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子供の言語教育

前回の『子供の有無』というノートに国際教育に興味があると書いた。その事についてちょっと深く語りたい。

私の夫は広東語、英語、中国語をほぼ問題なく話し、現在は日本語を少し学ぼうとしている。広東語は両親の母国語、英語は香港の公用語だという点と、子供の頃から親戚の居るイギリスに夏休みの間遊びに行ったりした事で身についたらしい。中国語も日常生活で接することはまれにあったものの、すらすらと話せるようになったのは、大学で中国人の友達が増えてからだそうだ。ただ、授業を受けたわけではない為、簡体字(中国語)は苦手らしい。

彼を見ていると、言語習得には2つの大きなポイントがあると気づいた。

1.幼少期から言語を学ぶ環境があること
2.積極的に言語を利用すること 

1.幼少期から言語を学ぶ環境があること

子供の頃にインターナショナルスクールに通い、英語で学校生活を送ってっていた人は英語が話せる人が多い。たとえ両親が日本人で、家で日本語で生活をしていたとしても、1日6-8時間、子供が1日に起きている時間約半分の時間を英語で生活していたら、きっと誰でも英語で話すことが可能になるだろう。もちろん、インターナショナルスクールに通っていて、両親が英語話者だった場合、日本語を身につけることは不可能なのではないだろうか。

私は香港にある大学に通っていたのだか、周りにインターナショナルスクール卒の学生が多かった。というか、彼ら以外の香港人は英語が苦手で、私とあまり会話が出来なかった。彼らは香港で育ってきたが、香港人独特のイントネーションもなく、見た目はアジア人だが完全にネイティブだった。どこかキャラクターもアメリカンな気がした。

言語は3歳までなら脳に入りやすいという話を聞いたことがある。私の夫は日本語を20代後半で学び始めたので、言語学習に遅いということはないと思うが、3歳までに『英語』という引き出しを脳に作ることが出来れば、知識を収納することが出来るのかな、と私は理解している。

私にもし子供が居たら、私が日本語、夫は広東語、そして3人で会話するときは英語、と決めたいと思っている。そして夏休みなど長期休暇は香港や日本に短期留学みたいなおばあちゃんち帰省もいいなぁ、と思ってる。その頃には香港も中国語を使わなくてはいけない規則になっているかもしれないが・・・それはそれで都合がいい。

2.積極的に言語を利用すること 

これは私自身も身をもって体感したが、言語は使わないと使えない。インプットばかりでアウトプットをしないと、意味がない。

私は、英会話教室に通わてもらい、2年に1度は夏季留学もさせてもらった。にも関わらず、高校卒業まで全く話せなかった。おそらく理解は出来ていただろうが、どう返事すればいいか分からなかった。間違うのが怖かった。しかし、高校卒業後カナダに留学し、ホームステイ先に居た韓国人の留学生(現地高校生だったので英語は私よりずっと上手)が、私と会話をしようと努力してくれたおかげで少しずつ話せるようになった。

夫の話に戻るが、夫は日本語学校に行かず日本語が少し話せるようになったのは、とにかくコミュニケーション能力が優れているからだと思う。上手く話せないのに頻繁に日本語を使いたがる点と、知らない人とも平気で話す陽気な性格が言語習得には必要だと思う。

はじめは皆完璧には話せない。時間をかけて頭の中のパズルを合わせていくように、脳で言語の仕組みを理解しながら少しずつ話せるようになるのだろう。

子供の教育なら前者、大人の語学なら後者が重要になると思う。私ももっと積極的に使っていくようにしたい。

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