『ハイキュー‼』の表紙の変遷が面白い

 漫画『ハイキュー‼』について、私は物語や表現はもちろん、表紙の変遷を楽しく追っています。ちょっと最近「1日1巻レビュー」ということで読み直していたら表紙の変化が面白かったのでメモ代わりにまとめておきます。


最初の単独キャラクターは3巻の西谷夕

 ハイキューの表紙は、その単行本に掲載されたエピソードの印象的なキャラクター・チームをうまく登場させています。通常ジャンプの単行本は主人公など重要キャラクターから順番に表紙を1人ずつ飾ることが多いのですが、ハイキューの既刊をみると、意外にキャラクターが単独で登場するのは少ない。1巻は日向翔陽と影山飛雄が登場しています。

 じゃあ、最初に単独で表紙を飾ったのは誰かというと烏野高校のリベロ、西谷夕です。確かに3巻は彼と先輩の東峰旭のエピソード、そして烏野高校がチームとして出来上がっていく姿が書かれるので重要なキャラではあるのですが、日向・影山の単独よりも早かったのは意外でした。

 ちなみにそのあと単独で表紙を飾るのは

・9巻 日向翔陽

・10巻 月島蛍

・11巻 木兎光太郎

・13巻 澤村大地

・16巻 山口忠

・19巻 月島蛍

・20巻 天童覚

・21巻 牛島若利

・22巻 夜久衛輔

・23巻 灰羽リエーフ

・24巻 日向翔陽

・25巻 影山飛雄

・26巻 清水潔子

・27巻 菅原 孝支

・30巻 田中龍之介

・31巻 西谷夕

・33巻 日向翔陽

・35巻 孤爪研磨

でした。意外に青葉城西高校の選手は単独ではいませんでした。一応最新刊まで考えると日向翔陽が3回単独で表紙となっており回数は多いのですが、2回でたのは月島が先だったという。

「表紙を飾る=物語の重要なキャラクター」と考えると物語を読んでいるときだけとは少し違ったものが見えてきます。

表紙の組み合わせで物語を語る

 ハイキューの巧みさは、表紙で物語を語るところです。上記の単独キャラクターの登場はもちろんですが、複数のキャラクターを組み合わせることで印象的なエピソードをぐっと強めます。

 代表的なのは16巻と19巻ですよね。バレーボールには「サーブ&ブロック」という戦術があるそうなのですがこれを烏野高校で目指すのが山口忠と月島蛍の2人。16巻で山口がサーブという槍を持って先に登場した後、月島がブロックという盾を完成させ、19巻に登場します。

 もうひとつは、8巻。影山飛雄が初めて単独で表紙を飾ったこの巻。物語では、影山がほかのチームメイトと会話をすることを覚え、「孤独の王様」から真の王様になります。表紙の王冠とマントを脱ぎ捨てるのは当時、印象的でした。

 ちなみに私の推し高のひとつは梟谷なので、38巻ですごくテンション上がりました。


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