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山本たくみの皆もすなるエッセイを(5) 【金曜日記事】

あなたは俳句界最大のタブーをご存じだろうか。
季重なりや切れ字の重複? 違う。
他人の句を自分のものとして発表すること? 違う。
そう。ディズニーに行って俳句を作ることである。
理由は明白。俳句なんか作らなくてもディズニーは楽しいからである。先日句友がXでディズニー吟行の参加者を募集していた。大盛会となったようだが言語道断である。正直羨ましかったのはまた別の話。何を隠そうわたしも今年の3月某日、諸事情でひとりディズニーシー吟行を遂行してきた。今回は身を挺して最大のタブーに挑んできたわたしの孤独な吟行記をお届けしよう。

経緯~ディズニー吟行に至ったわけ~

元来ディズニー自体にさほど興味がなく、すすんで行くことは決してなかったわたしがディズニーでひとり吟行をするに至った経緯についてをまずは。
ある日の妻からのLINE。
妻「〇日にミラコスタ泊まれるんだけど一緒に泊まらない?」
た「いける!」
妻「やった…!!!!」
た「いえーい!で、ミラコスタってなに?」
妻「え。さすがにひくわ」
この後めちゃくちゃ怒られた。
ちなみにわたしのようなディズニー素人のために説明しておくと「ミラコスタ」というのはディズニーシーにあるめっちゃ良いホテルである。実際とんでもなく良かった。なんでも妻の同僚がディズニーで結婚式を挙げることになり、その前泊をしようということであった。2日目は夕方まで妻が式に参加、わたしは当然暇になる。「したら俳句作ったらおもろいんちゃうん?」という軽率な考えで今回の吟行が決まったというわけである。

ディズニー吟行記~啓蟄のディズニーシー~

宿泊者特典のハッピーエントリー

春の水水の地球を押し上げて

ホテルで朝食を済ませ、マジックランプシアターへ
ソアリンにて

鷹狩の鷹絵の中へ戻りけり

歩く

千葉県の人の造りし山笑ふ

歩く

草餅の中身はチョコや夢の国
春の鳥ポップコーンを蹴飛ばして
人のものせがむや春の鳥なれば

ジャンボリミッキー! レッツ・ダンス!

耳取れと上演前や風光る
踊るなり花見の肩を狭くして

歩く

海に影ひとつ落として石鹸玉

タートル・トーク

海底の亀も鳴くとや人集ひ

昼食ハンバーガー(ケープコッド・クックオフ)

レストラン鳩うららかに出でゆかず

ニモ&フレンズ・シーライダー
ザ・レオナルドチャレンジ
楽しい

妻合流

啓蟄のディズニーシーに妻と逢ふ

船に乗る(トランジットスチーマーライン)
スパイシースモークチキンレッグを食べる
チュロスを食べる

三月の旅の終はりのチュロスかな

帰路につく
以上。

終わりに

めちゃくちゃ楽しかったです、みなさんもぜひ!!!!!
茶番にお付き合いいただきありがとうございました!!!!!

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