょうか。
故郷に帰ることができないって、どんな気持ちなのでしょうか。

帰りの新幹線から約1ヶ月ずーっと、フィールドワークで直面したことが忘れられず福島で起きている状況・起きていたことについて調べました。が、よくわかりません。
物事があまりに複雑すぎました。


震災遺構となった請戸小学校

自分の足で何度も福島へ

「災害」、そして「防災」

パソコンだけ見つめていても、学びが深まらないのはコロナ禍で経験済みです。「考えるな、感じろ!」と行動派の私は、2021年大学2年の冬休みに福島県に向かいました。浜通りを中心にとにかく色んな場所に行って、ふらふら歩いて、会う人に声をかけて。

「どこから来たんですか」
「あのときのお話、聴かせてもらってもいいですか」
「復興って、なんなんでしょうね」

みなさん、とても優しくて。何も知らない無礼な大学生に、当時のことを丁寧に、丁寧に教えてくださいました。

「小学校に上がる前だった娘が帰ってこなくて」と涙ぐむお父さんは、私のお父さんの年とあまり変わりませんでした。

「生きているのは嬉しくもあるけれど、もう誰も居ないから、悲しくもある。あんまりご飯の味がしないのよね」と話してくれたおばあちゃん。
私なんかより、ずっと命の重さを感じているんじゃないかと、思いました。

「避難しようと思えなかった。迷惑をかけちゃうから」と原発の事故で全町避難を強いられたご夫婦。
どんな気持ちで、「命を諦める」選択をしたんだろう。


学校の合間の土日の滞在では聞ききれず、何度も通って30人くらいの方に話を聴きました。
人の数だけいろんな想いがありました。
ただ、なにより 「もう誰にもこんなに辛い思いはしてほしくない」 と強く思いました。
「こんな思いをさせないために、事前にできることはないのか」。
「災害」に興味を持っていた私の視点が「防災」にもひろがったきっかけでした。

プレコンバックに覆われた地面
人が暮らしていない浜通り地域には、たくさんのソーラーパネルが

防災って重要だけど、むずかしい

防災って、大事なのはわかります。でも、何をしたら良いかわからないし、なんだか物を揃えるのも億劫です。
2022年になり少しずつ対面授業が増えてきた大学3年、(ようやくできた)大学の友人に話すと、みんな同じ考えを持っていました。
みんなに話を聞くと、やっぱり
「防災?今は別に必要ないからなあ…お金ないし」
「なんか、別にグッズが可愛くないし。知らんけど」
とかなんとか。「必要なのはわかるけど」、「買いたくはならない」といった若者の意見が出てきました。それに、みんななんだか興味はなさそうです。

私は実際、東日本大震災のときに病室でラジオを聞いて情報を得ました。
福島県でお話を聞いた人の中には、テレビよりもラジオで情報を得た人が多くいましたし、そのおかげで自分達の置かれている状況がわかって安心したという人もいました。
私がいくら必要性を説いたとしても、みんなは何を買ったらいいか、調べる気力も起きないですし、「ダサかったら買わない」…。
何か良いものはないでしょうか。

KOKUAとのグッドな出会い

福島に通いながら、冒頭の「ごあいさつ」でお話ししたように、私は学生新聞部で学生記者をしていました。2021年度のグッドデザイン賞を見ながら「ネタがないかな~」と探していると、
いのちをまもる防災カタログギフト「LIFE GIFT」
が目に入りました。
私と、KOKUAとの出会いです。


調べていくとLIFE GIFT は「おしゃれ」な「プレゼント」。
若者の「ダサくて買わない、必要ない」という防災グッズに対する意見を論破できそうです。
加えて、「プレゼント」ならば自分の興味が湧かなくても、誰かにもらったり、なんとなく目について誰かにあげたり、手に取る機会があります。
また、私が福島に行って感じた、被災には「人の数ほど思いがある」こと。これは、置かれている状況や家族構成が人によって異なることがつながってきます。
LIFE GIFT」なら、それを解決できるかもしれない、と思いました。


これまで、私が聴いたり、感じたりした
「人によって被災リスクが違うこと」
「防災って自分からはなかなか手が出ないこと」
「防災グッズはダサい、という先入観があるから浸透していない現状」…

LIFE GIFT」はこれを全て解決していたように感じて、まさに「運命」。
「KOKUAをもっと知ってもらえれば、防災が多くの人に身近になるかもしれない!」と思いました。

大学4年になり新聞部が落ち着いた2023年春、募集はしてなかったけれど、KOKUAのお問い合わせフォームから「インターンとして働かせてください!」と思い切ってお願いしました。
そして、今に至ります。

これから

日本は地震だけでなく大雨、土砂崩れ、台風…さまざまな自然災害に悲しくも合ってしまう国です。その分、いろいろな対策が必要だし、ある意味災害に慣れてしまうかもしれません。
ただ、「去年はたいしたことなかったから、今年も大丈夫でしょ」という安全神話は年々通用しなくなっている気がします。

自分で命を守る、周囲と協力して命を守る。
一人一人の働きかけが、誰かの命を救えるなら、みなさんで一緒にはじめたいですね。

来年からは、記者になる予定です。
これからKOKUAでやりたいことも、記者としてやりたいことも一緒。
「もう誰にも、災害で悲しい思いはしてほしくない」と思っています。


まだまだ防災に関して勉強不足な新米の私ですが、みなさんと一緒に勉強していきたいです。そして、どんなに小さくても被害を抑えられたら、うれしいです。

社会人になるまでの数ヶ月間、noteを通じてより多くの方への防災のきっかけを届けられるように頑張ります!どうぞ、よろしくお願いいたします。

(調べてみると、私の大学以外にも県や大学の支援で被災地をまわるツアーがあるようです。よければ、ぜひ!)


私とKOKUAの出会いのきっかけになった
LIFEGIFTの公式ホームページはこちらからご覧いただけます!
▶︎ https://lifegift.jp


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