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朝も早くから…/青春物語3

翌朝、私は部署の掃除当番のため30分早く出社した。
いつもなら眠いだの、面倒くさいだの、愚痴が出てしまうが今朝は違っていた。
なんとなくリキが入っていた。

社員の机を拭いていると永尾さんが3階から降りて来た。
「おはよう。掃除当番なの?ご苦労さま」
「そう。永尾さんこそ朝早くからご苦労さまです」
「俺、7時頃 鍵開けちゃった。総務課の課長さん、朝早く来るって聞いたからさ」
「課長、家が遠いから早めに出社するみたい。でも7時は早すぎでしょう?」
「昨日 初めての当直だからよくわからなくって。今朝 鍵を開けるのに防犯システム解除しなきゃダメでしょ。手間取るかもって心配だったんだ」
「そうなの?永尾さんって慎重派なんですね」
「なんせ新入社員だからね。さぁ3階も見回って来たからこれで昨日からの当直は終わりだ」
「はい、ご苦労さまでした」
「じゃあ掃除 頑張れよ」
そう言って彼はまた私の頭をポンと叩いて去って行った。

その時、私はどうして掃除当番がイヤじゃなかったのか自分自身の気持ちに気づいた。


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