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今年イチ - 老子の道

(年末にはまだしばらくありますが)早くも今年のベスト読書本が決まりました!!

『TAO 老子の道』(OSHO)

この本、Amazonで探すと中古で5,000円(下巻に至っては3万超え!?)。さすがに手が出ない。。。そんなこんなで5年ほど前から探していた本が、ようやく手元にやってきました!!

なんてことはない、地元の図書館で司書さんに相談してみたら近隣の市から取り寄せてくれましたww カーリルという全国の図書館を横断検索できるサイトをご存知でしょうか?ここで調べると大抵の本は全国のどこかの図書館でみつかります。司書さんにこの図書館にあるこの本なんですけど、、、と相談してみたら、すぐに取り寄せてくれました。



OSHOというインドの思想家が老子について語ったもの。彼の講話を文字に起こしたものなので、口語で語りかけるように話がすすんでゆく。とてもわかりやすく簡素な言葉でどんどん世界に引き込まれていきます。わたしはOSHOが好きなのだけど、いつにもまして話が弾んでいたように思う。

老子の思想はとてもシンプルでいて、もっとも理解されていない思想家のひとりかもしれない。生とはなにか、そこには死が内在している。正という言葉には負が内在している。前がなければ後ろが存在できないように、わたしたちは「それそのもの」で物事を認識することはできない。だから、わたしたちのエゴは世界をこの二元性の両極に分別することで「分かった」と思い込む。自己やエゴによる、欲、性、意識、感情、、、わたしたちは都合よく「どちらか一方」の極にコントロールしようとする。そうして常に「対極」をつくりだしてしまう。善という言葉には悪が内在し、平和という言葉には戦争が内在する。安心という言葉に恐怖をつくりだす。それこそがマインドの習性であることに気づかずに。。。

理知的に自分をコントロールしようというまさにその行為がその対極を生み出すマインドの習性なのだから。老子のいうあるがままとは、単に現実を見たまま受け入れなさいと言うに限らず、それは無為のなかに見るという行為すらも超えて、欲も生も悪も死も美も醜もそのすべてをトータルに染み込ませること。それはわたしたちエゴの認知を超えるということ。あらゆる認識は全体性のなかにただ溶けてゆく。

りなる



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