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お年寄りがものをため込む理由

マレーシアからのワールドワイドな報告が楽しみだった野本響子さんも現在日本でご両親、義両親のお世話に奮闘中。
昭和の文化が残っている家の片づけに難儀されています。


私も現在、住む人がいなくなった義両親の家を片付け中。
スープ納めない距離にいた割に関係が薄かった義両親、その生活は亡くなる直前以外には知らない世界でした。
それは実の子供たちとっても同様で義両親は自立した生活を営んでいたのです。

大量の食器、衣類、本、家具どうしてこんなにため込んでいたのか?
そのわけを考えました。

夫の両親は先に義母がその1年後義父が亡くなりました。
義母がなくなってから何度となく義父には荷物の整理を提案していましたが、返事は「まだいい」の一言。
いつになったらと思っているうちに義父は亡くなりました。
片付けるには気力体力が必要です。
義父にはそれがもう無かったんですね。毎日を同じように過ごすことは出来ても、必要なものと不必要なものを整理することは出来なかった。

次に思い出です。捨てるということはその人との思い出を手放すこと。施設に入っていた義母に面会のチャンスはあっても会いたくないようでした。
大切にしたいのは義母よりも一緒に過ごした思い出だったのでしょう。

それなのに、昨年もたくさんの洋服、本を次々購入していたのです。だんだん動けなくなる体で大好きだったお買い物にもいけません。
時々チグハグな行動は見えましたが、他人に迷惑が掛かるわけではないと見守って(見ないふりして)いました。結局一回も使わないままの洋服、便利用品、持っているのに探し出せないのでいくつも同じものを買ってしまうことも。ヒトが探してあげるもの待てないで買ってしまう。
幸いインターネットをやらない義父でしたので助かりましたが、亡くなってからも毎日のように通販雑誌が届いていました。

まとめてみると、自立していたように見えた義父も
1.体力の低下
2.判断力の低下
3.過去への執着

片付けへのハードルになっていたのですね。
還暦を過ぎた息子夫婦への最後の教訓を残してくれたのです。

生きてるうちに迷惑かけられなかったから、何とか暇を見て片付けている息子嫁です。
私は何のために片付けているかそれはまた別に書きたいと思っています。


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