見出し画像

LiBの信頼関係の築き方がバリューそのものだった話

こんにちは。株式会社LiBコーポレートの土手です。

充実していると時間が経つのは早いもので、もう間も無く入社1年を迎えます。うれしいことにLiBに関心を寄せていただいた方とお話しする機会があり、その時間の中で私自身が自社について改めて気付かせていただくことも多くあります。

例をあげるならば、中途入社者がこれまでの経歴の延長や深掘りだけではなく、新たなチャレンジができる環境であること。そのために必要な、周囲に助言を求めたりフィードバックを受けられる関係性があること、議論を重ねることに前向きなカルチャーであることです。

昨年全社員でバリュー策定をした際(詳しくはこちら)、大切にしている行動として「誰かの『やる/やりたい』を全力で応援するし、仲間を頼る」というワードが出てきました。入社したての私には、身近な人との良好な関係性により成立するのではなく、カルチャーとして成立しているからこそ出てくる言葉のように感じました。

LiBが言行一致を大切にしていることは既に発信されているので(詳しくはこちら)、私自身が過去所属した会社や組織開発コンサルタントとして関わった他社を見てきた中で感じる別の観点から、LiBという組織について思うところを書いてみようと思います。

仲間への信頼と会社への信頼は別物

唐突ですが、私は2度仲間を失いました。

1度目は1社目の倒産。新卒入社後に複数の営業拠点をまとめる管理職としてそこそこブラックに働いていましたが、共に働く仲間は最高で、今でも会社が傾く中でもお客さまに誠実に向き合い続けた戦友のような絆があります。

早朝の「倒産するから」という電話に飛び起きて、管轄する拠点の整理と仲間の様子を確認して以降、ずっと高鳴り続ける心音は覚えていてもその日どうやって過ごしたかの詳細な記憶はありません。

2度目は人事として勤めた会社での希望退職。ひとり、またひとりと仲間の最終日を見送ったエレベーターホールで、こらえた涙の代わりに失ったものの正体は、私より先に退職した同僚と数年後に飲みながら「あの時から以前のような熱量で入りこめなくなった」と言われるまで気付くことができませんでした。認識を鈍らせたのは責任感とか罪悪感とかの類かもしれません。

会社が傾く時、決定的な何かがある場合もありますが、多くの場合はいつもと変わらぬ日常を、しかもそれなりに必死に頑張っていた先にそれはやってきます。

会社の方針が間違っていたのだといってしまえば簡単ですが、その判断の拠り所となる情報が組織内に還流し議論されていたかと問われれば、自分に向く矢もあるはずで、違和感を察知しつつも素通りしたものが思い当たったりするものです。

重たい話はここまでにしますが、一緒に働く仲間は好きだけれど会社に対して信頼があるかどうかは別とか、一人ひとりを知るといい人だけど組織の中の人になるとちょっと違う、というのは珍しくないことのように思います。

もしくは(ある意味幸運だと思うのですが)そこまで会社に対して考えたことがない、という方も多いかもしれません。組織という箱の中に人がいるわけではなく、人が箱を形作っているはずなのに、不思議なものです。

信頼されているからそれに応えるのか、信頼できるから委ねられるのか...

話はLiBに戻りますが、我々のCommunity Policyには「Best Workstyle For Best Performance」というものがあります。さらっとHPを見ただけでは「フルリモートで自由な働き方を認めているのね」くらいの印象しか持たれないかもしれません。

この言葉が上辺だけでなくカルチャーとして根付いている根底には、社員と会社の間の「信頼」があると感じています。なぜなら、コロナで多くの会社の人事の頭によぎったように、会社側は「リモート環境でもちゃんと社員は仕事するんだろうか」と心配になるし、社員側も新しいことに挑戦する際は失敗するリスクが伴い、それは経験を積んできた人ほど勇気がいることだからです。

この関係性が一朝一夕で築けるものではないことは想像に容易いことですが、改めてどう築かれたのかと考えたときに思い出すことがあります。

入社して早々、松本に聞いたことがありました。

「会社としての辛い時期を経験し今の状況まで立て直すにあたり、どうやって信頼関係を取り戻していったのですか?」

私の中には社員側としての「辛い時期」のリアルな現場の光景の記憶がありました。

松本からの答えは「約束を守って期待にこたえ続けた。それしかできないんですよね」とのことでした。人に向き合う姿勢はカルチャーとして今のLiBに定着しているように思います。

LiBらしい信頼関係の築き方と、バリュー(行動指針)

具体的にどんな局面でどんな向き合い方をしているか、特徴的なシーンを思い起こしてみました。

1.情報はオープンにし、一人一人がそれについて考える

LiBでは経営が考えていることを含め情報は基本オープンにされており、積極的に発信がなされます。そして決して一方通行ではなく、従業員側もそれに対して意見を求められますし、反応することを大切にします。納得できなかったりより詳しく知りたいときは、別途時間をとって理解を深める場をリクエストします。

また、社内コミュニケーションツールとして活用しているSlackのチャンネルも基本的には公開設定なので、知ろうと思えば他部署の動きも追うことができます。(もちろん個人情報等のセンシティブなものはクローズです)

以前応募者の方に「情報がここまでオープンというのはチャンスが平等にあるということで、心理的安全性の高い組織だ」と言われたことがあります。その通りだと思います。

2.問題が発生したら再発防止のために組織として認識をアップデートする

何かしらの問題やインシデントが起こった場合には、詳細な経緯などを社内に共有し、誰にでも起こりうる/起こしうることとして意識を高める場を持ちます。

ものによっては全社員で議論する機会を設けたこともありました。そして仕組みで回避できる部分はないのかを考えます。

3.目の前の問題解決だけではなく、LiBにとっての最適を考える

影響範囲の大きいミスがあった場合や大きな制度変更を行う時でも、とりあえずの対応はしません。

多少時間がかかっても適切なタイミングに必要な事項を「それはLiBにあっているのか」を検討した上で打開策を考え、背景や検討の過程を説明します。また、不安な思いは個別に拾えるようにフォローします。


列挙しましたが、形式的にやるのではなく本気で取り組み続けるには高い意識が必要です。

その場しのぎのものではなく解像度をあげて理解し、解決していく、そういった行動を「共有」ではなく「双方向のコミュニケーション」の中で積み重ねていることが信頼関係を築き上げているように思います。

そして上記のような行動を言語化したものがLiBのバリューです。
この習慣化した行動が、日々の小さな違和感(必死に頑張る日常に埋もれ、つい見落としたり放置したりするもの)を素通りしにくい状況を作っているように感じられました。

Culture Deckより

LiBは箱ではなく志を共にする仲間の顔が見えている、そんな組織です

ビジョンである「『生きる』をもっとポジティブに」し続けるため、LiBは時代の変化と共に変わり続けます。

それはつまり、必然的に中で働く社員にもチャレンジと成長が求められ続けるということですが、冒頭で触れたようにここには信頼に基づく周囲に助言を求められる環境と、悩んだ時や理解を深めたい時に議論を交わせるカルチャーがあるので、心をすり減らすような緊張感はありません。

我々が目指していることは簡単ではない道のりですし、今後会社の規模や社員構成の変化によりカルチャーを維持する難易度は上がってくると思いますが、我々のバリューは新たに掲げた旗ではなく、時間と経験を経て築き上げてきたものなので、これからも大切に守りつつ、挑戦し続けていきたいと考えています。

「私たちは、世界中の人々と、この会社を選んだ仲間の人生をポジティブなものに変えるために存在します」

少しでもLiBに興味を持たれた方は、会社概要や、カルチャーがまとまっているカルチャーデックをご覧いただけるとうれしいです。