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空に浮かぶ女神の島の楽団に口出した話①−『ゼルダの伝説』の音楽に出会ってしまった過去

2022年10月2日(日)
それはスカイロフトオーケストラの公演日。相模女子大学グリーンホールが、空の上に浮かぶ女神の島となり、勇者が誕生し、世界中で愛される剣の成長が再現された日。

…とまぁ壮大な書き出しみたいになりましたが、10/2(日)にスカイロフトオーケストラ(通称:空オケ)という有志の合唱付きオーケストラで、3時間半に及ぶ『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の楽曲を演奏してまいりました。

ゼルダの伝説、Libra Notesの代表Emmaの推しシリーズです。これだけは絶対に譲れないくらいの推しです。というのも、私がゲーム音楽…というより劇伴音楽にかかわることになった原点のような作品なのです。ゼルダの伝説の音楽との出会い、そして空オケの運営さんをお手伝いした時のこと。それぞれ書ける範囲でここに残しておこうかなと思います。…後半の空オケの話は真面目なお仕事の話です…が前半はただの私の昔語りです。

1.『ゼルダの伝説』にハマるまで

小学校の頃、一般的にはまぁ厳しめの家庭だったので、ゲームを推奨される環境ではなく(かなりオブラートに包んでいるw)、制限されていました。それでも『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』は幼少期に叔父がやっていたのを見せてもらい、親もこっそり夜中にやっていたのを知っていました。
そんな私がゼルダの伝説をちゃんと自分でプレイしたのは『ゼルダの伝説 時のオカリナ』が初です。かなり制限されていた中で、

マリオよりもポケモンよりもハマってしまったゼルダの伝説の世界。そしてハイラルに溢れる音楽。
FFもドラクエも触れてこなかった私にとっては、ゼルダこそがRPG(アクションRPGだけど)の原点であり長編ストーリーものを初めて自力でクリアした記念すべきゲーム。それだけでも充分にハマる要素はあったのですが、オカリナやハープの演奏をコントローラーでする、という音楽的要素が強いことも、幼少期からピアノを習っていた私の心をがっちり掴んで離さない要素でした。

2.ゲーム音楽を演奏する、ということ

さて。中学に入るまで、ピアノも真面目に。受験も真面目に。こなしてきた私はいわゆるオタクの道に踏み入るタイミングがないまま過ごしてきてしまったのですが、私の入学した中高一貫校がまぁオタク8割みたいな学校で(今はどうなんだろう…)、挙句音大美大に行くコースもある学校だったんですね。いわゆる個性を尊重され、他人の趣味にとやかく言わない人に溢れた学校でした。
その頃は「演奏する曲」といえばクラシック。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン…という大変生真面目な音楽生活を送ってきており、ポップスも聴かないアニソンも聴かないみたいなまぁまぁストイックな音楽生活を送ってきていたので(もちろんそれが悪いとは思ってないし、基礎力はつけてくれたと思っています)、「ゲーム音楽」を演奏するという発想がなかったわけです。

そんな時、クラスの人が持っていたのがFFの楽譜。えっ…あれゲームだよな…え?楽譜売ってるのか…?と思うもののコミュ障だったので話しかけられず。それでも気になって学校帰りに楽譜屋さんに寄ってみます。中学一年生の寄り道。ドキドキです。普段は素通りしているポップスの譜面はバンドの人たちとかが演奏するもの、と勝手に思い込んでいたら、なんとピアノ譜がある。その並びの端っこに、アニメソング、ゲーム音楽のコーナーが確かにあったのです。(今時はもっと大きいコーナーですが当時はそこまで大きくなかった記憶ですね)
こんなのあるのかぁ。と感慨深く棚を見ていると、そこには『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の文字が。バイエル準拠。とっくに卒業したバイエル。それでも買わない選択肢は私の脳内にはなく、初めて親に言われていない買い物を、お小遣いから勝手に買ったのです。

初めての寄り道
初めての勝手な買い物
そして演奏する概念がなかった大好きなゲーム音楽

多分心拍数は普段の倍くらいあったかもしれないですね(?)
家に帰って、楽譜の表紙が見えたら捨てられちゃうかもしれないという思いに駆られ、学校のカバンから取り出せない私。
次の日図書館に寄り道して、譜面を全ページコピーする私。
表紙が透明ではないファイルにファイリングし、楽譜の原本は学校のロッカーにしまいます。

あとはもうひたすら、学校のレッスン室で弾いてみたり、家で親が出かけている間に弾いてみたり。
知ってるあの曲を弾いてる。画面の中でしか聞いてなかったあの曲を弾いてる。という高揚感と達成感は得難いものでした。
もともとクラシックが嫌いじゃないし(むしろ好きだし)、ピアノを辞めたいと思ったことは1mmもないんだけど、それでもたぶんこの出会いがなければ私は劇伴音楽を演奏する道には進んでいなかったと思われます。それだけ、私にとって『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のピアノスコアとの出会いは強烈だったのでした。

3. 空オケとの出会い

さて。時をめちゃくちゃ最近に進めます。 #空オケ との出会い。それは、私がたびたびゼルダを演奏したい~ゼルダのオケやりたい~とつぶやいていたことを知ってか知らずか、数いるフォロワーさんが教えてくれたのでした。(自分で主催?すればいいじゃん?って思うでしょ?愛が強すぎて、めんどくさいオタクになりそうだからできなかったんですわ。(あとはまぁ大人の事情もいろいろあって)まぁ結局 #空オケ で如何なくめんどくさいオタクっぷりは発散してきたんだけども)

秒でDMしたし、秒でいただいたスケジュール確認したし、秒で旦那に許可取りましたよね。
スカイロフトって、スカウォじゃん!ってなるわけです。基本的に、前述のとおり抑圧されて育った結果、一人暮らししてから全部のシリーズなんとかプレイしようという拗らせた感じになり、結果的にゼルダのシリーズ全部好き、という厄介オタクが出来上がっていたものの、ハイラル史最初の物語。マスターソードと勇者の誕生。興奮しないわけがない(落ち着け)。

ということで、ようやく #空オケ と出会えたのでした。(オフ会も存在は知っていたけど編成にないのであきらめていたのです。この時このツイートして本当に良かったし、楓ちゃん本当にありがとう。特大の感謝の気持ちを渡したい)

そして、特に誰が運営やってるとか、どんな組織かとかをこの時は全く気にせず応募したんですね。なぜならお題がゼルダだったから。ぶっちゃけどんな人がやってようがよかった。ゼルダやってくれるだけでよかったのです。
そして、まさかこの時はこんなに深く深くかかわるとは思っていなかった。という状態でした。(なぜなら、この段階で公開はしていなかったのですが、自身で主催する団体があることがすでに確定していたことと、子ども二人が小さいので、奏者としてかかわるだけにするつもり、だったのですw)

…というところで、ゼルダがどれだけ好きか。を書いていたらまさかの3,000字近くなってしまったので(実はその前に4,000字に到達しそうだったんだけどかなり推敲して減らしました。ただのガチ勢拗らせた人の文章だったから。え?大して変わってないじゃん?それは言わないお約束だよ)、 #空オケ でいったいEmmaは何をしたのか。については別記事にまとめます。

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