学習で結果を出すためには④

勉強を続けるコツ・継続方法はさまざまあると思います。ある方法でつまづいたときに別の方法で踏み出すことができるようにパターンは何通りも知っておいて損はありません。

とりあえず知っているもの、普段から勧めているものを書き出してみます。

・多くのモチベーションを持つ
・目標に向け、何をどうやるか、ゴールを見据える
・「何をやらなかったら手遅れになるか」を見極める
・縦展開(入門書)と横展開(関連領域)を追う習慣を身につける
・Why(過去)よりもHow (未来志向)で考える
・ノートの取り方を各科目で効果を最大化するために工夫する
・自分なりにやりやすいアウトプットをする
・復習のタイミングをベストな時間に設定する
・焦らず挫折することなく日々粛々と続ける
・時間を使い分ける
・スケジュール管理をする
・スケジュールは可視化する
・自分のやる気に期待し過ぎない
・断捨離力をつける
・情報に振り回されない
・机周りを整理する

以下にそれぞれの詳細を書いていきます。

① 多くのモチベーションを持つ
たとえば、「この学校で勉強したい」というポジティブな動機と「落ちたらカッコ悪い」というネガティブな動機との組み合わせを複数作ります。ただし、ストイックに自分を追い込みすぎると心が折れたら取り返しがつかなくなります。そのため、自信と危機感のバランスをコントロールすることがポイントとなります。

② 目標に向け、何をどうやるか、ゴールを見据える
現在の学力状況を客観的に分析し(模試等で苦手領域を洗い出す、数値化する)、目標に向け、何をどうやるか、課題に優先順位をつけながら自分の頭で考えて自分に向き合うことがポイントとなります。

③ 「何をやらなかったら手遅れになるか」を見極める
やることとやらないことを区別し、欲張り過ぎずに、参考書や問題集は自分で選んだものを何度も繰り返し読み、解くことがポイントです。

④ 縦展開(入門書)と横展開(関連領域)を追う習慣をつける
その分野を深く掘り下げるためには、まず入門書を読んでから、その分野の古典的名著や最先端の一冊に挑戦し、一つの分野で最低5冊は読み切り、自分なりに流れや因果関係を発見し、獲得した知識を体系化することが縦展開。学んだテーマと関連のある領域に勉強の視野を広げ、共通点(普遍性)と相違点(個性)を見つけて、明確化することが横展開。

⑤ Why(過去)よりもHow(未来志向)で考える
「なぜ◯◯できないか?」「なぜ◯◯しなかったか?」と後ろ向きに考えていると前に進めないだけでなく、自信もなくなりがちです。「どうしたら◯◯できるだろう?」と未来志向型の考え方をすると前向きな創意工夫のスイッチを入れることができます。漠然とした悩みを具体的な課題に分析する癖をつけることがポイントです。

⑥ ノートの取り方を各科目で効果を最大化するために工夫する
例)国語: 答えまでの道筋を明らかにする→答え合わせで終わらせず、分析を書き留める。模範解答を自分で書き、不足部分、過剰部分を分析→関連事項があれば調べてノートに集約する

例)数学: 問題と解答はセットで書く。図・表はフリーハンドで罫線を利用して書く。途中計算や下書きなどは見返したときに明確に筋を追えるように別のスペースに残す→思考過程を整理する

⑦ 自分なりにやりやすいアウトプットをする
ⅰ工夫して暗記の効果・効率アップ
A)語呂合わせ
B)ストーリーのビジュアル化
C)知人や場所などに結びつける
ⅱ本で学んだことをノートにアウトプットする
A)紛らわしい用語を一覧にする
B)文章に書かれていることを図や表にまとめ直す
ⅲ教えることで定着させる
A)ブログなどに書く
B)勉強会を開くなど、人に教える機会を持つ
C)人に説明するように復習する

⑧ 復習のタイミングをベストな時間に設定する
A)その勉強時間の終わり
B)寝る前
C)翌日
D)週末
E)一週間後
F)一ヶ月後

*記憶する際に強い感動を覚えた内容は忘れにくいので、五感をフル活用して(アハ体験)勉強すると効果的です。ただし、人間は忘れる生き物なので、常に復習・確認できる状態にしておくと良いでしょう。

⑨ 焦らず挫折することなく日々粛々と続ける挫折しやすい人の特徴は、
A)分からないことはすべて解決しないと気が済まない
B)できるだけ早く結果を出さなければと思い込んでいる
C)一冊目に分厚い参考書を購入する
などです。
しかし、大切なのは勉強を続けることです。
入門↓マンガなど易しい本で用語や雰囲気を知り、
概観↓専門書をとにかく一読して全体像を知り、
基礎↓一冊の専門書を再読、読み込んで知識を固め、
応用⇩具体的な話題の本、問題集で実践につなげる
この4点が大切です。

⑩ 時間を使い分ける
A)一週間のスケジュールを時間割化する
B)朝と夜、短い時間と長い時間を使い分ける
C)自分の意志に期待し過ぎない
D)調整日を設けるなど現実的な対処をとり、週単位で帳尻を合わせる

11 スケジュール管理をする
A)中目標、小目標を設定する
 具体的な大目標を、数ヶ月〜半年単位の中目標、週単位〜月単位の小目標に落とし込むと、日々消化すべきタスクが見えてきます。
B)これをやってないと手遅れになることを見極める
 今やらないとまずいことと、後に回しても帳尻を合わせられそうなことを区別する

上記の2点で逆算力をつけ、

C)時間はあくまで一つの目安と考える
 一日の勉強時間が長くても内容が薄かったら意味がないため、自己満足に陥ってないか自問自答する習慣をつける
D)時間の長さよりもタスク消化を評価基準とする
 成果を出すためには、勉強時間の長さよりも内容を重視する必要がある。日々の目標範囲を終わらせることができたかで評価する

上記の2点で、「いつまで」より「どこまで」で決めるという評価基準を持つことが大切です。

12 スケジュールは可視化する
A)大目標(年単位)、中目標(数ヶ月〜半年単位)、小目標(週単位〜月単位)を書き込む
B)先のスケジュールを見通せるようにする
 週のはじめに、その週の勉強時間をスケジュールに書き込んでしまう。そして、勉強する日は集中する、しない日は休むというメリハリをつける。

13 自分のやる気に期待し過ぎない
A)やる気に頼るのでなく、習慣やシステムを重視する
B)自宅や学校付近の勉強するときに使える場所を利用する

14 断捨離力をつける
「断」 入ってくる不要なものを断つ
「捨」 ずっとある不要なものを捨てる
「離」 ものへの執着から離れる

上記の「断捨離」を行うことで、
◉さまざまな物事に執着するクセから自由になり、生活をスッキリさせることができ、
◉余計なものがなくなることで、目の前のミッションに集中でき、新しい挑戦をする余地が生まれます。

15 情報に振り回されない
◉あふれる情報の取捨選択をする
 確実な情報を取捨選択できるように、「誰が言っているか」ではなく、「何を言っているか」に注目し、裏付けを取るように吟味する。
◉ソーシャル断食の習慣をつける
 集中して勉強している間はSNSなどのスマホ断ちをする習慣をつける。

16 机周りを整理する
◉ 汚い、雑なデスクが与える印象
 A)非能率的→作業スペースが狭く、探し物に時間がかかる
 B)不衛生→書類の山から何が出てくるか分からない
 C)けじめがない→何がどこにあるか分からない
 D)危険→地震などで書類の山が崩れたら危ない
 E)不親切→本人の不在時、他の人ではものが見つけられない

◉ 捨てる技術
 A)残すかどうか迷ったものは捨てる
 B)うまく分類できないものは捨てる
 C)電子データ化する
 D)捨てる日をスケジュールに組み込む
 E)汚い状態を嫌う感受性を培う

ここまで、勉強を続けるコツ・継続方法を書いてきました。いずれにしろ、続けるためのエネルギー源となります。エネルギー源はいくつ持っていても困りません。複数の組み合わせを是非とも検討してもらいたいと考えています。

次回で「学習で結果を出すためには」を総括します。