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お茶染めによるアップサイクル

地域資源及び伝統的技術によるお茶染め文化の創出

お茶染め Washizu.

[ 概要 ]

お茶染めとは、静岡の基幹産業である「お茶」の製造工程で出る商品にならない部分を染料として利用した染色方法です。木酢酸鉄液を添加することでグレーに染まり、伝統的技術の型染を用いて柄を入れています。煮出した後の茶葉は豆腐屋さんから出る「おから」や木工所から出る「木屑」などの無添加の事業ごみと一緒に堆肥へと加工するなど、廃棄される素材に対して次の価値を与える活動も行なっています。

また、お茶染めWashizu.では作品作りだけでなく、色褪せてしまったり色が合わなくなってしまったお気に入りの服に、お茶染めを通して新しい風合いや着心地を与える服の染め直しサービスも提供しています。褪色する度に染め直せば、更なる思い出と共に益々深い色に染めていくことができます。

お茶染めには、既に個人から会社まで様々な立場から取り組んでいる人たちがおり、各自がお茶染めを研究し、オリジナル商品の開発から販売まで行なっています。お茶染め文化の創出は我々の力だけでは到底できることではありません。これからも多くの人々と関わりながら多角的な活動を継続し、お茶染めの可能性を広げていきたいと考えています。

[ 具体的な効果 ]

  • お茶染めWashizu. では、静岡市の伝統工芸体験施設「駿府の工房 匠宿」の染色工房の管理業務を請け負っている。ここを起点に職人の後継者育成を行うと共に、お茶染めのレシピを研究し広めていく活動に注力している。

  • 学校教育としても取り入れられ、地域資源や伝統工芸を基本としたものづくりのレクチャーをはじめワークショップも行なっている。

  • 世界緑茶協会2021年O-CHAパイオニア賞「CHAllenge賞」受賞 (茶の将来を牽引するような意欲的な取り組み、静岡のお茶と伝統工芸「駿河和染」の融合による新しいお茶染め産業の創出が評価された。)


LIBRARYのnoteではこのような事例を今後も紹介していきます。
日本にて伝統工芸や循環産業、自然資源の活用、地域振興などの活動をされている方々や興味のある方々が繋がり、意見や情報を交わし合い、その発展を目指すコミュニティ「LIBRARY」が活動の軸になっています。
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