どだい無理でも変わりたいとは思うもの
2023年12月現在、父の自己破産の手続きは完全に終了している。
いま父はもちろん借金はしていない。
しかし、母がローンを組んでエアコンは購入した。無かったら死んじゃうのでこれは……仕方ない。
だが、生活に余裕はないしあいかわらず我が家は貯蓄もできてはいない。定着しかけていた家計簿をつける習慣も途絶えつつある。
「バカは死んでもなおらない」とか、
「人の性根はそうそう簡単には直らない」と言われるようなことを学んでいる。それは父の姿からだけではなく、母や姉、自分自身からも深く学ばされている。自分の中にできてしまった川の流れを変えるのは本当に難しい。
自分たちが築き上げてきた人生のなかで身についてしまった悪癖や傾向というものを変えていくのは、一朝一夕では不可能だ。
行った場所から元の場所に帰るまでと、そこから別の場所に至るまでの時間がかかるから、倍くらいかかると思っておいたほうがいいのかもしれない。
それでも、今日の生き方を変えていくことができれば、少なくとも昨日までよりは違う延長線上に存在しているはずだ。その繰り返しを継続できればたぶんおそらく、ズルズルといってたどり着いてしまった場所とは別の場所に向かうことだけはできるはずだ。