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空に浮かぶ女神の島の楽団に口出した話②−運営さんの仕事を底上げする方法

ゼルダ大好きだよという拗らせた内容は①で書かせていただきましたので、改めて、じゃあEmmaは #空オケ で何やってたんだよ。というのをまとめます。

①が読みたい方はこちら

①でも書きましたが、 #空オケ にエントリーする段階では「誰が運営か」をまったく気にしていなかったため、4月の譜読み会に行って初めてりゅうさん、あいらさんとお会いしました。まぁ私的には初めましてなんだろうなぁ。とのほほんと考えていたところ、まさかの劇伴のアマチュアオーケストラ企画が初めて。というのを知ります。(単純に私が人の名前覚えられてないだけだと思い込んでいたw)
最初から「じゃあ手伝います」となったわけではありません。①を読んでいただいた方はご存じのとおり他団体を手伝う余裕があるかどうかなんて未知数でした。(結果的にゴリゴリお手伝いした気もしている)
じゃあ何を手伝ったんだい?というのをまとめました。赤裸々に書くんですが、運営さんのこと、嫌いなわけじゃないよ!ほんとに!そのうえで、マイナスから始まることを許してください!

1. 図面…大丈夫?

7月の合同練習の時だったと思ったのですが、あれ…この運営さんもしかして図面を書いたことが…ない?というのをうっすらと感じてしまいました。
狭かったリハ会場で合唱をどういう風に配置するか、を話していて、ん????となったんですね。これはもしかしたら、基本的な編成の置き方以外が頭にないかもしれないって思って、休み時間に「図面、合唱の配置とか大丈夫ですか?」って聞いた記憶です。口うるさい人が現れたって思われてたかもしれない。ということは運営初めましてなのかもしれない。ということにこの段階でようやく気づきました。
おや…これは、この編成でこの規模でこの絶対人がきそうな題材で、大丈夫か?ってなったんですね。で、まぁ、コミュ障なのにおせっかいをしたわけです。
合唱配置、ここだといいですよ。こういうパターンもありますよ。その場合ピアノはこっちだといいんじゃないですかね。とかのお話を頼まれてもないのにバラバラとお伝えしてました。超うざいですねw

2. 決まってないことって何?

この時点で、運営さん的にどう思われていたのかは不明です。
が、とりあえず状況整理がてら今どんな感じですか?と聞いていたら、本番タイムスケジュール(通称タイスケ)も初めて作るとのこと。
しかしどう見ても運営さん二人が図面とタイスケを作るのは大変そうなスケジュール。でもイレギュラーな長尺公演で、演出も入れたくて。という状況…。

「そしたら私がやりますね」

ほらーもーすぐ引き受けるーーーーってまぁ心の中で自分で自分につっこんでいました。アホです。自分の今のタスク?知ったこっちゃありません。なぜならゼルダの演奏会を成功させなければならないというのは私の中で絶対だから。そして、運営さんがキャパ超えそうだな?というのはこの時点で見えていたのです。

3. まずは現状を知り、素材を組み立てる

ざっくりしたタイムスケジュール表を作り、運営さんに投げます。
そして現状何が決まってて何が決まってないですか?を聞き出します。
その上で、最大限やりたいこと教えて?ということで、2時間以上の通話会議をしました。
そして、仮図面をひきます。

普段ステージマネージャー(通称ステマネ)を引き受ける時もそうなのですが、運営さんが最大限やりたいことを聞き出したいんですね。やりたいこと!これ!って言われたら、それが全部できるとは限らないよ。という前置きをした上で、じゃあ極力少ない労力で、予算内で、最大限できる部分はここだよ。という提示ができます。そのために何やりたい?を聞き出して、ブラッシュアップしていきました。
リハ後にファミレスで語り、Discordの通話で語り、いっぱい運営のお二人とコミュニケーションをとって、9月までじわじわと改訂していったタイスケ。(久々にあんな長いタイスケ書いたわw

運営さんの頭の中に、やりたいことが全部詰まっていたのが幸いでした。それを言語化して表にして、立体にしていくだけ。
ほら。簡単でしょ?

私が口を出した演出って、たぶんゼルダソロとファイソロは衣装着替えますか?という部分くらいです。あとはまぁ、ちょこちょこ照明の明るさ暗さを調整したくらい。99%運営お二人の頭の中を具現化するだけですみました。

図面に関してはまず本番会場の図面に尺を合わせつつ、椅子の数の◯を書き足していきます。と、あれ…この舞台面に…合唱どうやっておくの…?
まさかの、入り切らないかもしれない問題勃発。PAを入れる…うんうん、そうね、聞こえないもんね?合唱のソーシャルディスタンス…うんうん…そうだね…で?今回ドラムもいて?ハープもいて?フルコン(フルコンサートサイズ。大きいグランドピアノってことですね)のピアノがいるんでしょ?

無理…では?

…とは言えないので、なんとかします。と言って引き取りました。そこから演出コミでパズルし始めます。
ピアノはヴィオラとカスタネットとのアンサンブルがある…なるほど…そしたら、ピアノを上手側(お客様から見て右手側)にしよう。となりました。本当はハープと一緒に移動したかったのですが、どうしてもハープは動かせず(絶対的主役感があるので、下手側(お客様から見て左側)から動かしたくなかったんですね。そのせいでピアノとハープの掛け合いは大変だったかと思います。これだけはほんとごめん。先生もごめん。私自身も鍵盤弾き、ハープ弾きなので、まとめて欲しい気持ちは重々承知してます。

ただ、ピアノとハープをまとめなかったことにより、合唱をなんとかして打楽器の後ろに配置せずに済みました。
第九の合唱みたいながっつりお歌が独立してますよ。というタイプ&人数がたくさんいるなら打楽器の後ろでも問題なかったのですが、マイク入れる&オケの中でまざりやすいコーラス音が欲しい。となると今回のような配置を提案したかったんです。
なんでもこの配置でやればいいわけではなく、曲の性質、PAの有無などなど様々な理由が重なって合唱の配置も考えられるとより良いのかなぁと思います。PAで使うマイクの性質や、そもそものホールの構造にも左右される部分です。
(鍵盤弾き、ハープ弾きとしてはもちろんまとめて欲しい気持ちはありますが)(大事なことなので再度

8月末にホール打ち合わせをし、そこからホール側に諸々確認いただいたり、合唱の配置を少し変えたり(新型コロナ感染防止のため、都の合唱連盟が提唱するガイドラインに沿った間隔をあけるため、ここも試行錯誤しました)とちょこちょこ調整してようやく9月中旬に出来上がりました。

4. 信頼できるスタッフ

さて。やりたいことをタイムスケジュールと図面に落とし込んだだけでは演奏会は成立しません。

「運営が当日何をやっていても自力で判断して動ける信頼のおけるスタッフを集める」

これ、超重要です。
正直運営やってると、当日いろんな人に呼び止められるし自分がこの時間にここに行こう。と思っていてもその通りに行くわけがないのです。なので、これから先演奏会主催したいなぁと思う人たちには、自分がいなくても楽団が動けて演奏会の準備は進む体制に近づけるにはどこに誰を配置するのか、も気にしてもらえると良いのかなぁと思います。結構な難題ですが。

今回はステージマネージャー兼PAとして信頼のおける山田さんをお呼びしました。また、よければスタッフやりますよ。と声をかけてくださったお二人も大変信頼できる&実績を知っている方々だったので迷わずお願いし、照明担当とフロアマネージャーをやっていただきました。
その他、フロアに必要な人員が何人なのかを確認。団員経由でお声がけいただき、こちらも幸いなことに信頼できる猛者たちが集まってくれたのです。

少なくとも密に連絡を取る必要があるステージマネージャー・フロアマネージャー・照明担当とは事前に打ち合わせをしておくと大変スムーズです。というわけで、こちらもオンラインで長時間のお打ち合わせ。一からスケジュール読み合わせをして、疑問点を潰していきます。
これを先にやっておくと、当日運営さんがいないんだけど!となっても流れがわかっているので、ある程度放置状態になっても準備が進められます。(繰り返しますが、本当に本当に運営がつかまらない、はよくあることです。これは運営の人数が多いか少ないかとかではなく、本当に自分の予期しているタイミングで予期している場所に行けないと思った方がいいです)

そして、口を酸っぱくして「団員に事前に役割を割り振っておいて」と伝えました。
常設楽団だと個々に役割分担があったりすることが通常だと思いますが、企画物の演奏会だとそこが曖昧な楽団も見かけます。
楽屋は誰が担当、設営は誰が担当、などなど事前に告知しておくと、次何をやったらいいですか?という指示待ち状態を減らすことができます。
そして団内で役割を与えて人の流れをある程度コントロールすることで、意図的に楽屋の混雑を緩和することもできます。
このあたりは楽屋動線やホール毎の設営にかかる時間でも変わってくるので、経験がものを言う部分ではあります。が、このホールのこの動線ならこうしたらいいですよ。は経験者に聞けば解決する部分です。

5. 空オケはなぜはじめての運営で大成功したのか

すごい怪しい情報商材のタイトルみたいになってしまいましたが、もう下記に尽きると思います。

・運営が真摯で愛が溢れていることが傍目からもよくわかる状態で、周囲が手を差し伸べやすかった
・独りよがりの作品愛ではなく、イベントを成功させたいという強い意志があったため、ゴールの設定がしやすかった
・自分達が初めて運営をやるということを認識し、わからないことはどんどん聞いて吸収してくれた

日本には「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」という素晴らしい諺がありまして。運営のお二人は他者に聞く、が本当に上手なんだなと思いました。ニコニコして助けたくなる。勇者が世界を救おうとしているなら、とアイテムを渡したくなるような。助言を与えたくなるような。そんなお二人だったのです。(これも才能なんですよね)
あとは本当に集まった人材に恵まれていた。これは運もあったとは思います。ただ、こういう演奏会やりたいぞ!と思った時、その主催者に「演奏会を作るにはどんな人材が必要ですか」と聞いていただければ、大概の人は快く知り合いを紹介してくれるはずです。実際 #空オケ で集まってくれたスタッフたちは「この人を紹介します」「この人を推します」という感じで集まった猛者たちでした。

いまだに感想文が送られてくる演奏会。次は?次は?と奏者からもお客からも言われる演奏会。きっとこのあとも、続いてくれる…と信じています。…信じて!います!

だって、ハイラルの歴史はここからスタートしたんですから。

※あまりにも書きたいことが多いので、後日追記もするかもしれません(拗らせ限界オタク)

6. 夫婦運営…増えたなぁ(10/17追記…完全に蛇足。ただの蛇足)

ところで…我が家もそうなのですが、夫婦で楽団運営するところが増えた気がします。
いやまぁぶっちゃけ楽ですよ。夫婦で運営するの。ただし、喧嘩は増えますwたぶんw

夫婦初めての共同作業って、まぁ一般的には結婚式の準備とか新居への引っ越しとかそういうのだよね。って思うんですが、我が家の場合籍を入れてからの夫婦共同作業は楽団運営の方が先だったかもなぁ(あれは完全に給料が発生していたので仕事だったんだけど)。

…という我が家の事情はともかく、本当に増えたと思います。夫婦で楽団運営するところ。
通常の夫婦ならまず経験しないタイプの夫婦喧嘩増えると思います。夫婦だから多分喧嘩になるだけなんですけど、まぁ仕事の仕方の違う2人でやってるはずなので、そこは割り切りましょう。でも夫婦だからこそ、締切とかなあなあにせずやりましょうwいやもうほんとに。
音楽性の違い(?)運営能力の違い(?)で楽団解散ならぬ夫婦解散しないようにお気をつけください!w

真面目な話をするならば、夫婦で運営するといわゆる運営会議のために集まる時間の調整等は格段に減ります。2人の空き時間にやればいい。
ただ、これが諸刃の剣で。空き時間にやればいい=純粋な空き時間はなくなるんですね。
それゆえに、たまには夫婦で楽団関係なく余暇の時間は作ったほうがいいです。まじめに。2人で過ごしてもいいし、1人ずつでもいいし。お互いへの気遣いも、通常の夫婦の何倍も必要になります。
そして、同じ演奏会に向かって同じ気持ちで、でもお互い遠慮なく意見出し合いながら切磋琢磨できるのかというところですね。夫婦内で完結させない。ちゃんと外に情報を出していく。気づくと夫婦間で完結しがちですのでこれもほんと要注意。

まぁ、乗り越えていけばいくほど夫婦の絆は強くなるんじゃないですかね。そして強くてニューゲームで次の演奏会へ向き合えます。

我が家も、途中からぐんそー(Emmaの旦那)をエキストラとして差し出し(?)、空オケの図面もあーだこーだ言いながら二人で作りました。(我が家2人そろって演奏会スタッフで呼ばれることが多々あります。なんならスタッフ歴としては旦那のほうが長い!)
そして、私が #空オケ のことをやっている間も育児やっててくれたので、実質私だけでは成り立たなかった運営の縁の下のコログでした。
ここでいうなよ。というところではありますが、本当に日々感謝してもしきれないってやつです。
最高の旦那だし最高の盟友ってやつですね。私の背中を預けるならお前だ!ってやつ。

きっと、こんな感じで #空オケ 運営のお二人も、盟友になっていってくれるんだと信じています!!

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