試験監督業務
しばらく授業や研究、大学の雑用で忙しく、noteを書くのがかなり久しぶりになります。
久しぶりの記事は、以下のヤフーニュースに関してです。
大学入試は大学にとっても受験生にとっても重要なイベントです。
特に私立大学にとっては死活問題なので最重要イベントと言えます。
ですので、試験監督業務は教員にとってはぶっちゃけめんどくさいなーと思いながらも、真剣に取り組まねばならない業務です。
上記の記事では、大阪大学の2次試験の試験時間中に、試験監督者である大学教員がかなりの大きさで5分間ほど会話していたとのことです。
しかも、真剣な会話というより、受験生が「談笑」と感じるような軽いノリの会話だったそうです。
受験生は人生を賭けた真剣勝負に挑んでいるのに、試験を実施する側が真面目とは言えない態度であれば、不快に感じるのは当たり前と思います。
とりわけ席が近い受験生にとっては耳障りだし、集中力が削がれると思います。
貴重な試験時間が減るにもかかわらず、試験中に抗議した受験生もいたそうです。
しかし、この件に関して、阪大は必要最低限の業務連絡をしていただけと結論づけ、その対応はまったく受験生に寄り添ったものではありません。
試験監督の大学教員たちの行為は、受験生の真剣さを軽視するものだと思います。
そして、それに対する阪大の対応も同じです。
同じ大学教員として本当に恥ずかしい事件だ思います。
定員割れが常態化した本学に勤務してから、学生に対して「うちの大学を選んできてくれている」という感謝の気持ちを持つようになりました。
難関大にお勤めの先生方の中には、もしかすると、学生に対して「うちの大学に入れてやってる」という上から目線の意識をお持ちの方がいるのかなと推測します。
そういう先生は、ヤフー記事のような、受験生の真剣さを軽視した行為を行うのかもしれません。
同様の対応を取った阪大も殿様商売的なところがあるのかもしれません。
そういえば、過去にも阪大では、センター試験の監督業務中の教授がいびきをしつつ居眠りをしています。
この件では、いびき&居眠りの教授は訓告処分となっています。
さすがにセンター試験では建前上、処分なしとはならなかったようです。
全国ニュースで入試の不祥事を報道されたら、普通はそれ以降は失態のないように大学は全教員に厳しく通達すると思うのですが、
5年後にまたやらかすとは、阪大の体質はあまり変わってないのかもしれません。
私にとっては、受験生、学生に誠実でありたいと再確認した事件でした。
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