見出し画像

【北米エンタメニュースまとめ】映画「One Piece Film Red」英語版吹き替えキャストインタビュー、映画「五等分の花嫁」、世界デビュー、中国での難しい日本ポップカルチャーの在り方

日々の北米エンタメ市場のニュースなどのまとめです。拾い切れていないものもあるのでぜひリクエストお待ちしております。感想も歓迎です。


業界ニュース

漫画「Hunter×Hunter」の原作、公式に復帰

漫画「Hunter×Hunter」の週刊少年ジャンプでの連載再開。英語圏でもすごい話題になっていました。集英社の運営する「Manga Plus」や英語圏でVizMediaが運営する定額読み放題アプリ「Shonen Jump」でも読めるようになりました。(しかし文字が多いので英語にするとどんと活字量が増える)今、東京で原画展をやっていますけれども、外国人ファンが日本に来てもらうきっかけになりませんかね?


映画「One Piece Film Red」英語版吹き替えキャストインタビュー

11/4の北米の映画館での上映を控え、映画「One Piece Film Red」の英語版吹替キャストがインタビューに応じました。もちろん英語圏にはディズニーアニメという長い「アニメ声優」という市場があるわけですが、日本から輸出されたアニメの「吹替声優」はまた違う声優たちが参加してきているとみられ、こちらの映画でも楽しくキャラクターを演じているのがすごく伝わってきます。


映画「五等分の花嫁」、世界デビュー

以前ほかのインタビューでも経営陣が指摘していたように、Crunchyrollは日本のアニメの映画版の各国映画館での上映に力をいれています。こちらの「五等分の花嫁」もその一環とみられます。北米で12/2から、それ以外の国でも期間限定で映画館で上映するとのことです。


天元突破グレンラガン、香港・台湾・マカオでスマホゲーム

「天元突破グレンラガン」を題材にしたスマートフォンゲームが香港・台湾・マカオで立ち上がるというニュースです。これの面白いところは、「天元突破グレンラガン」はもともと日本のアニメなのに、スマホゲームの提供地域にまだ日本が入っていないこと。これからサービス地域が広がるのかもしれませんが、これから日本のアニメが海外に輸出されそれぞれの地域でファンをつかめば、こういう事例は珍しくなくなるのかもしれません。

「Manga Mindset 日本の最大級の『ONE PIECE』ファンたち」

こちら通信社が流した、日本の「ONE PIECE」のファンの生態をまとめた記事です。いろいろなサイトに転載されており、最新映画の北米公開を控え、注目が集まっているようです。

まあ紹介されているのは、結婚式で「ONE PIECE」をテーマにしたり、オリジナルの「ONE PIECE」の世界の地図を作ったりしている人ぐらいなので日本のオタクを知っている人からすると「ああ、いるいる」と思いました。


『ザ・シンプソンズ』が『DEATH NOTE』をパロディ

アメリカのアニメ『ザ・シンプソンズ』。ハロウィンに向けた最新エピソードに『DEATH NOTE』がパロディとして取り入れられ、その名も「Death Tome」として放送されるとのこと。パロディになるということは「見ている人は基本情報として知っている」という前提があるので、『DEATH NOTE』の人気が広がっている証左ともいえます。


日本のメディア企業は、韓国発のWebtoon現象とどう向き合っているか

東京国際映画祭と併催されたコンテンツマーケット。このTIFFCONで、Line Digital FrontierのCEOとKADOKAWAのタテスクコミック事業の担当者のトークイベントが開催されました。Line Digital FrontierのCEOの方の「Webtoonは誰でも作品を公表出来て、読者からフィードバックが得られるメディア」という考え方は興味深いものでした。現行、日本のWebtoon制作は資本力勝負のところがあるので、なかなかLine Digital Frontierの方がいうように新人が参入して読者とやりとりしながら作品を練り上げていくのは難しいという印象があったので、意外でした。なお、Line Digital FrontierはYouTubeやInstagramのようなプラットフォームとしての役割を果たしたいそうです。


「International Anime Music Festival」、2023年2月に北米でスタート

アニソンもとうとうここまで!Anime Entertainment LLCが、International Anime Music Festivalを2023年2月に北米で初めて開催すると発表しました。2~3月にかけて全米をまわります。バンドによるアニソンというより、キズナアイなどVTuberが中心のようです。


中国での難しい日本ポップカルチャーの在り方

毎度すみません。まったく北米の話ではないのですが、中国での日本のポップカルチャー受容史、K-Popとの受け入れられ方の違いなどがすごく面白い記事なのでぜひ紹介したいと思いました。

いかに一定の世代の中国人に映画、アニメを含む日本のポップカルチャーが影響を与えているかという事実に加え、その中で重要な役割を果たしたBilibiliの紹介も。

興味深いのはその制限です。日本のバンドもライブをするとき、事前に曲の翻訳を当局に提出し、NGがでるものは演奏できないそうです。

またK-Popとの比較も面白いところ。中国は一時K-Popが厳しく制限された時期があったのですが、それを乗り越えて普及しているもよう。K-Popがグループなどで普及する一方、J-PopはアニメのOP/EDなどにあわせて曲単品で広がっているという指摘はなるほどと思いました。ぜひ読んでみてください。


テクノロジーニュース


米アップル、暗号資産やNFTに関するルールを厳しく

https://www.cnbc.com/2022/10/25/apple-tightens-its-rules-on-crypto-and-nfts-in-its-app-store.html

米アップルは、アップストアに関するルールである「App Store Reviewガイドライン」を更新し、「アプリはアプリ内課金を用いてNFT関連サービスを販売することができる」という文言を追加しました。これはNFT関連サービスを手掛ける企業にとっては一歩前進ですが、「NFT保有者限定のアプリ内機能ロック解除などは提供できない」とも。アップストア内で一定程度NFTを取り込む一方で、NFTを使ってサービスを拡充する方向には制限をかけたかたちです。


追加
この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。

私としてはエヌ・ティ・ティ・ソルマーレのデータドリブンによる作品制作が気になります。もちろん昔から出版社はある程度読者の嗜好を考えながら作品を作ってきたわけですが、「コミックシーモア」の購読歴でエヌ・ティ・ティ・ソルマーレはどんな作品が最後まで読まれるかとか繰り返し読まれるかがわかっているわけで、それをベースにどんな作品が出てくるのか、純粋に楽しみです。

今週はここまでー。引き続きよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?