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不安を抱えつつ「共通の趣味ゼロ」で結婚した結果。

今の夫と結婚するにあたり、実は当時結構不安だったことがある。

それは「共通の趣味がないこと」だった。

夫は学生時代から長く続けている競技があり、出会った当時も当時も社会人リーグで活躍していた。さらにマラソンもしており、趣味は運動。以上!という人だった。

一方の私は、学生時代に部活動はしていたものの、大学では文科系サークルに入りそれっきり。運動しなきゃ~と言いながら、趣味は読書一択なので、ひたすら本屋と図書館に入りびたり、一人暮らしの小さなソファでむさぼるように本を読む日々だった。
家を出るのは、本を読むためにカフェに行く時くらい。家の中にいることが多かった。

かたやアクティブ!かたや引きこもり!という二人。
付き合っているときは、当然お互い譲歩しあい、空気を読みあい、心地よい時間を共有できていたものの、いざ一緒に暮らすとなると、もしかして「共通の趣味がない」ことが致命的になるのではないか、というのが当時の不安だった。

ところが、実際ふたを開けてみると実は色々異なっていた。

まず、この「共通の趣味がない」問題は、特に問題にもならず解決した。一緒に過ごす時間が増えることで、お互いに相手の好きなものに興味を持ち、自分も一緒に楽しむことを覚えたからだ。

私は夫の試合やマラソンの応援に行き、二人で一緒にジムに通い始めた。
夫は私と一緒に本屋や図書館に行くことが増え、本を貸し借りするようになった。NINTENDO Switchを購入し、二人で一緒にゲームをするようにもなった。二人の「共通の趣味」が生まれたのだ。

一方で、結婚することで予期していなかった不一致に立ち向かうことになる。それは「生活リズム」

結婚前の私はといえば、朝10時に出社し、夜は帰宅してだらだら本を読んだあとまた夜中まで働き、毎日2時に寝るような激務夜更かし生活。

一方の夫は、朝5時半に起き、7時までに出社して仕事をこなすと早々に退社。その後思いっきり運動をして22時半には寝るという超健康優良児的生活。

朝晩それぞれ4時間以上差があり、これまで各々が確立してきた生活リズムのまま過ごしてしまうと、まったく生活が合わないのである。

これは、実際に一緒に生活をしないと気づけないところだった。
実際このことでよく険悪なムードになったし、ケンカもした。
どちらかというと、マイペースに自分のリズムを崩さない私に対して、寄り添おうとしてくれる夫の方にストレスがかかっていたと思う。

それでは結婚生活7年を経て現在どうかというと、子どもがいるというのもあるが、朝7時に起きて夜23時に寝るという、よくあるようなリズムに落ち着いている。
夫は相変わらずマラソンだトライアスロンだと忙しそうだが、私も宅トレをしたり、夫やその友人とミニマラソン大会に出場したりと、生活リズム以外の部分も健康的になった自負がある。毎晩至福の読書時間を取っているし、夫婦そろってオンラインゲームに勤しむ日も多い。

結局のところ、早寝早起きをしてよく体を動かし健康的な夫のそばにいたことで、自然と私の堕落した生活が整っていった、ということなのだと思う。

結果オーライ!ではあるが、今の生活はあの険悪な「生活リズム移行期」を、何度でもお互い話し合い、ぶつかり、そして許容しあって乗り越えたからこそ存在するのだと思うと感慨深い。

何より、話し合いが面倒になるとそそくさと逃げようとする私を何度もつかまえて根気強く向き合ってくれた夫に感謝したい。

うわべだけの気持ちよさだけで生活することもできるかもしれない。
それも悪くないのかもしれない。
でも結婚までした相手だから、本気で相手に向き合って一緒に夫婦としての経験を重ねていけたらもっとうれしい。
この気持ちが、今夫にもちゃんと伝わっていたら良いなと思う。


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