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ここまでとこれから


2021年12月。
私にとって忘れられない月になった。
大好きだった人から「別れてほしい」そう告げられた。

友達の紹介で出会ってあっという間に心惹かれ、一緒に時間を過ごした。
その人の笑顔を見るために辛い仕事も頑張れたし、彼のスウェットをきてサウナに行く、そして帰り道に一緒にお酒を飲む時間が好きだった。ビールが好きな彼が一口飲んで、「く〜〜おいしい」という瞬間は何より幸せだった。彼の全てが愛おしくて、おならをするとニヤニヤしながら「臭いでしょ」と臭いを嗅がせてくる瞬間すら愛おしかった。

そんなに愛していた人になぜ別れを告げられてしまったのか。
今振り返れば、きっとそれは私が自分の人生を彼に委ね、自分の人生を自分の足で歩むことを疎かにしていたからだ。

就職活動では自己分析を何度も繰り返すもやりたいことが見つからず、「温かい家庭を作りたい」それが私の描く未来予想図だった。
この未来予想図を描くために、「福利厚生が充実していてお休み・育休」をちゃんと取れる会社に就職した。
しかし決して仕事の内容は楽しいとは言えず転職を試みたこともあった。
転職エージェントのキャリアアドバイザーからは「こんなに好条件の職場はなかなかありません」と。それなら将来子供を育てながら働くには、この仕事がベストだと思って我慢して働いた。
社会人5年目となり周りはそろそろ27歳を迎えようとしていて、周囲から婚約・結婚という声が沢山聞こえてきた。
そんな状況が重なり、彼に依存し、彼と結婚できれば人生安泰そんな風に考えてしまっていた。ことあるごとに彼に「いつ結婚するの?」と催促し、自分を安心させようとした。彼にはそれが重荷となってしまったようだった。

今考えれば、人の生きるペースなんて人それぞれ。別に人と同じように歩む必要もない。私には私のペース、彼には彼のペースがある。
お互いを尊重し、お互いの人生を輝かせるために生きられれば、パートナーシップはそれでいいはずだ。
それぞれの人生を生きて、そこに彼が隣にいてさえくれればそれで良いのだ。というかそれが一番大事なことだったのだ。
そんな当たり前のことを私は忘れていて、彼を私の一部であるかのように考えていたのだ。

彼と結婚して生きていくために仕事をしていた、いや、仕事を頑張る意味を彼と結婚するためにすり替えていた。だから、彼とお別れすることになり、私は生きる意味を見失ってしまった。
社会人として失格だが、仕事も集中できず「何のために生きているのだろう」そればかり考えていた。

精神的に不安定な状態となり、沢山の友人や職場の先輩に話を聞いてもらった。困った時こそ人の有り難みを強く感じるものだ。
いつでも電話していいよ、といって話を聞いてくれた友人。「大丈夫?」何度もラインをくれた友人。「ランチ行こうか」と誘って話を聞いてくれた先輩たち。こんなに沢山の味方が私の周りにはいてくれるんだ、と。
いただいた言葉でとても心に残っている話がある。ある占い師さんからの言葉だ。
「人は皆それぞれの魂を磨くために生まれてきている。その魂の目的は人それぞれで、その目的の方向性と違う方向に進んでしまっていると、それを気づかせるために意識は望んでいなくともサイン(別れなど)が現れてしまうことがある。きっと今回はそのサインだった」
人の行動の95%は無意識で、残りの5%のみが意識だそうだ。

これまで彼中心だった私の生活。
彼からお別れを告げられたことにより「自分を大切にする生き方」をしよう、私はそう決めた。
自分を大切にし、仕事も恋愛も自分にとっての「最高」を手に入れる。
そんな私のこれからを徒然なるままに記していこうと思う。

いつか同じような悩みを抱えた女性に勇気を与えられますように。



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