或る記録.1

※プロフィール欄にも書いてありますが、
念のため言っておきます。
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これから書くお話しは、フィクションです。
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ちなみに、今回だけでは終わらないので続きます。
ド素人の書く小説みたいなものと思ってお読みください。
一部、生々しい（？）表現もあるかもしれません。
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…と言ってもいつものように、或る女の日記、です。
ちょっと長いだけ。
間が空いてましたが、再開。
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これは、或る女の、或る記録。
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私の、不妊治療の。
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以前の日記にもあるように、
私は3年半前、F県に結婚を機に引っ越しをした。
もちろん、その当初から子供は欲しいと思っていた。
だが最初の1年は、きっとそのうちできるでしょ、
まずはこっちの生活に慣れないと、と軽く考えていた。
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でも2年目にもなると、少しずつ不安になり、
ちょうど1年前、旦那と相談をし、
不妊治療専門の病院へ行くことに。
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ただ、病院、に行ってしまったら、
不妊を認めてしまうような気がして
ものすごく嫌だったのと、
もしかしたら、原因が自分にあるのかもしれないと、
それを知るのがとても怖かった。
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私が平日休みの午前。
旦那が休みを合わせてくれ、2人で来院した。
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平日にも関わらず、
待合室は患者さんでいっぱいだった。
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----あ、私だけじゃないんだ。
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不謹慎にも私はホッとしてしまった。
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世の中には同じ悩みを抱えた人がいっぱいいるのね。
大好きな読書で学んだことなのに、今の今まで忘れていた。
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診察室に入る。
少し淡々とした、でも優しそうな年配の男の先生。
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「まずはご主人に問題がないか調べるね」
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いわゆる、そうゆう部屋に連れて行かれ、検査。
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結果。
旦那にまったく問題はなかった。
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---じゃぁ、、私…？
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「そしたら今度は奥さんね。
　奥さんはいろんな検査があるから、
　今日だけってわけにはいかんからね。
　最近、生理終わったのいつ？」
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「ちょうど昨日です。」
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「そう、じゃぁ明後日にまた来て。」
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「…え、その日は仕事が…」
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「来なくてもいいけど、この治療はタイミングが肝心だから、来るのが遅くてズレると、また来月とかになるよ」
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「……はい、分かりました。」
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私はそのとき、まだこの治療を甘くみていたと思う。
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ここからたくさんの問題に直面していくことを
このときの私はまだ知らなかった。
不妊自体の問題だけでなく。
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-----これは、或る女の記録である。
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1年後の今、私がお腹の中に命を宿すまでの。
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