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【北米エンタメニュースまとめ】北米で伸びるアニメグッズ市場、アジアZ世代が推す「日本」、BBCがアニメ「One Piece」の配信権獲得

日々の北米エンタメ市場のニュースなどのまとめです。拾い切れていないものもあるのでぜひリクエストお待ちしております。感想も歓迎です。


ロッテンメーターが選ぶベスト日本アニメ100

名高い映画評価サイト、ロッテントマトのメーターによるベストアニメ100。高畑勲監督の「かぐや姫の物語」が第一位に。オールタイムベストに混ざって「The First Slam Dunk」が」はいっているのがすごい。


動画配信サービス普及が後押し──北米市場で伸長し続ける日本アニメのグッズ展開

とてもいい記事だった。アニメの配信とあわせて当然ファンになった人たちはグッズ購入に手を伸ばすというわけですが、大きな市場のひとつである北米市場で何が起きているかをまとめたカンファレンスのリポート記事です。


アジアZ世代が推す「日本」 ちいかわや男子バレー代表

日本文化が世界で人気というけれど、いったいなにに熱狂しているのかーー言説が広がっている中でこうした調査も増えてきています。こちらはアジアのZ世代への日本のカルチャーに関する調査です。「ちいかわ」は各国で人気、バレーボールの男子代表人気は、漫画「ハイキュー!!」からでしょうか。藤本タツキ先生は個別名があがるほど浸透しているのですね。


いかに「Dodgers Collab」を実現させたかーカバー創業者の谷郷元昭氏インタビュー

いま勢いのある日本の輸出コンテンツのひとつがVTuberです。オンラインを通じた配信はもちろん、海外のコンベンションにも積極的にブースを出しています。その中のひとつが「ホロライブ」を展開するカラー。北米支社も設立し、積極的に米国市場でイベントを手掛けており、ドジャーズとのコラボイベントは記憶に新しいところ。そんなカラーの創業者のインタビューです。


AnimeNYC、関連記事 コスプレ写真集など

先週紹介しきれなかったAnimeNYC関連の記事です。コスプレ写真集は見ているだけで楽しいです。またコンサートを開催したクリーピーナッツは現地で記者会見もしたようで、複数記事が公開されています。


BBC、アニメ「ONEPIECE」の配信権を獲得

BBCがアニメ「ONEPIECE」の配信権を獲得しました。吹き替え版がみられるようになるそうです。BBC iPlayerというインターネット経由の視聴サービスを経由して配信するとのこと。


BL漫画「佐々木と宮野」、フロリダ州の一部地域で学校図書館から排除へ

とうとうこの日が来てしまいました。いま、米国ではグラフィックノベルや漫画の内容に関する各地の教育委員会のような存在からの目線が厳しくなっています。各カウンティーの委員会で「これは学校図書館から除外する」と決められて、フロリダ州では訴訟が起こされています。


実は一部のカウンティーでは「暗殺教室」も「先生に反抗的だ」という理由でこの「禁書」の対象になっています。
この禁書の動きは主にLGBTQに関連するテーマを伝える作品がターゲットになっており「いつ日本のBL/百合がターゲットになるかな」と思っていたのですが、最初にターゲットになったのが「佐々木と宮野」でした。アニメ化もされ人気のようですが、なまじ日常生活の中での男性同士の関係を描いているから琴線に触れたのではないでしょうか。「不適切」な関係を理由としています。なぜか英文との読み方の違いもやり玉に挙げられています。

もちろん学校図書館に置けなくなるだけで、販売などができなくなるわけではないのですがこのような動きは気になります。


集英社「MangaPlus」、読み切り作品を同時英語配信へ

菊池さんの記事にもありましたが、集英社がどうどうと王道を歩みながら覇権を取りに行っているなと思いました。

日本の漫画やアニメに興味を持った、漫画を読みなれていない人に「おすすめはある?」と聞かれたときに困ったのが「翻訳されている作品は長編作品が多い」ということ。これは現地の図書館員の人も、いつまで買い続ければいいのかわからないという課題を感じられていました。まあいきなり「ONE PIECE読んで!」とは言いにくいですよね。

その点短編は「とりあえず読んでみて」とすすめやすい。短編がいくつかまとまって短編集として単行本で販売できれば書店や図書館にも置きやすいーー初心者・初級者のエントリーとしてすごくいいと思います。特に書店では、現在単巻で販売されているグラフィックノベルの棚を取りに行けると思います。これまで連載作品の漫画を置きにくかった小さめの書店なども開拓できるのではないでしょうか。ということで短編の英語化が一段の漫画ファン獲得の先兵になってほしいです。そしてこの流れで、1970~80年代の少女漫画が翻訳・輸出されてほしい。


電子書籍サービス「Renta!」のCitrus Conイベントリポート

海外で漫画作品を配信しているサービスのひとつが「Renta!」。そのRentaのスタッフの方が、8月に行われたCitrusConのリポートを書かれています。このCitrusConの特徴は、18歳以上限定の、クィアコンテンツをテーマにしているということです。つまりBLや百合、カップリングについて熱く議論が交わされるわけです。今回は漫画家のドローイングイベントもありました。

私は以前オンラインで参加したのですが、日本で一般的なスポーツ漫画(少年が多く出てくる作品)もクィア的な視点から読み直すことができるそうです。なかなか興味深い視点が多かったです。もし来年もあればぜひ。



追加
この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。


集英社の、読切作品の英語版に日本との同時配信についての分析は読みごたえがあります。クリエイター側にチャンスなのですが、一方でほかの企業との競争に勝ち抜くためにとにかく世界中の才能あるクリエイターを集めたいという集英社の強迫観念が伝わってくる気がします。

今週はここまでー。引き続きよろしくお願いいたします。



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