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学習支援の難しさパート2

以前、学習支援の難しさについて記事にしました。
その記事についてはこちら ↓↓↓

https://note.com/liaison0211/n/nc5ac4d30532d

あれから早1年。

あっという間に
中学2年生になったうちの子。
もう来年は受験生です…。

以前の記事から
どのように連携をしていったか
”うちの子の場合”を
今回は記事にしていきたいと
思います。

夏休みに入ると、
三者面談があります。
1学期は単元テストはあっても、
大きな評価は学期末テストのみ。
その結果を含め、
これまでの学習態度や状況を基に
今後の学習について
学校の先生と意見交換をします。

昨年夏から放課後等デイサービスを
利用しているのですが、
うちの子の担当相談支援専門員に
お願いをして調整をしてもらい、
学校の先生、
放課後等デイサービスの責任者、
相談支援専門員も交えて
学校と面談をするときは
 ”担当者会議” を
してもらっています。

”担当者会議” というのは
福祉のサービスを利用する際に
行われるものなのですが、
内容としては
放課後等デイサービスなど
サービスを利用するときに
相談支援専門員が
各サービス担当者を招集し、
その子にとって望む暮らしは何か
必要なサポートは何か
どういうサポートが有効か
その子・保護者の
気持ちや考えをもとに
専門的な視点から
情報提供したり助言をし、
その子や保護者・各担当者と
共通認識をもつために
行うものであります。

福祉の現場では、
”チーム”として
どう支援していくのかを
話し合うための機会として、
サービスを提供するうえでは
欠かせない工程になります。

「どう連携していくか」
と考えたとき、
この”チーム”の一員に
学校も加わってほしいと
考えたのです。

うちの子の「学習が困難」と
感じているところには、
うちの子の特性が
大きく関わっています。

何が困難と感じているのか、
それは、
子どもによってさまざま。

何に困っているのか、
サポートする大人全員に
知ってもらいたいと考えたのです。

中学2年生になってから
わかったことですが、
文字や物体の淵が左右、
赤と青の色がついて
見えているようなのです。

そう。
最近になって
”そういう風に見えている”と
具体的に他人に
説明できるようになったのです。

困っていると感じていることも、
成長段階によって
他人に伝えられることもあれば、
伝えられないこともあるわけです。

視覚的なものが
どのように見えているのかなんて、
本人にしかわかりません。

眼科を受診しましたが、
特に視力に異常はないと
言われました。

私が視ている世界と、
うちの子が視ている世界は違う。
と、気付かされた出来事でした。

視え方が違う中、
集中が出来ないのかもしれない。
上手く文字が読めないのかもしれない。

その他、
宿題を見ていく中でも発見がありました。

加減法に混乱する。

計算は合っていても、
注意が向かないから
マイナスをつけるのを忘れる。
計算は、
様々な工程があって答えが導き出される。
その工程を順序だてて行っていく事が
難しいから、
「ああ…勿体ない!」
という回答をよく見る。

頑張って取り組んでいるのに
上手くいかない。
それを繰り返すと、
モチベーションも下がります。
やっぱり自分は無理なんだ…と
自己肯定感も下がります。

小学校の時に指摘を受けたとき、
校長先生から
オプトメトリストの紹介を受けました。
(オプトメトリストの
資格を持つ人も少ないようです)
検査を受けたとき、
「ビジョントレーニングをすると
いいですよ」と助言を受けました。

それから渡された資料を使って
トレーニングをしていましたが、
やり続けることの困難さと
どの程度で効果が見えてくるのか
まだ今よりも知識が少なかった私は
見通しが立たないことに
続ける気力も低下して、
途中でやめてしまったのです。

そのビジョントレーニングが
やはり必要だったと気づき、
放課後等デイサービスでの
プログラムに入れてもらおうと
責任者に相談しました。

ただ、
本人にとっては勉強もそうですが、
トレーニングは認知負荷が高く、
なかなかやる気がでないのが現状でした。

今回の ”担当者会議” では、
うちの子が宿題に取り組めない
理由について
特性をよく理解している
専門的立場から
放課後等デイサービスの責任者が
掘り下げてくれました。

その時の、
うちの子への尋ね方もとても上手なのです。
聞き取り上手なので、
うちの子も素直に答えてくれます。

鉛筆やシャーペンなど握るのが苦手だと
話してくれたうちの子。

確かに、発達に特性のある子は、
発達性協調運動症を抱える子もおり、
不器用な様子が見られるのが特徴です。

箸をうまく握れなかったり、
筆圧がうまくコントロールできず、
芯をよく折ってしまったり。

微細運動が苦手で鉛筆を握ることが
上手くできなかったりする子どももいると
責任者の方が教えてくれました。

確かに、
小学校の時は6年間えんぴつを
ポキポキ折って帰ってきて、
「何で物を大切に使ってくれないの?」
と思っていたけど、
そこに理由があったのかもしれない。

そういう感覚過敏な部分には、
筆圧を本人に合わせて筆記用具を変えたり、
鉛筆を握らずに入力できる
ツールやデバイスを使ったり、
今はいろんな方法があると思いますと
放課後等デイサービスの責任者が
アドバイスをくださった。

親である私も何が原因だったのか
気づいていなかったことや
見逃してしまっていること、
それに気づかされた今回の ”担当者会議”。

学校側も学習の仕方・指導は出来ても、
その子一人一人の
特性(困りごと)に応じた支援は、
時間やマンパワーの問題から難しいのが現実。

相談支援専門員は、
「特性がある子どもたちは
少数派なんです。
困っていても困っていると
言えないんです。
少数派の子どもたちにも、
同じように勉強できる環境を
与えてほしい。
まだまだ教育と福祉も
それぞれの制度や組織での縦割りで
繋がっていく事が
難しい現状がありますが、
それぞれの垣根を越えて、
子どもたちのために
連携していけるように
していきましょう」
と話をしてくれた。

学習支援の難しさは
そう簡単に解決できるものではない。

でもこうやって、
学習の専門家や福祉の専門家と
ちゃんと繋がれていることが心強い。

「一人じゃない」と子どもが
思えること。
ちゃんと認めてもらえること。
困っていることに気づいてくれる
大人がいること。
「困っている」と自分から助けを
求められること。

少しずつ学んだことを身につけて、
自分が目指したい将来に
向かってくれるといいな。

#チーム学校
#特別支援教育



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