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8冊目: 仏果を得ず

皆さんは文楽を知っていますか?
私はこの小説に出会うまでは全くの無知で、この小説の舞台が文楽とも知らずに読み始めてしまいました。

義太夫、三味線、文楽、知らない単語や聞き馴染みのない名前が溢れ返る中、数ページめくるとそこには楽しい人間ドラマが広がっていました。

話し言葉やテンポも大夫らしいノリの良さ、ツッコミで人間味溢れる登場人物に知らず知らずのうちに引き込まれていきます。

そして人間ドラマに並行して、文楽の演目や稽古が積み重なり、人の感情の微かな揺れが演技にも影響していく様子にはハラハラしました。

おすすめ度: 95%

文楽のことを知らない人にも分かりやすい小説で、文楽に興味を持つきっかけにもなるので全力でお勧めします。そして、ぜひ文楽も見に行ってみてください

感想

私はこの本をきっかけにして実際の文楽を見てみたいと思い大阪の難波にある国立文楽劇場で文楽を見に行ってきました。

小説にもあったように生で聞く三味線の音や義太夫の演技には圧倒されたし、何より人形を3人がかりで動かして息を吹き込んでいる技術が素晴らしかった。

是非行ってみてほしい。

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