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スポーツの魅力

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自転車競技やトレイルランニングなどを通じて考える様々な角度からスポーツの魅力について。自身が選手としてはもちろん、大会オーガナイザー&大会を支援する側としての視点、何よりそのスポ…
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2020年7月の記事一覧

僕の走る世界/見え過ぎないから良い

ご存知の方も多いとは思うが、僕は愛知県新城市に住んでいる。愛知県の北東部、奥三河と呼ばれるエリアの入り口に位置する人口約45,000人弱の自治体だ。人口の割りに面積が広く、県内では豊田市につぐ2番目の広さ、そして面積の8割ほどを森林が占める典型的な山間地域と言えるし、愛知県の中にあっては数少ない過疎地域でもある。「自然豊で…」という使い古された常套句で表現される様な場所だ。まぁ、しかしものは考えようで、長野の様に高い山も、沖縄の様な美しい海もないけれど、親しめる山や森、そして

ランニングにまつわる悲喜交々

僕の周りには運動を好まない、または「運動はいいわ(遠慮するわ)」という人も多数いる。スポーツにまつわる仕事や活動をする人の人間関係としてはそうした「苦手」な気持ちを抱く人の数が周囲に多い方だと思う。そういう僕も「辛い」と思っている一人だ。特にロードでのランニング。ロードでのランニングをこよなく愛す友人も多いのできちんと書かせてもらう。 それは「辛いけれど嫌いではない」というのが一番正しい表現である。 ロードでのランニングを愛し、苦もなく日常化している人からすればきっと「ど

鮮やかな熱い風が駆け抜けた後に/続・ロードレースの魅力について考える

ヨーロッパのロックダウンが解除され、日本を離れこの7月から渡欧しチームに合流したUCIプロチーム「NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス」に所属するプロロードレーサー・中根英登選手(愛知県出身)のレース活動再開となる、ルーマニアで開催された4日間にわたるロードレース「Sibiu Cycling Tour2020 (UCI 2.1) 」が昨日閉幕した。こうした機会に単身ヨーロッパに渡りトップチームで活躍する日本人、僕らにとっては地元のヒーローとも言える中根選手を知ってもらう記事を

サイクルロードレースの魅力

「サイクルロードレースの観戦が好きだ」と一口に言ってもいろいろな観戦の仕方がある。世界のトッププロが集う国際ロードレースにおいてはトップ選手による高いパフォーマンス、白熱のレースが好きという人もいるだろう。またひいきにしている選手、チームにフォーカスした応援、楽しみ方というのもあるだろう。 僕にとっての観戦の楽しみとはなんだろう。そう聞かれたら僕は「景色と暮らし」と答える。自転車ロードレースは1日のレース距離が200kmを越すものも多く、その日数もグランツアーと呼ばれるレー

Sibiu Cycling Tour 第1ステージ

特にイベントなどない、祝日、週末は日記も静かに綴りたい。平日の日記のボリュームが1000字近い量になるので、週末くらいはこれがいい。スポーツで言えばレスト、そう、脳のレスト。 ▪︎SONY RX100M7 曇り空から差し込んだ柔らかな光と陶器。 夕方からは昨日のプロローグからルーマニアで始まった国際ロードレース「Sibiu Cycling Tour2020」を走る中根選手のレースをストリーミング中継で観戦&応援。もちろん中継のルーマニア語はわからないけれど、数時間見てい

400日

気がつけば400日ぶりのランニングだ。久しぶりに登場した下記の写真は僕の体の中。現在でもこの5本のボルトは僕の体の中にある。 トレーニング中に怪我、緊急搬送、そして手術、3週間の入院。そしてこの砕けた骨を支えてくれているボルトの抜去はまだ出来ていない。退院しリハビリとともにすぐにサイクリングは開始した。12月からは無理のない範囲でレースにも復帰した。 けれどランニングは患部に対し打撃にも似た直接的な突き上げ&衝撃、負荷、患部をかばう代償運動、またはかばうことによる体のバラ

いよいよ始動/プロロードレーサー・中根英登

以前このnote上の「#すごい選手がいるんです」でというカテゴリーでエントリーし、noteのスポーツまとめ記事にも選んでいただき多くの皆さんに読んでいただいた以下の記事。 すごい選手がいるんです/プロロードレーサー・中根英登 ヨーロッパ・自転車プロロードレースの世界で活躍する数少ない日本人選手で、来年に延期された東京オリンピックの代表候補争いもしている。もちろん出身は地元愛知。そして今年度からフランス・マルセイユを拠点にする「NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス」に所属し

市民大会

9月13日(日)に第1回となる「フォトロゲイニング in 新城」の市民大会が新城市役所スポーツツーリズム推進課の主催により開催される。 これまで10年以上にわたりアウトドアスポーツを用いた誘客事業を展開していきた新城市にとって(おそらく)初となる市民向けのアウトドアスポーツ体験の場ともいえる大会だ。参加資格があるのは新城市内に「在住」「在勤」「在学」のいずれかの資格を有する必要がある。チーム競技であるため、そのチームの中に必ずその「日常的に新城に関わる人」をが入っている必要

最初の一歩

そう「走りたいなら走れば」そうやって言われることはわかっている。最近ランニングしたいなと思っている。特にトレイルランニングで僕が暮らす街の裏山を走りたい。もちろん自転車でも楽しい。けれどトレイルランニングにはトレイルランニングでしか味わえない魅力があり、それはまた違った趣を持って山を森を満喫するひとつの手段だ。 「そう、そんなに走りたいなら走ればいいじゃない」そんなセリフが聞こえてきそうだ。「走りたい」と思っていも最初のひと踏みが出ない。それは走り出す一歩なのかもしれないし

梅雨の合間に坂を登る

呼吸が荒い、そしてとにかく苦しい。170bpmを超えた心拍数は全く下がらない、というより下がる気配すらない。ここでサドルから腰を上げ、ダンシングでも入れさらに踏み込んだリズムでなく、何となくなし崩しになるように自分からリズムを壊せばきっと楽にはなるんだろうと思う。けれども「ここまで来たし」「あとあのコーナーを曲がれば…」という風に考えてしまい「楽になるよ」という誘惑を何故か自分から振り払おうとする。そこまで行けば終わりがあることを理解しているからか…登る速度の速い遅い以上に、

すごい選手がいるんです/プロロードレーサー・中根英登

昨夜、地元愛知・日本を代表する自転車プロロードレーサーのひとりであることは間違いない中根英登選手自身のTwitterで中根選手がヨーロッパに出発することを知った。 ヨーロッパの主要レースは暫定的な日程こそ発表になったものの、世界的な感染が続く中で実際にどれほど、どのような形でレースが開催できるのかわからない。実際今シーズン春先のレースはほとんど中止、延期となっている。ただプロとしてレースに臨む以上は、それに向けたキャンプやトレーニング、調整なども含めてヨーロッパを主戦場とす