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子どもと旅に出る理由

「子連れの旅は大変でしょう?」と、もう何十回と聞かれていますが
私たちの答えはいつも「ちっとも!」です。

子どもを連れて旅に出るのがとても好きで、上の息子が生まれてからもうすぐ9年、これまでたくさんの旅をしてきました。
国内旅行は両手じゃ足りないくらいだし、海外もたくさんいきました。
ハワイ(2回)、台湾(3回)、ニュージーランド、北欧(フィンランド、エストニア、スウェーデン)、オーストラリア、タイ。
子どもと旅に出るのは、特別に楽しい。大人の旅と全然違う。
子育て大国スウェーデンでも「3人連れて日本から来たの?!」と驚かれること度々でしたが、大変なこと(そんなにない)より楽しみの方が圧倒的に大きいのです。
しかも子どもとの旅を楽しめる期間はきっととても短いので、私たちはせっせと旅に出るのです。

我が家の子どもたちは、赤ちゃんの頃から旅に出ています。
国内旅デビューは上からそれぞれ、4ヶ月/6ヶ月/2ヶ月。
海外旅デビューは同じく、1歳2ヶ月/12ヶ月/7ヶ月。
まあまあの赤ちゃんですが、大人の都合でいちばん旅行しやすいのは6ヶ月から1歳になる前くらいかなと思います。移動と食事がラクなので。
一緒に楽しめるようになるのが3歳くらいかな。ここから格段に楽しくなります。

海外への旅は2週間から1ヶ月くらい、たっぷりと時間をとります。
子どもとの旅で「大変」を感じるのはおそらく、時間(余裕)のなさ、です。数日何もしなくても平気なくらいのんびり旅程を組みます。
子どもには時間も次の予定も関係ないので。飛行機に乗り遅れなければオッケー。(ヘルシンキのバンター空港で端から端まで全力疾走したことはあるけれど)

いつもキッチン付きの宿に泊まって、基本朝と夜は自炊です。
夜早めに戻って家族だけでいる部屋での時間をゆったりとると、子どもたちもリラックスして旅を楽しんでくれます。
洒落たレストランでワイン傾けながらのディナーは、夫婦二人に戻ったときの楽しみにとっておいて。
その代わり、ローカルなスーパーで現地に暮らしているみたいにお買い物できたり、その土地ならではの美味しい素材がそのまま食べられるのが楽しいのです。子どもたちはフルーツの新鮮さと美味しさに毎回大興奮。フレッシュなベリー類を口いっぱい頬張るのは贅沢の極み。桃やりんごも、日本のものとは違った美味しさです。

毎日のお出かけの目的地は1日ひとつくらいにしておきます。時間が余ってもうひとつ行けたらラッキー、くらい。子どもとの旅は予定外の出来事の連続(公園を見つけたら寄らずにはいられない生き物ですし)なので、時間の余裕だけはたっぷりと。大人も子どもも疲れすぎないように。
目的地も大人が行きたいところにします。
私たち夫婦は素敵建築とか古い街並みとか工芸品とか、そういうものが好きで旅しているので、見たいものは子どもを連れて見に行きます。感覚を共有してたくさん話しながら見て回ると、案外子どもでも楽しいようで。大好きな蚤の市にも一緒に行きます。
子どもが楽しめる場所やテーマパークは、私たち大人も行きたいと思えるところにしか行きません。動物園や国立公園の散策なんかは家族全員の楽しみで、大体どの街にもあるローカルでこじんまりした動物園には必ず行っています。

子どもと旅していちばん感動するのは、それぞれの成長っぷり。
子どもとの時間が学校や保育園で分断されない分、心の変化もわかりやすいのかも。ものすごくべったりと、いちゃいちゃと過ごす日々は仕事しながらの日常生活ではありえませんから。
普段と全く違う環境で過ごすと、家族の結束力もすごく強まります。たくさん話をするのでお互いへの理解も深まったりして。

私たち夫婦だけなら、きっと選ぶ旅行先はヨーロッパとかの街並みが美しくて素敵なカフェがあって少し気取って入るアンティーク 屋さんがあって…となりますが、子どもと旅するようになって、大人だけなら選ばなかったかもしれない「自然を目一杯楽しめるところ」も意識的に選ぶようになりました。オーストラリアのタスマニア やニュージーランドは一生行かなかったかもしれない場所だけれど、今では人生であと何回かは訪れたいと思う場所になりました。

子どもたちを連れて、あと何回旅に出られるだろう。
いつの日か「えー俺行かないから」と言われるその日まで、できるだけしつこくたくさん旅したいです。

早くみんながまた安心して世界中を旅行できるようになりますように。

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