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読書感想「ヴァンパイアハンター・リンカーン」セス・グレアム=スミス

(見出し画像はChatGPTのDALL-Eで作成しました。)

実在の大統領、エイブラハム・リンカーンがヴァンパイアハンターだった、という設定の史実と創作の入り混じった小説でした。
奴隷制にはじつはヴァンパイアの陰謀が絡んでいた、という設定になっていて、突拍子が無いながらもまるで本当のような部分もある不思議な感触の物語でした。リンカーンにたいしての知識が豊富だったらもっと楽しめたかも、と思いましたが架空の話としてみても楽しめました。
ヴァンパイアとの緊迫した戦闘シーンあり、主人公エイブ(リンカーン)の苦悩や心情の描写、エイブに協力するヴァンパイアのヘンリーとの奇妙な友情などが見どころです。
表紙絵は漫画風のイラストですが、本文内の挿絵は本物のような古い写真ふうになっていたりして伝記小説風になっています。奴隷制や差別問題がヴァンパイアの陰謀ということにしてしまうのは、ちょっと引っ掛かる部分もありましたが、これはあまり深く突っ込むような話では無いのだとも思います。
読み応えのある内容で、楽しめました。映画化もされていたようです。

この先ネタバレ










最後の展開、あれはヘンリーがリンカーンをヴァンパイアにして蘇らせたという事でしょうか…。エイブは愛する人をなくした時も、彼らを(ヴァンパイアとして)蘇らせることは拒み続けていた事もあり、これはエイブに対する侮辱のようにも感じてしまいました。これは個人的な感想です。
小説内では、エイブは復活後もアメリカの為に陰ながら働いていたという事になっていたので、物語上は問題ないという事です。


#読書 #ヴァンパイアハンター・リンカーン #読書感想文

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