義父の金言

札幌での仕事があり、義父がやってきた。
滞在中の宿泊先は我が家。
娘ともこれだけ長い時間一緒にいるのは初めてのこととなる。

さすが、人生を教育に捧げてきた教育者だけあって、名言をいくつも残していってくれた。
まずは一つ目。
妻が「保育園を入れるかどうしようかと思っている」という発言を受けて。

「もし、今から社会性を身につけさせたいと思っているなら、保育園は必要ない。子どもが社会性を発達させるのは8歳〜9歳頃から。子どもが小さいうちは保育園よりも親の目の届く範囲で見た方が良い」

この発言の裏には、保育園の先生が見ているのは先生一人当たり5人からすごいところでは10人という保育園もある。
小さい子どもは3人いっぺんに見るのですら大変。これは実際に妻がピラティスをしている合間に友人の子どもたちと娘と3人一緒に見たときがあったが、もう、手に負えない。
次から次へといろいろなことをし始める1歳前後のベイビーちゃんたちを見ているのは1時間でも相当なエネルギーが必要となる。
「実は子どもなんて嫌いかもしれない」
と一瞬思わされてしまった。
と、まあ保育園に入れて他の子どもと一緒に仲良く遊ぶ方法を覚えることを期待しても、なかなか難しいということなのだろう。

これには妻も納得していた。

次に、娘に絵本を読ませていると、娘は自分でページをめくる。
何ページも先に行ったり、また戻ったり。
さらには何度も同じページをループさせたり。
これに関して、

「大人は順番が違うとか、ストーリー通りに進めたいとか思ってしまうが、子どもがそのページを見たいというには子どもなりの理由がある。自分でページを開くなら、そのページを何度でも読んであげることが大事。そうすることで、子どもは自分が行った行為が認められたという肯定感を持つことになる。肯定感を持つことで、自分から相手に対しての働きかけを行うようになる」

なるほど。絵本、なんかストーリー通りに読ませたくなっちゃってました。
反省します。

絵本については、
「絵本は挿し絵が写真よりも、想像を膨らませることが出来るイラストのほうが良い。写真はイメージが固定化されてしまうから」
とも言っていました。

「子どもがお手伝いなどをしたこと対しては思いっきり褒めることが大事。そうすることで、自己肯定感と
共に自己有用感(自分は人の役に立っている)を感じることができる。そういう子は自分のことが好きになるし、人のことも好きになれる」

義父が今回の滞在で何度も口にした「自己肯定感」「自己有用感」
子どもがまっすぐに育つためにはこれがとても重要だそうです。
子どもを認めてあげることができるのは、まずは両親。
「子どもを子ども扱いせず、一人の人間として接すること」
とも言っていました。

空港まで送った帰り道、不服そうな顔をしていた娘の顔が印象的でした。
じいじが帰ってしまったのはやっぱり寂しかったんだね。
僕も妻も大変勉強になりました。

※この内容は2015/7/11に書いたものです。

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