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顧客のベネフィットは誰が追う

私の自宅の隣はショッピングエリアになっている。
スーパー、ドラッグストア、百円ショップが
徒歩500歩圏内にあるのは非常に便利だ。
特にスーパーはどのスーパーより低価格で、
週末は多くの買い出し客で賑わう。

ここまで安く提供する店はそれだけが価値提供だ、
と言われても納得してしまうが、
ここは店員教育が行き届いており、
嫌な思いをしたことが無い。

果物の新鮮さの見分け方を聞けば、
丁寧に教えてくれる。
家内が買った荷物が多かったからか
2ndバッグを忘れて帰ってきたときも
巡回の店員にすぐピックアップされて
10分後に店に戻っても被害なく戻ってきた。

価格という機能だけで特徴を出すだけではなく
複数の価値を提供して顧客満足を追求する
ビジネス努力には興味がある。
もっとも多くのお客の中には私の感性とは違い
何も感じない、当たり前のことだ、
と話題にもしない人も多いのだろうが。

人の脳はマルチタスクが出来ないと言われている。
感情と論理の同時処理はありえないようである。

”物を買う”という行為も
感情で購買を決定して
後からその正当性を補う
という心理プロセスがある。

したがって
マーケティングもセールスライティングも
人の心理をハンドリングする方法を追求している。
購買に至るまでの心理的障壁を段階的に
いかに下げていくかのテクニック論である。
この観点でCM、FACEBOOK広告、メルマガ
を見ているとすっかりのめり込む。
職人がメンターの技を盗むために観察して
いるようなものであろう。

電気製品のような耐久機能商品も同様である。
店に行けば機能の差だけを説明されるが、
来週になれば別のブランドの商品を積極拡販
する程度の説明に顧客満足を感じる要素はない。
それならネットで買うか、となる。
生活に密着してくる商品だけに、
使う人の心理的不満は致命的である。

我が家の掃除機はある部分が欠損したために
自立ができなくなり不便極まりない状況である。
二度とこのメーカーからは買わないと
自分に言い聞かせながら掃除をする。

しかも設計者上がりの私は、自分ならここは
こう設計する、としっかりと分析してしまうので
なおさらマイナスのブランド意識が高くなってしまう。
市場のある数は似たような心理状態になると思われる。

購買行動は尽きるところ、商品そのものより
購入プロセスが気持ちが良かったかどうか
で決まってしまうのではないか。

クライアントを訪問すると、
営業担当、マーケット担当、技術担当・・・と
紹介されることが多い。

マーケティングに関しては全員が
日々意識して
その中心に会社の共通理念とか価値観を
据えて欲しいと先ず感じるてしまう。
どんな立場で仕事をしていても
顧客のベネフィットに影響を与えること
ができるのだから。

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