頑張れば頑張るほど虚しい。仕事に人生を奪われた気持ちになるとき。
「かろりのつやごと」と言う漫画がある。
その中で私がとても好きな主人公のセリフがある。
全てを正確に覚えてはいないのだけれど、曰く、
「1日の終わりにお風呂に入り、最初に掛け湯をする時、その日あった嫌なことは全てお湯と一緒に流してしまいなさい。
次に湯船につかるとき、その日あった幸せなことを思い浮かべて、それを湯船に全て溶かしてしまいなさい。そのお湯を今度は身にまとうようにして、心身ともに温かいお湯の中でリラックスをしなさい。」そういう内容だったと思う。
今日はまさにこの2つのステップを踏まないといけないような1日だった。
仕事のコントロールが効かない。
入ってくる仕事が常に溢れていて、私の処理能力を完全に超えている。
でも今この時間、残念ながらそれらを処理できる人は私しか実際問題おらず、少しでも怠けようものなら、何かここまで積み上げてきたものを壊してしまう、そんな気持ちにさせられてしまう。
仕事はすごくずるいものだと思う。
朝から晩まで忙しく過ごして、ふと疲れが押し寄せる時。
まるでその1日がとても充実していた気にさせられる。
実のところその達成感は、まるで麻薬のように毎日、私を駆り立てて何も考えなくさせているだけのように思う。
一時的なアドレナリンが放出された代償で、仕事をこなすことはできたかもしれない。
でも、今日書こうと思っていた手紙は書けなかった。
今日大事にしたいと思っていた、夫との会話はおざなりなものになってしまった。
読もうと思っていた本を読む暇もなく、子どもを寝かしつけながら意識を失って1時間が経っていた。
頑張っているはずなのに、何かをやり切ったはずなのに、なんでこんなに虚しいんだろう。
実際のところ、仕事だって100点満点なわけではない。
焦りの中で何とかこなしている仕事は、私の考えの浅さで周りに迷惑をかけることもあったし、それを改めて認識することで、自分自身にとてもがっかりもした。
こんなふうに日々過ぎていくことに焦りを感じ、とても悲しいと思う。
仕事があること、仕事で人に期待されること、仕事で何かを達成すること。
それだけで人生の1日が使われてしまっていることに、そこ知れぬ不安を感じる。
こんなことをつらつら書きながら、特に具体的な対応策が検討できているわけではない。
ただこの胸がぎゅっとなる感じや、違和感を忘れてしまうことがあってはいけないと、ただそう思う。
逃げ場のない迷い道に入り込んでしまった気がする。
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