中国共産党がひそかに恐れている物②ーインフレと物価コントロール

 中国共産党の経済政策がインフレ対策になっているのではないか?というのを①で書きました。今回は中国共産党にとってのインフレに迫ってみたいと思います。


中国共産党が誇る成果ーインフレ対策
 
中国共産党が自ら誇っている物として抗日戦争の勝利や新中国建国、第三世界における反植民地闘争の中心、中華民族の偉大なる復興、社会主義現代化建設、のようなキーワードが浮かぶと思います。実はその中に物価の安定もあるのです。

中国語で毛沢東時代、中国物価というキーワードで検索をかけると、毛沢東の成果として建国直後の物価安定を一つの成果として誇っているような文章がたくさん出てきます。戦争でインフラや供給網が破壊され品不足だった状況を、ソ連の対外援助や接収した国民党や列強西欧諸国の租界の資産の分配によって改善すればインフレ傾向も改善できる。これは事実だと思います。

インフレのトラウマを抱える中国史
 
品不足による悪性インフレは中国史に様々なトラウマを残しています。中国は西側に半植民地支配を受けますが、この時に諸外国の貨幣が中国に流入します。そして近代国家として建国したばかりの中華民国は貨幣主権が弱い状態で地方と中央で統一した近代貨幣が存在せず、銅や銀で払っていた状態が存在していました。自国の貨幣が弱く外国貨幣が大量流通し、銀などは買われ、近代化等が遅れる。こうした事で民国時代の中国は悪性インフレに長く苦しめられました。日本も大戦時は占領地で軍票を乱発し、それがアジア各国のインフレの大きな一因となりました。



その他の参考


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