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スペイン移住日記vol1
スペインではじめて賃貸契約をした時のお話である。
スペイン移住の第一関門。
それは住居。
スペイン人のオーナーが待つ、新しい入居の部屋へ不動産担当者と契約の取り交わしのため出向く。
エレベーターをあがり部屋に入ると、50代のおじさんと20代後半のスラっとした女性。
どちらもスペイン人。
男性は頭が薄くてごつく、女性はすらっとした細身でブロンドにパーマがかかったキレイ目の女性。
美女と野獣こんにちわ。
何やらオーナーは金持ちなのか、この女性は秘書らしい。
そりゃそうだよな。
夫婦には見えない。
二人が色々と部屋を案内しはじめ、確認のためあれやこれやと何やら物件の良さをアピールしている。
かといって特段良いなと思える部分はない。
ソファーの上に絵画が何個か軽く飾ってあり、何やらそれをアピールしていたけど、いまいち響かないんだな。
![](https://assets.st-note.com/img/1705222893630-XEG7oMZjLj.png?width=800)
なぜならどの絵も、一昨日行ったバルセロナのIKEAで売ってたものだったから。
おそるべしスペイン人。
しょっぱなからオーナーの機嫌を損ねても悪いので、「ビューティホー」と言っといた。
スペイン人ご満悦。
自分に嘘ついたのはこれで1万回目だろうか。
なんてことはない。
色々アピールが30分ほど続いた後、契約の取り交わしへ。
賃貸契約書をお互い確認するのだが、カタルーニャ語。
パエリアしか知らない僕にわかるわけがない。
妻が
「世帯主だから、ちゃんと貴方も確認しっかりしてね」
まかせんかい。
大黒柱の僕はスマホを取り出す。
時は2022年。
ここはテクノロジーの出番てことでGoogle翻訳いざ出陣。
相手に臆する態度を見られないよう堂々とスマホで契約書を翻訳していく。
わがAI君の出陣むなしく、翻訳の例は以下の通り。
「退去の際は裸にならなければならない」
見事な玉砕ぶりである。
なんとなく意味は分かるが、少し語彙を増やしてはくれまいか。
こんな翻訳でわかるはずもなく、不動産担当者にある程度注意事項を説明してもらい契約へ。
最後の確認事項をした際に、秘書の女性が言った。
「ここのリビングと寝室に新しいカーテンをつけるわ、とても素敵になるわよ。楽しみにしてて」
ということで、後日業者を呼び、カーテンをつけることになった。
この「カーテンつけるわ」が後々大変な事態に発展するのだが…。
次回に続く。
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