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【北米漫画市場まとめ】「ユニコ」の新作に向けクラファンスタート、「初めてのおつかい」現象、Netflixのアニメ事業縮小?

日々の北米漫画市場のニュースなどのまとめです。拾い切れていないものもあるのでぜひリクエストお待ちしております。感想も歓迎です。

「ユニコ」の新作に向けクラウドファンディングスタート

手塚治虫先生の「ユニコ」を新解釈で手掛ける「UNICO:AWAKENING」がスタートします。
日本語の記事はこちら
アメコミの漫画家と、小説家がタッグを組む企画です。英語版と日本語版が出るということでどのような中身のなるのか期待です。

Newsweekが「Spy&Family」を特集

最近Newsweekは日本のマンガ・アニメの記事を強化していますが、こちらの「Spy&Family」もその一環のようです。ストーリーの紹介と、海外でどのように配信が見られるかが紹介されています。

Netflix配信きっかけに「初めてのおつかい」が北米で人気に

https://www.newsweekjapan.jp/mobile/reizei/2022/04/post-1268.php

Newflixでの配信をきっかけに「初めてのおつかい」が北米市場でちょっとしたブームになっています。そもそも米国では一定年齢以下の子供が一人で出歩くということは違法であるため、このドキュメンタリーで取り上げられている「子供が一人でおつかいにいく」ということそのものが異文化として面白がられているようです。そこから日本の都市づくり、カルチャーに焦点を当てた記事も相次いでいます。

この反応を見ていると、日本人の視聴者や読者が「日常を描いている」と受け止めていることも海外のファンにとっては「異国の文化」として受け入れられていることは多そうです。そこをどこまで調整するかは作品ごとによりますが、この反応を見る限り無理な調整はもしかしたら今後不要になるのかもしれません。

Netflix、アニメプロジェクトを中止か?

そのNetflixですが、一部の報道でアニメプロジェクトの一部の中心が伝わっています。先日の決算で契約者数の減少を発表したばかりですが、これまで新規顧客開拓に活用していたアニメ事業の縮小に動いているのかもしれません。英語の記事ではこれまでアニメ事業を率いていたチームを解雇したとも伝わっています。

記事の中で中止が伝わったプロジェクトにまだ日本の漫画原作など日本発のプロジェクトは入っていませんが、少しブームになっていた「配信会社によるアニメ制作」は今後伸びは鈍化していくのかもしれません。


Japan Foundationによる「Boys’Love」トークイベント

こちらはNYのJapan FoundationによるBLに関するトークイベントです。BLを題材にするというだけではなく発表者は米国を含むいろいろな国からでアジアにおけるBLの歴史と変容がそのテーマ。日本発のBLというジャンルがいかに海外で受け入れられそして根付いてきたかという内容になるとみられます。ご興味あるかたは無料なのでぜひ!

今週はここまでです。引き続きよろしくお願いします。

追加

この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。

今週もWebtoon関連の話題が多いのですが、小説家とイラストレーターのマッチングプラットフォーム「たいあっぷ」のWebtoon事業への参入は面白いなと思いました。日本のマンガもWebtoonももしかしたらアメコミも最近は読者の研究が進んでいて「はずれ」がなくなりつつあると思っています。「For ME」「Not For Me」はあるけれども「面白くないマンガ」というのは過去に比べると減ってきている。編集部の中でもそうした方程式がある程度共有されてきているのだと思います。
そうなればイラストレーターと物語の作れる小説家がタッグを組んで「マンガ」という市場を狙うのは理にかなっています。もちろんすでにマンガでも、原作家と作画家が組むというのはあるのですが、よりこうした形態が広がっていくのかなと思います。


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