学習で結果を出すためには②

今回は三つ目の環境設定について書いていきます。

ほとんどの方が学校教育を受けていると思いますが、学校の授業のみで勉強を続けることが「できる」人と「できない」人がいます。「できる」人は自己管理を行うことができるのに対し、「できない」人は自己管理ができません。

その自己管理というのは、①状態管理、②健康管理、③時間管理の三つとなります。

現在の学習状態がどのようになっているか、健康的な生活を送ることができているか、一日、一週間、一月単位などでスケジュール管理ができているか、を整理し、見える状態にし、行動に移すことができるかということが自己管理の肝となります。

自己管理ができる人も自己管理ができない人も共通して学ぶための場所を必要とすると思います。

前回、状況整理で性格論・性格類型の話を書きましたが、自分の性格や行動パターンが理解できれば、自分一人で進めるか、仲間と共に行うか、塾で進めるか、塾で進める場合でも集団塾、個別指導塾のどちらにするか、家庭教師に来てもらうか、などの場合に分かれます。

まず一人で進める場合の注意点について書きます。

問題集、参考書から購入する場合は、信頼できる情報源からの情報に基づいて選びましょう。周囲の友達、学校の教師、インターネットなどでまずは聞いたり、調べたりしましょう。その上で書店で実際に自分の目で確認してから購入しましょう。
参考書は各科目で一冊あれば十分です。
問題集を選ぶときの目安は「6割は解けるレベル」です。書店で立ち読みをしてみて「なかなか手強そうだ」と思えるものはレベルに合っています。「これなら楽勝」や「難しそう」と感じるものは避けましょう。

スケジュール設定をするときは、最終目標日を起点として、そのときまでに、何を、どれくらい行っていればよいかを逆算して考えて予定を立てていきましょう。
それを学期単位、月単位、週単位に小分けした上で、一日に何を、どれくらい行わなければならないのかを考えます。一日単位の予定を作るときは必ず週の中で調整できる日を作っておきましょう。不測の事態が発生することもありますので、計画は若干ゆるめに作る方が実際に行うときにやりやすくなります。

勉強を行う場所は用途に応じて使い分けると気分転換、集中力アップにつながります。
問題集を解くときは、自室の机など落ち着いて取り組むことができる場所。調べ物をするときは、図書館などスペースを確保できる場所。暗記・記憶するときは、定位置を決めず、単語帳などを常に持ち運べるようにして空き時間、隙間時間を利用する。教科書、参考書などを読むときは落ち着いて読める場所。以上のように、ありとあらゆる場所を学習・勉強できるスペースに変えることができるように、常に持ち運べる問題集、参考書など一式を揃えておくと効率は上がります。

自己管理ができない、あるいはできるけれども塾・予備校というスペースを確保しておきたいという方もいらっしゃると思います。

塾・予備校を選ぶ際に気をつけるべきポイントはインターネットなどでもさまざま書かれています。あえて今伝えるべきことは3点あります。

まず一つ目に、体験授業を受けた感触をもとに、その教室の責任者と話をすることができるか。教室責任者の才覚、力量で同じ系列の塾・予備校であっても雰囲気、実績は大きく変化します。熱心で、さまざまな情報を持っているだけでなく、どれだけ親身に話を聞いてくれるかにも留意すると良いでしょう。

二つ目に、教室が清潔かどうか。現在のコロナ禍で人の手が触れるところはアルコール消毒するようになってきています。ただし、普段から清潔、衛生的か、あるいは一時的にしか取り組めていないかで差は歴然と出てきます。受験直前期になると一日の三分の一以上の時間をその塾・予備校で過ごすことになります。普段から清潔、衛生的な塾・予備校は、その場で働く人全員が共通認識として、生徒のため、自分達のために動きやすい、清潔な空間を作り出そうとするため、作業の遅滞は滅多なことでは起きません。また、緊急なことが起こった際の対応もスムーズに行えます。

三つ目が、授業時間外のフォローアップを具体的に指示してくれるかどうか。学ぶ側の性格などに合わせて時間の使い方、テキストの使い方の指示があることによって受験までの効率的な学習を追求することができます。

学力が伸び悩んでいる方、また平均以下の場合は、個別指導、家庭教師を選ぶのが良いでしょう。学力が平均以上の場合は、選択肢は広がります。また置かれた状況が特殊な場合、芸能事務所に所属している、サッカークラブなどの時間の制約がある場合は一般的な家庭教師センターで良いでしょう。多動、ADHDなどの学習に遅れが見られがちの場合は、専門のセンターに依頼するのが最適です。一般的な家庭教師センターではプロの社会人講師であっても判断に迷うことが往々に見られます。

四つ目以降は、また明日以降に書いていきます。